2006年 12月 30日
岩瀬大輔氏の「ハーバード留学記」 |
12月初旬、岩瀬大輔氏の「ハーバード留学記」がサンフランシスコに配達されました。
日本に向かう飛行機の中に持っていき、機内でいただいた日本酒の酔いと機内独特のふわふわした浮遊感にあいまって、岩瀬氏の高揚感をシェアしつつ、楽しく読了。帰国するとあちらこちらの書店で平積みになっており、おおっ、やるなぁ、と、彼の滞在記をブログを通してオンタイムでシェアさせていただいたものとして、それをとても嬉しく思いました。(Amazonでは、その筋で有名な「金融日記」さんと「抱合せ販売」されてるのをみてニヤニヤしてしまいましたが。。)
ブログとはまた違う切り口でまとめられているので、氏のブログを全部読んだ、と言う方でも新しい視点で読めると思われます。逆に、本だけ読むと、そのボリュームと興味の幅に圧倒され、内容を消化するのが難しいかもしれない(主にブログをまとめたものなので、多少登場人物の説明が重複していたり、時間軸が前後する)。ので、個人的に私が面白かった章立てをご紹介。
・問われる経営者のリーダーシップと倫理
HBSの目玉講義だという「リーダーシップと組織行動論」LEADのエッセンスについて知ることのできる貴重な内容。前もブログにちょっと書いたのだけれど、日本ではリーダーシップを「個人の特性」「カリスマ性」として捕らえすぎな気がするのですが、ある程度まではケーススタディと技術論から学ぶところもあると思うのです。チームを指揮することに一度でも悩んだことがある人なら、きっと「あぁ、そうかも」と思えるはずのコンテンツ。
・ファンド資本主義
日本の新聞報道は、いわゆるヘッジファンドに代表される米国型の投資ファンドについてちょっと感情的な見方をしすぎている嫌いがあるので、岩瀬さんの日経ビジネスオンラインの連載「投資ファンドは眠らない」や、私がリンクをいただいているブログ、ハリーさんの「ウォールストリート日記」もよむことでおそらくバランスのいい情報を入手できるように思います。「ハーバード留学記」では、ブログよりもさらに「業界外のヒト」を対象に説明がされており、親切な記載です。
・キャリアと人生の送り方
Work life balance というのは、アメリカでプロフェッショナルとして働く人の間で非常に大事な命題として考えられていることであります。仕事も充実させ、家庭生活も充実させ、というのは最初からあきらめているかのような、私生活を優先させることを「社会人らしくない」などと最初から切り捨てるところのある日本とは、だいぶ違うのですね。
これを読みながら、HBSと並ぶ有名MBA校であるスタンフォードGSB出身の友人が、reunionで元同級生たちと話題になったこととして、「人生とはいくつもの玉をまわし続けるジャグリング、仕事、健康、家族、精神、趣味、そのうち、鉄でできているものは落としてもいいが、ガラスでできているものは落としてはいけないんだよ」と話してくれたことも思い出しました。(何が鉄で何がガラスかは、わかると思うのですが。。。)
ちなみに岩瀬さんは、初期からこのLat37N”を読んでくださっており、Lat37N”=男性説を信じていらした読者様の一人であります(笑)。このブログを通じ、ひょんなことでお会いする機会を得て、それ以降お会いするたび、非常に良い刺激をいただいているのですが、これほど気さくで人なつっこく、他人を初めて会った気にさせない人、というのもなかなかいないと思う。ともかく頭のいい人、と言う以上に、そこが彼のすごいところですね。(このあたりは、『問われる経営者のリーダーシップと倫理』の中でも「己を知る」というところで触れられており、自分でもよくわかってらっしゃるのねーと微笑んでしまいましたが。。。)
ということで、知人の本だから褒める、という内輪受けダークサイドに落ちたくはないのですが、「日本を代表するエリートの、世界一のエリートのサークルでの交友記」というひねくれた見方はせず、「自分らしい個性とエッジを利かした生き方」を熟慮したいみなさまに、純粋にお勧めです。
日本に向かう飛行機の中に持っていき、機内でいただいた日本酒の酔いと機内独特のふわふわした浮遊感にあいまって、岩瀬氏の高揚感をシェアしつつ、楽しく読了。帰国するとあちらこちらの書店で平積みになっており、おおっ、やるなぁ、と、彼の滞在記をブログを通してオンタイムでシェアさせていただいたものとして、それをとても嬉しく思いました。(Amazonでは、その筋で有名な「金融日記」さんと「抱合せ販売」されてるのをみてニヤニヤしてしまいましたが。。)
ブログとはまた違う切り口でまとめられているので、氏のブログを全部読んだ、と言う方でも新しい視点で読めると思われます。逆に、本だけ読むと、そのボリュームと興味の幅に圧倒され、内容を消化するのが難しいかもしれない(主にブログをまとめたものなので、多少登場人物の説明が重複していたり、時間軸が前後する)。ので、個人的に私が面白かった章立てをご紹介。
・問われる経営者のリーダーシップと倫理
HBSの目玉講義だという「リーダーシップと組織行動論」LEADのエッセンスについて知ることのできる貴重な内容。前もブログにちょっと書いたのだけれど、日本ではリーダーシップを「個人の特性」「カリスマ性」として捕らえすぎな気がするのですが、ある程度まではケーススタディと技術論から学ぶところもあると思うのです。チームを指揮することに一度でも悩んだことがある人なら、きっと「あぁ、そうかも」と思えるはずのコンテンツ。
・ファンド資本主義
日本の新聞報道は、いわゆるヘッジファンドに代表される米国型の投資ファンドについてちょっと感情的な見方をしすぎている嫌いがあるので、岩瀬さんの日経ビジネスオンラインの連載「投資ファンドは眠らない」や、私がリンクをいただいているブログ、ハリーさんの「ウォールストリート日記」もよむことでおそらくバランスのいい情報を入手できるように思います。「ハーバード留学記」では、ブログよりもさらに「業界外のヒト」を対象に説明がされており、親切な記載です。
・キャリアと人生の送り方
Work life balance というのは、アメリカでプロフェッショナルとして働く人の間で非常に大事な命題として考えられていることであります。仕事も充実させ、家庭生活も充実させ、というのは最初からあきらめているかのような、私生活を優先させることを「社会人らしくない」などと最初から切り捨てるところのある日本とは、だいぶ違うのですね。
これを読みながら、HBSと並ぶ有名MBA校であるスタンフォードGSB出身の友人が、reunionで元同級生たちと話題になったこととして、「人生とはいくつもの玉をまわし続けるジャグリング、仕事、健康、家族、精神、趣味、そのうち、鉄でできているものは落としてもいいが、ガラスでできているものは落としてはいけないんだよ」と話してくれたことも思い出しました。(何が鉄で何がガラスかは、わかると思うのですが。。。)
ちなみに岩瀬さんは、初期からこのLat37N”を読んでくださっており、Lat37N”=男性説を信じていらした読者様の一人であります(笑)。このブログを通じ、ひょんなことでお会いする機会を得て、それ以降お会いするたび、非常に良い刺激をいただいているのですが、これほど気さくで人なつっこく、他人を初めて会った気にさせない人、というのもなかなかいないと思う。ともかく頭のいい人、と言う以上に、そこが彼のすごいところですね。(このあたりは、『問われる経営者のリーダーシップと倫理』の中でも「己を知る」というところで触れられており、自分でもよくわかってらっしゃるのねーと微笑んでしまいましたが。。。)
ということで、知人の本だから褒める、という内輪受けダークサイドに落ちたくはないのですが、「日本を代表するエリートの、世界一のエリートのサークルでの交友記」というひねくれた見方はせず、「自分らしい個性とエッジを利かした生き方」を熟慮したいみなさまに、純粋にお勧めです。
by lat37n
| 2006-12-30 16:15
| Books