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FOCUS◎5類移行後1カ月以上が経ったCOVID-19の現状
定点18.4の沖縄県、既に医療ひっ迫ラインに突入

 5類移行後1カ月以上が経った今、新型コロナウイルス感染症COVID-19)が再び猛威を振るいだした。第23週(2023年6月5~11日)に定点当たり報告数18.41を記録した沖縄県では、COVID-19の入院患者数が6月11日に395人まで増加。医療現場の経験から生まれた医療ひっ迫ライン(300~500人)に突入し、その上限に迫る勢いにある。医療現場から「医療崩壊になる」との声も挙がる沖縄県で、何が起こっているのか──。

 図1は、COVID-19の定点当たり報告数の推移だ。2023年第18週(5月1~7日)までは、全数報告だったものを定点報告に換算した厚生労働省のデータに基づく。第19週(5月8~14日)以降は定点報告のデータとなる。第23週は総数(全国)で5.11と、第19週2.63から2倍近くに増えている。同時に定点報告数が最も多い沖縄県のデータも示したが、沖縄県は感染拡大期に入っていると見ていい状況にある。

図1 COVID-19の感染状況の推移(2023年第18週までは、全数報告だったものを定点報告に換算した厚生労働省のデータを基に作成。第19週以降は定点報告による)

著者プロフィール

三和護(日経メディカル編集委員)●みわ まもる。1984年筑波大学大学院医科学修士課程修了。同年日経BP入社。感染症や循環器領域をはじめ、診断エラー学、医師患者関係、心不全緩和ケアなど幅広いテーマに取り組む。共著に『期待されるシルバービジネス』(ダイヤ財団新書)『バイオバンクの展開』(上智大学出版)。

連載の紹介

三和護が迫る「COVID-19の核心」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全体像を俯瞰。COVID-19対応の問題点に迫り、その解決のために今、何をすべきなのかを考えます。

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