Yahoo!Blogは何を誤ったか?
ハンドルネーム「まりも」さんが「Yahoo!ブログ」で自分のブログを立ち上げたのは、今年2月22日のことだった。ブログはたちまち評判をよび、Yahoo!ブログのトップ人気となる。しかしその後、ブログは突然運営側から取り締まりを受け、表舞台から削除される。理由は――彼女のブログが「エログだった」からだ。
Yahoo!ブログのエログ(あたしゃアングラって言葉を使ったが)とランキングの問題は以前「Yahoo!Blogの行く末を憂う」と「Yahoo!Blog」で書いた。
なにせYahoo!Blogは初日からしてブログランキングの上位を「裏」や「女子高生」というキーワードが入ったタイトルのブログが占めていたのである。Blogサービスの表看板と言えるランキングに「裏」や「女子高生」という文字が踊るのはまずい。しかもこういうランキングを放置しておくと「ここはエログに寛容なインターネットですね」と思われてますますエログが増殖することになる。
この状況は1月たっても変わらず、ここままではあかんだろうということで「なんらかの方法でBlogランキングに人為的介入を行い攪乱する必要がある」と書いた。あたしは「アクセス数の高くなると見込まれるBlog」、例えば有名人Blogを設立することによりランキングに間接的に介入するのがよいだろうと思ったのだが、実際に行われたのは「エログ狩り」という直接介入であった。これは予想外というかあたしが甘ちゃんに過ぎたのか。
現状Yahoo!Blogのエログ規制はかなり厳しいようだ。しかし初期において有名人Blogを設置するなどコミュニティ発展の方向を誘導する処置をとっていれば、これほどのエログ規制を発動する必要はなかったのではないか。
恐らく適当に種をまいておけばネット・コミュニティが穏当に成長する時代ははてなかココログあたりで終わったのだろう。これからBlog、あるいはBlogに限らずコミュニティベースのネット事業を始める場合は、コミュニティの制度設計も重要になるのではないか。というかいままでがあまりにも無頓着すぎたのだろう。