PならばQ(含意)

C言語で書くと、!P||Qと同じ
ifで書くと、if P then Q の後ろに else 1 がついている、という感じか。

なぜ、Pが偽ならば、Qの真偽にかかわらず「PならばQ」が真なのか

P Q PならばQ 例「この仕事が成功しなければ辞表を出す」
0 0 1 仕事が成功してかつ辞表を出さなかった
0 1 1 仕事が成功したにもかかわらず(何か他の理由で)辞表を出した
1 0 0 仕事が失敗したにもかかわらず辞表を出さなかった
1 1 1 仕事が失敗して辞表を出した

すなわち、先の宣言では仕事が成功した場合のことは何も言っていないのであるから、辞表を出そうが出すまいが本人の自由である。
論理学における「ならば」は、日常会話での「ならば」と通じる部分もあるためにそのように名付けられたが、似て非なるものであると解釈するのが安全
論理学における「P ならば Q」は、「P でない、と Q である、の少なくとも一方が正しい」の短い言い換えなのである。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%AB%E6%84%8F

なぜ、「AならばB」は、A⊂Bではなく、A⊃Bと書くのか

「含意 (implication) A ⊃ B (A → B, A ⇒ B). …意味…A ならば B. 」

という記述を見かけたのですが、A ⊂ B (A → B, A ⇒ B) の間違い
ではないでしょうか? A ⊂ B だと意味が分かるのですが、
A ⊃ B が A ⇒ B に対応するのだとすると意味が分かりません。

今のところの自分の解釈は次のような物です:

ベン図で書くと、A ⊃ B は、大きな円Aの中に小さな円Bが含まれている
状態です。すると、Bに入っている元は、必ずAに入っている、と言うことが
言えるので、B ⇒ A は言えますが、A ⇒ B は言えません。

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回答

その記号法はペアノに由来します。ペアノは現代的な論理式の表記法を
最初に発明した人なんだけど、そのペアノが書いた1889年のラテン語の論文

 "Arithmetices principia, nova methodo exposita"

では、

 B is a consequence of the proposition A
 BはAの帰結である

という関係を、

 B C A

と表記してました。Cはconsequence(を表わすラテン語の単語)の頭文字です。
そこから自然に、その反対の関係、すなわち、

 A deduces the proposition B
 AはBを導出する(つまり、AならばB)

を表わす記号として、Cをひっくり返した記号が導入されました。で、そのペアノ
の影響を強く受けたのがラッセルです。ラッセルはペアノの表記法を参考に、
ひっくり返ったCを平べったくつぶした記号、すなわち「⊃」を含意記号として
採用したわけです。この記号法はPrincipia Mathematicaで使われたため、
論理学者のあいだで一気に広まり、たとえばチャーチなんかも教科書では
この表記法を採用してます。

このペアノに由来する表記法は、現代的な集合論の記号法が定着するより
前に出来たもので、集合論での記号法とは区別して考える必要があります。
論理学でこの記号がでてきたときには、とりあえずは集合論的な意味は切り離して
考えるようにしてください。

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