MMA ROOKIE OF THE YEAR 2024

 今年も数多くのプロスペクトがMMAという競技でプロの舞台に立ちました。そんなMMA界の次世代を担う彼らの活躍を振り返ると同時に来年へ向けて整理しようという試みです。

 あくまで今年の活躍度合い(勝利数,対戦相手の質,パフォーマンス)を軸に評価するので実力順ではありません。

1.30位‐21位

2.惜しくも枠

3.20位‐6位

4.ランキングには載らないが来年に向けて注目の新人選手

5.5位‐1位

 

1.30位~21位

【30位】Nikola Gradinac(20)3-0 3ko ミドル級 身長188 対戦相手合計戦績0-4
 セルビアの秒殺新人。2023年のセルビアカップで勝利し,今年7月に地元のARMMADAでプロデビュー。デビューから3戦連続秒殺KO勝利(20秒,16秒,39秒)をあげた。筋骨隆々の身体に非常に長いリーチを備えている。対戦相手の質はかなり低くまだまだ未知数ではあるが来年以降化けの皮が剝がされるのか,幻想を強めるのか。

youtu.be

最新試合1:46:00~

 

【29位】Tiarnan Loughran(23)3-0 2ko  フェザー級 身長176 リーチ182 対戦相手合計戦績2-2
 UFCファイターCaolán Loughranの弟。アマチュア時代にIURとCage Conflictのフェザー級王者に輝いている。今年4月にオランダ最大の団体LFLでデビューし,同団体で3試合行い全勝で今年を走り切った。トータルバランスの良いファイターで引き出しは今年の新人の中でも多い。しかし,小さくまとまってしまう感じもあり特に直近のJandarbaev戦の1Rでは打撃で押され苦戦を強いられた。カットしやすいのか2戦目と3戦目では早い段階で流血している。

youtu.be  プロ2戦目

 

【28位】Eduardo Dutra(20)3-0 2sub フェザー級 身長178  対戦相手合計戦績5-0
 ブラジルの若手柔術家。ブラジリアン柔術黒帯でCampeonato Paulista2連覇。Babuino Gold Teamでムエタイのコーチも行っている。アマチュア6-0で今年6月にブラジルNo1団体Jungle Fightでデビュー。年間3勝を記録した。中でもデビュー戦のパフォーマンスは圧巻でした。バックテイクが非常に上手く2戦目ではケージを上手く使ってバックテイクを成功させていました。キープ力やスタンドにはまだまだ課題も多く完成度は高くないものの,まだ若く今後が楽しみな選手です。

youtu.be  デビュー戦

 

【27位】Zakaria Hamou(23)3-0 1ko 1sub フェザー級 身長181 リーチ181 対戦相手合計戦績4-3
 モロッコとアルジェリアにルーツを持つストライカー。100%Fight中心にアマチュアで実績を積み,1月にフランスの新興団体HEXAGONEでプロデビュー。そこから年間3戦を全勝で終えた。最終的には欧州メジャーKSWに参戦した。カウンターパンチャーとして抜群のパフォーマンスを見せており,右のストレートの精度が非常に高い。前足のミドルキックも得意としている。現状自分から作るシーンが少なくその辺が今後の課題か。今年のベストパフォーマンスはKSWデビュー戦でKarkulaを右のカウンターストレートで1RKOした試合でしょう。修羅のKSWで来年以降どういった活躍をしてくれるか。

www.youtube.com  最新試合41:45~

 

【26位】Kyle Mayocchi(21)3-0 1ko 2sub フェザー級 身長170 対戦相手合計戦績7-6
 オーストラリア出身。IMMAFでも活躍し,豊富なアマチュア実績を積み今年4月にニュージーランドのShuriken Fight Seriesでデビュー。年間3試合を安定したパフォーマンスで全勝全フィニッシュで終えた。BJJ茶帯を持ち,国内大会で結果を残しているが,スタンドも被弾が少なく落ち着いており,特に左フックは生命線となっている。デビュー戦では左フックでぐらつかせ追撃のパウンドで2RKO勝利をあげた。最も印象的だったのはBeatdownでの2戦目でSantos(4-2)相手に見せたパフォーマンス。ダブルレッグでテイクダウンを奪ってからRNCまでの流れが非常に美しかった。フェザー級としては小柄ながら今後も目が離せないプロスペクト。

youtu.be  2戦目

 

【25位】Ibragim Kartoev(22)2-0 2sub フライ級 身長165 対戦相手合計戦績2-1
 Petr Mineev Memorial 2023優勝,ロシアカップ2023優勝,Championship in Memory of Abdulmanap Nurmagomedov 2023優勝。競争力の非常に高いロシアのアマチュアシーンで素晴らしい実績を残し,今年1月のACAYEでプロデビュー。強力なレスリングを武器にデビューから2試合連続で肩固めを極めている。12月にはChampionship in Memory of Abdulmanap Nurmagomedov 2024を優勝し,連覇を果たした。

youtu.be  2戦目サムネは年齢と戦績が相手と逆に表示されている。

 

【24位】Mahamed Aly(30)3-0 3ko ヘビー級 身長191 対戦相手合計戦績17-31
 抜群の実績を残している柔術家。IBJJF世界選手権(優勝2018,準優勝2019,3位2017)IBJJF世界選手権NOGI(優勝2015)。総合格闘家を目指し,チーム・ノゲイラに加入。当初はMMAをメインでやる予定ではあったが,大会出場をきっかけにブラジリアン柔術に本格転向。今年1月にようやくMMAデビューを果たした。デビュー戦を開始54秒ハイキックでKOし,鮮烈なデビューを飾った。6月の2戦目もハイキックでKOし,連続でハイライトリールを残した。8月にはCraig Jones Invitational 1にも出場している。

youtu.be  デビュー戦

 

【23位】Tagir Machumudov(21)2-0 1ko 1sub ミドル級 身長185 対戦相手合計戦績5-4
 ダゲスタン出身。7歳の時に家族とチェコに移住。IMMAF世界選手権ジュニア(優勝2022準優勝2023),IMMAF欧州選手権ジュニア(優勝2022)。元トップアマがプロでも期待通りのパフォーマンスを見せている。今年5月に地元チェコで行われたFusionでデビュー。当時5-3のPalaを開始10数秒でダブルレッグからTDを奪い,約4分トップで完全にコントロールしキムラロックでフィニッシュした。二戦目はかなりの実力差があり23秒で秒殺。やや不完全燃焼気味であった。過去にKSWとOKTAGONからの複数試合オファーを断っており,今後の動向が気になる選手。

 

【22位】Theo Ulrich(22)3-0 2ko ライト級 身長185 対戦相手合計戦績2-3
 アマチュア12-1の戦績を残し,今年1月にHEXAGONEでデビュー。年間3試合すべてをHEXAGONEで行った。ズンズンと前進し,プレッシャーをかけ,相手にケージを背負わせた所でフックやアッパー系のパンチをまとめるスタイル。デビュー戦では同じくデビュー戦でアマチュア8-2のBourgoisを終始圧倒し,試合残り20秒で顔面に膝をぶち当てKO勝ち。2戦目ではキックとムエタイで実績のあるMebenga相手に1,3Rでテイクダウンを奪い組技でコントロールし,判定勝ち。直近のPolydor戦では右ストレート一閃33秒KO勝ちのパフォーマンスを見せた。

youtu.be デビュー戦

【21位】Jack Humphries(21)2-0 1ko 1sub バンタム級 身長173 対戦相手合計戦績4-2
 昨年末のIMMAF世界選手権ジュニアで銀メダル(決勝負傷欠場)を獲得した後,プロ転向。今年5月のCage Warriorsでデビューし,圧倒的なパフォーマンスで2戦連続1Rフィニッシュ勝利。打投極のバランスが良く,隙のないオールラウンダー。IMMAF→Cage Warriorsという欧州MMAの王道路線を駆け抜ける。

youtu.be 2戦目

 

2.惜しくも枠

・20歳になったばかりで年間4勝全フィニッシュのDzhamal Mavliudovはパフォーマンスが微妙だと感じ惜しくも圏外

・2021IMMAF世界選手権王者Fergus Jenkinsはデビュー戦の映像が見つからず,2戦目も打撃の印象が悪く圏外

・2023IMMAF世界選手権3位Sirojiddin Sarabeckiは対戦相手の質も悪くなく2勝をあげたが,試合映像が見つからず圏外

・アイルランドの最新ストライカーConor McCarthyは2戦目までは素晴らしいパフォーマンスを見せていたものの,最新試合で苦戦し惜しくも圏外

・元海兵隊の身体能力お化けSaheeb Jacksonは3-0の戦績も相手の質が悪く圏外

・2022IMMAF欧州選手権準優勝,イスラエル王者×3のMoshe Aladi。年間3勝全フィニッシュではあったが,試合映像が見つからず。

 

3.20位~6位

【20位】Umronjon Mansurov(20)2-0 1ko 1sub ライト級 対戦相手合計戦績1-1
 IMMAFアジア選手権ジュニア(優勝2022),ロシアカップ2023王者。今年5月にブレンダン・アレン主催のAll In Combatでプロデビュー。テイクダウンを奪われる場面もあったが,終始落ち着いて対応。高いレスリング力で切り返しバックテイクから1Rバックチョークで一本勝ち。さらに2戦目では,DDFCに出場し,49秒でKO勝利。この試合でのストライキングパフォーマンスはかなり印象的であった。9月にLFA193に出場予定だったが,直前でキャンセルとなった。

youtu.be 2戦目

 

【19位】Davi Cabral de Souza(25)3-0 1ko 2sub ミドル級 対戦相手合計戦績6-19
 BJJ黒帯初段。IBJJF世界選手権NOGI(青帯準優勝2018,茶帯準優勝2019,青帯3位2017),IBJJF世界選手権(紫帯3位2019)。Grandola,Julio Cesar Pereiraの下で成長し,2020年に黒帯昇格。今年4月にデビューし,開始37秒ボディロックTDからバックを奪いパウンドアウトで白星デビュー。2戦目はPFCに出場し,カーフキックを効かせ倒れた所でトップを奪い,肩固めで1R一本勝ち。直近の試合では右ミドルをバシバシ蹴りこみ,2R開始早々シングルレッグからTDを奪いバックテイクを成功させRNCで2R一本勝ち。11歳の頃からムエタイも練習しており,粗さはあるが打撃にも対応してきている。

youtu.be プロでの試合映像は本人のIGにしかなく,YouTubeにあったのはアマチュアの試合のみ

 

【18位】Akhmed Makaev(19)2-0 2ko バンタム級 身長173 リーチ175 対戦相手合計戦績4-0
 MMA World Cup優勝,SAFOキックボクシング王者。今年2月のACAYEでデビューすると2戦連続で秒殺KO勝利をあげたロシアの新鋭ストライカー。見せているパフォーマンスは今年の新人の中でもトップクラス。下半期は稼働がなかったものの,来年以降も要注目のプロスペクト。

youtu.be 2戦目

 


【17位】Mathys Duragrin(22)4-0 2ko フェザー級 対戦相手合計戦績7-5
  アマチュア戦績13-4AEF2階級制覇,VMTライト級王者の肩書を引っ提げ今年1月にプロデビュー。AEFで3連勝した後PFLEuropeにワンマッチで参戦し,年間4勝を積み上げ充実した1年を送った。レスリングが最大の武器でテイクダウンを奪ってトップキープで削り,GnPで仕留める。2戦目のパフォーマンスが印象的でAEF6のKOTNに輝いている。

youtu.be 2戦目

 

【16位】Ezra Elliot(24)3-0 3sub フェザー級 対戦相手合計戦績2-3
  高校のトップレスラーで44-0というレコードを残し,2019 1A IHSAレスリング王者に輝いた。ブラジリアン柔術紫帯でADCCアリゾナオープン優勝。MMALabでオマリー等とトレーニングしている。アマチュアで4戦4勝4Subという結果を残し,今年4月にFusion Fight Leagueでデビューし,同団体の旗本で年間3勝をオール一本勝ちで終えた。特に控室で練習していたダースチョークを開始61秒で極め切った2戦目のパフォーマンスが印象的。対戦相手の質は高くないものの,パフォーマンスは素晴らしいものを見せている。

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【15位】Connor Walsh(21)3-0 2ko 1sub フライ級 身長165 対戦相手合計戦績6-4
 アマチュア戦績8-2。FCCアマチュアフライ級タイトルを3度防衛し,3月に同団体でプロデビュー。そこから3連続1Rフィニッシュを成し遂げた。すべての試合でセンセーショナルなパフォーマンスを見せており,新人の中でもかなり評価を上げた選手。特にFCC40のWillian戦はUFC Fight PassのPOTNを受賞した。

ufcfightpass.com 最新試合1:28:30~

 

【14位】Lester Batres Jr(21)4-0 2sub ライト級 身長178 対戦相手合計戦績7-7
 アマチュア13-2IMMAFパンアメリカン選手権2連覇。ブラジリアン柔術黒帯。今年2月にFury Challenger Seriesでデビューすると2試合連続でアームバー秒殺一本勝ちでインパクトを残した。結局今年1年を通してFuryの旗本で4連勝。後半の2試合はそこまで印象的なパフォーマンスではなかったものの,北米フィーダーショーで年間4勝は評価に値する。

youtu.be 2戦目

 

【13位】Kasib Murdoch(23)4-0 3ko 1sub バンタム級 対戦相手合計戦績10-6
 格闘エリートで幼い頃からボクシングとレスリングに取り組んできた。2016年にはジュニアボクシングの国内王者に輝き,アルゼンチンで開催されたユースオリンピックにも出場している。レスリングでも3つの全国タイトル,地域タイトルを12個ほど獲得している。ブラジリアン柔術も紫帯でマナ選手権で金メダルを獲得した。総合格闘技でも素晴らしいキャリアを築いており,アマチュア無敗でIMMAF世界選手権優勝(2022)IMMAFオセアニア選手権優勝(2022)。今年5月にインドネシアのCanggu Fight Nightでデビューし同団体を中心に年間4勝をオールフィニッシュで完走した。しつこいレスリングでテイクダウンを奪いGnPで仕留めるスタイル。年末に5戦目が予定されていたが,感染症で欠場となった。

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【12位】Shalbuz Esedullaev(21)4-0 3ko 1sub ライト級 身長187 対戦相手合計戦績11-12
 ライト級屈指のサイズを持つオールラウンダー。今年5月のOpen Fighting Championshipでデビュー。2戦目で衝撃的なハイキック失神KO勝ちでインパクトを残した。年間4試合をオールフィニッシュで終え,特に10月~12月にかけて3か月連続で勝利し大きくキャリアを前進させた。スタンドではリーチを生かしたジャブや前蹴りを軸に組み立てバックテイクも非常に上手い選手。直近のKhaziakhmetov戦では2R開始早々ギロチンで仕留め,素晴らしい極め力を披露した。

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【11位】Perdekhan Shyndaliyev(24)3-0 3ko フライ級 対戦相手合計戦績2-2
 2023年のパンクラチオン世界選手権で大活躍。エリート(打撃あり)部門では決勝でMMAでかなりの実力を見せているヤキメンコをポイント9-3で上回り優勝。トラディショナル(打撃なし)部門では準決勝でNaizaフライ級王者エレンガイポフと対戦し,お互いポイントを奪えず,マスト判定で敗れ3位。2部門で世界選手権メダリストとなった。今年2月のOctagon Selection36でデビューするとOctagon Selection41,Octagon66と3試合連続1RKO勝利を収めた。特にOctagon本戦デビューとなったDulatbekov戦では,試合開始10秒ジャブ一発でダウンを奪いパウンドアウトで仕留める衝撃的なパフォーマンスを披露した。

www.youtube.com 最新試合43:00~

 

【10位】Otabek Rajabov(22)1-0 1sub バンタム級 対戦相手合計戦績9-3
 アマチュア戦績18-1。IMMAF世界選手権ジュニア2連覇(2021,2022),2023年IMMAF世界選手権優勝。長くアマチュアPFPの一角とみなされてきた男がまさかのPANCRASEでデビュー。初戦でランキング6位の高城光弘と対戦し,全局面で圧倒3Rバックチョークで一本勝ちし,鮮烈なデビューを飾った。12月14日に田嶋涼との対戦が予定されていたものの,体重超過で中止になった。

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【9位】Marwan Rahiki(22)3-0 3ko フェザー級  対戦相手合計戦績10-5
 モロッコにルーツを持つオセアニアのNEXTブレイクストライカー。アマチュア5-1の戦績を残し,2月にEternalでデビュー。多彩な技を披露し,2R開始直後にジャブのフェイントから左ボディアッパー→右ローキックのコンビネーションで仕留めた。2戦目もボディへのスピニングバックキックで1RKO勝利を果たした。何といっても今年のベストパフォーマンスを見せたのはHEX32で行われたMannu戦。オセアニアのMMAシーンで長く活躍し,前Eternalフライ級王者のDrilichにも勝っているベテランストライカー相手に打撃の真っ向勝負で1RKO勝ちを収めた。2025年の初陣が3月1日のHEX34で決定している。

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【8位】Boris Mbarga Atangana(25)4-0 3ko 1sub ライトヘビー級 身長184 対戦相手合計戦績8-6
 アマチュア8-0。西欧アマチュアNo1ヘビー級と目されていた男が5月にプロ転向。年間4勝全フィニッシュと充実した1年を送った。野性味溢れるパワフルな打撃を武器に最初の3試合をALL1RKO。特に3戦目で当時6-2のSalazarを開始78秒左ハイキック→パウンドで仕留めた試合は圧巻。KOF8のKOTNを獲得している。

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【7位】Adam Alexander Posener(20)4-0 4sub ウェルター級 対戦相手合計戦績9-4
 18歳でアマチュアデビューし,5-0全フィニッシュの成績を残し,2月にプロデビュー。地元カナダの団体BFL&SamouraiMMAで年間4勝をオール一本であげた。BJJ茶帯で多彩な仕掛けを持っている。弱冠20歳とは思えない落ち着いた試合運びを見せる。直近の試合では同じく無敗(4-0)だったCarsonを試合残り5秒で仕留めている。今カナダで最もホットなプロスペクトの1人。

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【6位】Kurban Zaynukov(25)2-0 1ko 1sub フェザー級 対戦相手合計戦績5-1
 Magomed Zaynukov(6-0)の弟でアブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフスクール出身。アマチュア18-2ロシア選手権連覇(2022&2021)ロシアカップ2021王者。アマチュア時代から圧倒的な実力を見せていた男がプロでも素晴らしいパフォーマンスを見せている。1月のKingdom Professional Fight 8でデビュー。2戦目でUAE Warriorsに参戦。当時5-1のMakhmedov相手に圧倒的な実力を見せ3R一本勝ち。稼働が少なくこの順位になったが,個人的に実力は2024デビュー組の中でも間違いなくTop3に入ると思っている。

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4.稼働が少ない等の理由でランキングには載らなかったが来季以降注目の新人紹介

①コンバットサンボアフリカ選手権準優勝Abdoullah Kane

②ADCC欧州Open王者Danielius Grebliunas

③キックボクシング16‐1 CFS王者 Patryk Czart

④2023IMMAF世界選手権準優勝,2023パンクラチオン世界選手権優勝Oleksandr Huliaiev

⑤Unifight世界選手権準優勝Kambarbek Shyndaulet

⑥2021IMMAF世界選手権ジュニア準優勝,2019ロシアカップ優勝Sunatullo Azizov

⑦アマチュア戦績15-4,U-21フランスMMA選手権優勝Owen Jason

⑧スペインの新星Yaman Mjahed

⑨アマチュア9-1,元AEFウェルター級王者,Amaury Wako Zabo Assiga

⑩アマチュア15-1,元Cage Conflict2階級制覇王者Keith Keogh

⑪2023IMMAF世界選手権王者Ze Machado

⑫アマチュア12-1,100%Fightバンタム級トーナメント覇者Mouraz Kotchoyan

⑬2023IMMAF世界選手権ジュニア優勝Bezhan Khojaliev

⑭アマチュア28-4,元Mistrzostwa MMA Polskaジュニアライト級王者Kacper Fornalski

⑮アマチュア7-0,元ALMMAライトヘビー級王者Szymon Kasprzynski

⑯ボクシング欧州選手権3位Dylan Rajic

⑰フリースタイルレスリングオセアニア選手権優勝,GAMMA世界王者Artemios Trepca

⑱2024IMMAF欧州選手権王者Tiriel Luka Abramovic

⑲NCAAディビジョン1優勝×2,NCAAディビジョン1オールアメリカン×5Austin O'Connor

⑳アマチュア10-1,元UNFフェザー級王者,元SSPフェザー級王者Hamzeh Trad

㉑2021IMMAF世界選手権ジュニア3位Dmitriy Pankov

㉒グレコローマンレスリング欧州選手権優勝&U-23世界選手権優勝Rajbek Bisultanov

㉓Jekpe-jekカザフスタン王者Nurkanat Sagatbek

㉔アマチュア5-0,元XKOフライ級王者,元ElevateFCフライ級王者Chuy Lopes

㉕2024ロシアMMA選手権3位Magomed Malsagov

 

5.5位~1位

【5位】Alvi Dasuyev(22)3-0 1ko 2sub ウェルター級 身長185 対戦相手合計戦績7-7
 アマチュア戦績13-3。IMMAF世界選手権2023準優勝,VersusMMAウェルター級王者,CWLowlandsウェルター級王者。今年5月にAEFでプロデビュー。年間を通して3勝ALLフィニッシュで終えた。アマチュアエリートだけあって何でもそつなくこなす選手。特にAEC10でのパフォーマンスが印象的で1Rスタンドギロチンでフィニッシュし,SOTNを獲得した。以前のTapologyの宣材写真がホロウェイに激似だったが変更されてしまった。アマチュア時代にHabiroraに勝利しており,プロでもライバル関係となるか。

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【4位】Movsar Ibragimov(26)4-0 3ko 1sub バンタム級 身長173 対戦相手合計戦績7-5
 アマチュア戦績21-5。IMMAF欧州選手権2022優勝,AEFバンタム級王者,SFCバンタム級王者という実績を引っ提げ今年2月にプロデビュー。フランスを中心に4戦4勝4フィニッシュ。非常に安定感のあるパフォーマンスを見せており,特にAEF9でのMatyszewski戦が印象的でKOTNを獲得している。来年中にビッグプロモーションデビューなるか。

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【3位】Thomas Gantt(31)8-0 3ko 4sub ウェルター級 身長183 対戦相手合計戦績51-95
 今年最もプロでの実績を積み重ねた選手。2019USA World Cup3位,2016年NCAAディビジョン1オールアメリカン,2016ACC王者,2021フリースタイルレスリングパンアメリカン選手権2021優勝等レスリングで素晴らしい実績を残しており昨年30歳という年齢でアマチュアでMMAデビュー。5-0 5koという素晴らしい成績を残し,今年4月にプロデビューすると驚異的なペースで試合をし続け,9戦8勝1NCフィニッシュ率87.5%と対戦相手の質は高くないものの,存在感を示した。既にローカルのベルトを2本獲得しており,早くも来年のDWCSが射程圏に入っている。レスリングからの転向組ではあるが,打撃が全くできないわけではなく,器用にスイッチしたりする場面もある。

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【2位】Omar Tugarev(23)5-0 2ko 3sub ライト級 身長183 リーチ191 対戦相手合計戦績14-10
 IMMAFを中心に長くアマチュアの最前線で戦っており,2022年の欧州選手権ジュニアでは欧州トップアマのYushchenkoやMicovicといった強豪を破り優勝している。昨年末のIMMAF世界選手権2回戦でHabiroraに敗れたのを最後にプロ転向。今年2月に地元フィンランドのCageでデビュー。CageとUAE Warriorsを渡り歩き5勝全1Rフィニッシュ。テイクダウン能力の高いグラップラーでブラジリアン柔術紫帯。安定感はあるものの,現在のところやや爆発力にかける印象。

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【1位】Patrick Habirora(23)5-0 4ko ウェルター級 身長185 リーチ191 対戦相手合計戦績15-10
 欧州のアマチュアシーンで長く存在感を示していた選手。昨年末に3度目の挑戦となったIMMAF世界選手権で優勝し,プロ転向。AEFでデビューし,1R右ストレートで沈めて素晴らしいスタートも切った。PFLにも早い段階で目をかけられ,PFLEuropeのワンマッチに2度出場した。年間を通して5勝としっかり稼働し,一気に欧州スター候補へと駆け上がった。来年2月のFight And Furious in Octogon 2でJoziro Boye(20-8)との対戦が決まっている。

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