学研全訳古語辞典 |
かた-み 【形見】
①
遺品。形見の品。遺児。故人や遠く別れた人の残した思い出となるもの。
出典竹取物語 かぐや姫の昇天
「すこしかたみとて、脱ぎおく衣(きぬ)につつまむとすれば、ある天人つつませず」
[訳] 少し(の薬)を形見の品として、脱いで置いていく着物に包もうとすると、そばにいる天人が(これを)包ませない。
②
記念(物)。思い出の種。昔を思い出す手がかりとなるもの。
出典奥の細道 平泉
「しばらく千歳(せんざい)のかたみとはなれり」
[訳] (光堂は)しばらくの間は千年の(昔を思い出す)記念物となっている。
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