2013年第2四半期世界サーバー市場:売上6.2%縮小。シスコがシェア5位に
先週末に、ニュースを見落としていたようです。ひさびさに、市場調査会社(IDC)のレポートから、サーバー市場を見てみました。
プレスリリースから、気になるところをピックアップ。
ざっくりと市場を俯瞰
- サーバ市場の売上げは、昨年同期比6.2%減少。出荷は、1.2%減少。
- シスコがとうとう世界市場サーバーベンダー5位に。デルが、10.3%増、シスコは、42.6%増で好調。
- x86サーバーシェアは、引き続き、HP, DELL, IBM。
- 大規模データセンター用高密度サーバーの売上が拡大。一方、ブレードサーバーの売上ダウン
- IBMのメインフレーム 9.9%売上増。
- OSカットでは、Linux 1.5%増、Windows 5.1%減、 Unix -21.0%減
世界的に、まだまだ景気回復が遅れています。中国、インドなどの新興国の成長が頭打ち、ヨーロッパもまだまだダメといったことは、サーバー市場にも影響します。(日本市場のプレスリリースが出ていないので、日本のことは不明)
売れ筋サーバーの形状に変化ー高密度サーバーの成長
この10年近くサーバー市場を牽引してきたブレードサーバーの売上がかなり下がってきています。そして、商用UNIXの売上減少が続いています。一方、成長しているのは、大規模データセンター用高密度サーバーです。これは、サーバーベンダーから見ると、利益率の高い製品の売上げが減ってきているということを意味します。これらのサーバー市場データでは、グーグルなどが製造委託して作っているような自作サーバーは含まれていません。大規模データセンター用高密度サーバーで、圧倒的にシェアが高いのがデルです。デルの好調な理由の1つは、この市場に強いと言うこともあるでしょう。
3期連続成長だよ、IBMメインフレーム
LinuxやWindowsのエンジニアからみると、「えー、メインフレームって成長しているの???」と思う人が多いと思いますが、今後の急成長はなくても、しっかりした市場を、今も、世界で持っています(メガバンクなどのシステムなど)。ということもあり、将来にわたって、仕事のある技術職では、メインフレーム関連であることは、国内も、世界でも変わりませんので、メインフレームを勉強して、楽しいのか? ということを考えなければ、食いっぱぐれない可能性の高いエリアです。
シスコの急成長、富士通が5位から転落
サーバー市場は、PC市場と違って、強い中華系ベンダーは、まだまだ世界的には見当たりません。ここのところ、ずっと世界市場5位ベンダーだった、富士通が、転落し、シスコが急成長し、5位に食い込んでいます。オラクルは、さすがに、サンを買収後、二桁売上ダウンがつづきいていましたが、減少幅が、一桁ダウンまできました。今後の減少率が、一桁でとどまるのか、二桁になるのかという状況です。
この四半期から見えるのは、まだまだ市場はよくないことですね。