eClinicalMedicine誌から尿中マイクロRNA検査で膵癌を早期発見する研究早期癌の発見能力はCA19-9を上回る 北斗病院(北海道帯広市)の馬場晶悟氏らは、尿中の細胞外小胞体を濃縮してマイクロRNA(miRNA)を抽出し、膵臓癌患者と健常人対照群のデータを人工知能(AI)に機械学習させて、miRNAのパターンから膵臓癌を早期発見するアルゴリズムを構築し、別のグループで検証したところ、早期癌を発見する能…2024/12/05癌
eClinicalMedicine誌から重度の精神疾患患者は呼吸器感染症による死亡リスク高い 英国King's College LondonのAmy Ronaldson氏らは、重度の精神疾患(SMI)患者は一般の人よりも感染症による死亡リスクが高いという仮説を検討するための系統的レビューとメタアナリシスを行い、プール化した相対リスクは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を除く感染症による死亡が2.71、呼吸…2024/10/31精神・神経
eBioMedicine誌から居住地の大気汚染は2型糖尿病死亡リスクと関連中国・上海市の前向きコホート研究、緑化は死亡率低下と相関 中国・復旦大学のChunfeng Wu氏らは、上海の2型糖尿病患者を対象にした前向きコホート研究を行い、居住地の大気汚染状況と正規化植生指標による緑地の存在が死亡率に与える影響を検討し、PM2.5と二酸化窒素(NO2)濃度が高い地域は死亡リスクが高く、緑地の存在は死亡率の低下と関連が見られたと…2024/10/25公衆衛生・予防医学
eBioMedicine誌からマイクロプラスチックが精子の質を低下させる? 中国・復旦大学のChen Zhang氏らは、中国3都市の生殖医療センターを受診した不妊治療カップルの男性に協力を求め、尿と精液を検査してマイクロプラスチックの混入を調べ、全てのサンプルからマイクロプラスチックが検出されたが、特にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が検出された男性で精子の…2024/10/24公衆衛生・予防医学
eClinicalMedicine誌からチルゼパチド、肥満者の2型糖尿病と2型糖尿病患者の複合心血管イベントを減らす 英国Liverpool大学のMatthew Anson氏らは、チルゼパチドの使用を開始した肥満者の2型糖尿病発症リスクと、既に2型糖尿病である患者の複合心血管イベントリスクを、セマグルチドと比較する後ろ向きコホート研究を行い、どちらもチルゼパチドの方が利益が大きかったと報告した。結果は2024年8月15日…2024/09/09代謝・内分泌
eBioMedicine誌からHFpEFではミオイノシトール濃度が顕著に増加ベルギーとカナダの心不全患者を調べたコホート研究 ベルギーCatholique de Louvain大学のAnne-Catherine Pouleur氏らは、ベルギーの発見コホートとカナダの確認コホートで、心不全(HF)ではない対照群と、駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者、駆出率が保たれた心不全(HFpEF)患者の血漿ミオイノシトール濃度を測定し、ミオイノシトール値はHFpE…2024/08/29循環器
eBioMedicine誌から減量手術は胆汁酸の再吸収増やし好影響もたらす スウェーデンGothenburg大学のAnnika Wahlström氏らは、減量手術を受けた成人の肥満患者を対象として、食後の胆汁酸代謝動態を手術前後で比較し、胆汁酸受容体を介したシグナル伝達の変化が減量手術後の代謝改善に寄与している、という仮説が支持されたと報告した。結果は2024年8月2日のeBioMedi…2024/08/28代謝・内分泌
Journal of the American Heart Association誌から高Lp(a)は危険因子数にかかわらずMI発症リスク一次予防患者を対象、リスクの程度は既知の危険因子2つ分に相当 動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の既往がない人を対象に、リポ蛋白(a)[Lp(a)]及び他の標準的な危険因子と急性心筋梗塞(AMI)の新規発症との関連を調べたところ、標準的な危険因子の有無や数とは無関係に、Lp(a)が高値だとAMIリスクも高まることが示された。結果は5月18日、Journal of the Ameri…2024/08/15循環器
eClinicalMedicine誌からパーキンソン病リスク、サイトメガロウイルス感染歴ない男性は高い? 中国・南方医科大学珠江病院のXuning Ma氏らは、UK Biobankのデータを利用して、サイトメガロウイルス(CMV)感染歴と5種類の神経変性疾患の発症リスクについて調べる前向きコホート研究を行い、CMVが陰性だった男性は、陽性だった男性に比べ、パーキンソン病のリスクが高かったと報告した。結果…2024/08/15精神・神経
eBioMedicine誌から放射線治療での消化管毒性、腸内細菌叢の組成が関連 イタリアMilano国立癌センターのJacopo Iacovacci氏らは、放射線治療を受けた前立腺癌患者に起こりやすい消化管毒性(直腸炎、下痢、直腸出血、腹痛など)と、患者の腸内細菌叢の関連について調べ、治療開始前の腸内細菌叢分析により消化管毒性リスクを層別化するための臨床意思決定ツリーを作成…2024/08/08癌
eClinicalMedicine誌から出産可能年齢の女性の癌と疾病負荷の経時的変化Global burden of disease study 2021のデータを利用した研究 中国電子科技大学のPing Sun氏らは、「global burden of disease(GBD)study 2021」のデータを利用して、4種類の癌(乳癌、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌)について、世界204の国・地域における出産可能年齢の女性の発症率と障害調整生存年数(DALYs)を、1990~2021年の変遷について検討し、年齢…2024/07/25癌
eClinicalMedicine誌から糖尿病薬の認知症リスク、GLP-1薬が低い可能性スウェーデンの65歳以上の2型糖尿病患者を分析した研究 スウェーデンKarolinska研究所のBowen Tang氏らは、同国の全国患者登録を利用して、糖尿病治療薬が高齢の2型糖尿病患者の認知症リスクに与える影響を、薬の種類別に比較検討し、GLP-1受容体作動薬はDPP-4阻害薬やSU薬よりも、認知症発症リスクが有意に低かったと報告した。結果は2024年6月20日のe…2024/07/23代謝・内分泌
nature誌からSARS-CoV-2感染実験で免疫応答の流れを解析 英国Wellcome Sanger InstituteのRik G. H. Lindeboom氏らは、SARS-CoV-2未感染の健康な若い成人ボランティアにSARS-CoV-2を感染させる「human SARS-CoV-2 challenge study」を行い、単一細胞マルチオミクス解析などを実施して、感染直後からの上皮細胞と免疫反応を解析し、不顕性感染、一過性感…2024/07/16感染症
eClinicalMedicine誌から希少癌患者の心理的な負荷は高い シンガポール国立大学のChen Ee Low氏らは、年間の発症率が人口10万人当たり6人未満である希少癌の精神的アウトカムを報告していた研究を対象に、系統的レビューとメタアナリシスを行い、希少癌患者では抑うつ、不安、PTSDの有病率が高く、自殺リスクも高かったと報告した。結果は2024年5月4日のe…2024/05/30癌
eClinicalMedicine誌から高齢男性のテストステロン正常高値は心房細動の危険因子か オーストラリアMonash大学のCammie Tran氏らは、ASPREE試験のデータを利用して、健康な高齢男性の血中テストステロン濃度と心房細動(AF)発症リスクの関連を調べる事後解析を行い、濃度依存の直線的なリスク増加は見られなかったが、テストステロン濃度が正常高値の男性はAF発症リスクが高かった…2024/05/24循環器
eClinicalMedicine誌から妊娠糖尿病は母子のNAFLDリスクを増やす シンガポール国立大学のRu Xun Foo氏らは、妊娠糖尿病(GDM)が分娩後の母親と生まれた子の肝疾患アウトカムに与える影響を調べるために、系統的レビューとメタアナリシスを行い、GDM歴のある母親と、胎内でGDMを経験した子は、GDMを起こしたことがない母子に比べ非アルコール性脂肪性肝疾患(NAF…2024/05/22産婦人科
eBioMedicine誌から座位時間が長いと消化器疾患リスクも増えるメンデルランダム化解析でリスク増減に因果関係ありそう 中国浙江大学医学部のJie Chen氏らは、メンデルランダム化解析を行って、娯楽で画面を見ている時間および中・高強度の身体活動と、24種類の消化器疾患に関連があるかを検討。スクリーンタイムが長いことは16種類の消化器疾患リスクを増加させ、身体活動度が高いことは8種類の疾患リスクを減少させ…2024/04/26生活習慣
eClinicalMedicine誌からマクロライド耐性マイコプラズマ肺炎の小児に有効な抗菌薬は?中国の研究を主な対象にしたネットワークメタアナリシス 中国福建医科大学のFangqing Cai氏らは、マクロライド耐性を獲得したマイコプラズマ肺炎に対する第2選択として最適な抗菌薬を、小児の年代別に調べるために系統的レビューとネットワークメタアナリシスを行い、8歳以上の小児にはミノサイクリン、8歳未満の小児にはモキシフロキサシンが推奨できそ…2024/04/25感染症
eClinicalMedicine誌から超音波検査、クローン病治療の成否を予測治療12週後の超音波検査スコアが12カ月後の内視鏡的寛解を予測 イタリアVita-Salute San Raffaele大学のMariangela Allocca氏らは、生物学的製剤による治療を開始した活動性のクローン病(CD)患者において、12週間後の腸管超音波検査に基づくスコア(BUSS)が治療に対する反応を評価し、12カ月後の内視鏡検査による寛解を予測する能力が高かったと報告した。…2024/04/18消化器
eClinicalMedicine誌からGLP-1受容体作動薬と運動の併用がリバウンドを防ぐ減量成功者の介入中止からさらに1年後まで追跡したデンマークの研究 デンマークCopenhagen大学のSimon Birk Kjær Jensen氏らは、8週間の低カロリー食で減量に成功した肥満患者を対象に、運動とGLP-1受容体阻害薬の1年後までの減量維持効果を検討するランダム化比較試験を行い、さらに介入期間終了から1年後(104週後)までのリバウンド防止効果も検討し、減量と体…2024/03/15代謝・内分泌