カテゴリ:公園・風景

佐倉ふるさと広場のチューリップ…花見川・印旛沼サイクリングロード(3)


黄色いチューリップの花(品種名:ワシントン)

4月18日の花見川・印旛沼サイクリングロードの全線走破の続きです。今回の旅には目的地が2つありました。その1つ目がこの記事でご紹介する印旛沼サイクリングロード沿いにある佐倉ふるさと広場のチューリップです。

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■佐倉ふるさと広場とその歴史

佐倉市は古くからオランダとの交流が深く、江戸時代には「西の長崎、東の佐倉」と評されるほど佐倉藩の蘭医学は全国に知られ、各地から医学を学ぶ人々が訪れました。このような経緯から1987(昭和あ62)年には佐倉日蘭協会が設立され、佐倉市の印旛沼沿岸に国際交流の場としてこの「佐倉ふるさと広場」が整備され、1989(平成元)年には日蘭修好380周年を記念してこの佐倉ふるさと広場にチューリップを植える「チューリップ祭り」が開催されるようになりました。また、1994(平成6)年には佐倉市の市制40周年を記念して佐倉ふるさと広場にオランダ風車「リーフデ(De Liefde:『友愛』の意味)」がお目見えしました。この風車は日本では初となる水汲み風車で、メカニズム部分はオランダで製造、現地での組み立てもオランダの技師が行うという本格的なものです。
なお、この佐倉ふるさと広場は毎年夏の佐倉市民花火大会の会場となることでも有名です。この花火大会は1956(昭和40)年に「佐倉樋の口橋納涼大会」が開催されたことに始まります。以後、この花火大会は「印旛姫の宮奉納花火大会」(1966~1977年)、「印旛沼花火大会」(1978~1988年)と名称を変えながら続けられ、1989(平成元)年には前述のオランダとの交流を深める意味合いから、ヨーロッパ4カ国が参加するようになり「印旛沼国際花火大会」としてその規模を広げていきました。
しかし、2001(平成13)年に兵庫県明石市で発生した花火大会中の観客の圧死事故を契機として、この印旛沼国際花火大会でも警備体制が強化されるようになり、開催に要する費用が大幅に増加。さらに年々ごみを放置するなど観客のマナーの悪化や景気の悪化による協賛企業の減少など複数の要因が重なり、2005(平成17)年には半世紀近くにわたって続いてきた印旛沼の花火大会がついに中止されるという事態となってしまいました。しかし、佐倉市民の花火大会再開に対する要望は熱く、2007(平成19)年「佐倉市民花火大会」として復活を遂げ、再び夏の風物詩として多くの人を楽しませています。

●所在地
佐倉市臼井田2714

●交通
京成本線京成臼井駅から徒歩30分
京成本線京成佐倉駅から徒歩40分
東関東自動車道佐倉ICから車で30分

なお、チューリップ祭り期間中はJR総武本線佐倉駅・京成佐倉駅から無料バスを運行。

▼参考
佐倉ふるさと広場 - 千葉県佐倉市ホームページ
オランダ風車「リーフデ」 - 千葉県佐倉市ホームページ
佐倉市民花火大会

■チューリップまつり
1989(平成元)年から始まったチューリップ祭りではオランダ風車「リーフデ」の周囲に139種、50万本ものチューリップが植えられ、毎年4月中旬に次々と花を咲かせています。広大な敷地を利用してチューリップの摘み取り販売(球根ごと抜き取る)も行われており、美しい花を咲かせているチューリップを持ち帰って自宅でも楽しむことができるようになっています。また、通常は土日のみの運行となっている佐倉ふるさと広場の屋形船がチューリップ祭りの期間中は毎日運航され、船の上から佐倉ふるさと広場や印旛沼の風景を楽しむことも可能となっています。

▼参考
第22回佐倉チューリップまつり開催概要 千葉県佐倉市

色とりどりのチューリップと風車
色とりどりのチューリップと風車
※クリックで拡大


チューリップの見頃は例年4月10日から25日頃までとなっており、今回訪問時(4月18日)は期間の前半にに咲いた花がそろそろ終わり、後半に咲く花がちょうど見頃を迎えているといった状況でした。チューリップの摘み取り販売も好評のようで、用意された畑のうち半分ほどはすでに抜き取った後という状況でした。

赤色(品種名:ジュディスレスター) 橙色(品種名不明)
左:赤色(品種名:ジュディスレスター)
右:橙色(品種名不明)

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白色(品種名:ホワイトトライアンフェイター)。まだ咲き初めで若干緑色の部分が残っていた。
白色(品種名:ホワイトトライアンフェイター)。まだ咲き初めで若干緑色の部分が残っていた。

黄色(品種名:ラカールティン)
黄色(品種名:ラカールティン)

桃色(品種名:桃太郎)。摘み取り販売の畑。
桃色(品種名:桃太郎)。摘み取り販売の畑。

紫色(品種名:クラウディア)。背後を京成電車が通過中。
紫色(品種名:クラウディア)。背後を京成電車が通過中。

なお、佐倉ふるさと広場の脇には京成本線が通っているのですが、この付近で線路が急カーブになっている都合上どの電車も大幅に速度を落として通過していきます。通過時には車輪とレールがこすれるため物凄い摩擦音が響き渡ります。静かにチューリップを鑑賞するというのはちょっと難しそうな環境でした。

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(つづく)
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