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予算2000円でPCをハイレゾに対応させる-低価格USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプの紹介-

※追記:この記事はハイレゾの勧めというより、PCのヘッドホン出力は音質が悪いから、外部USB-DACを使って音質を良くしよう!というもので、この程度の環境ではハイレゾの恩恵を受けられないのではという指摘はよくわかる。自分も、ヘッドホンではハイレゾと普通の音源はそれほど差を感じず、差を感じるようになったのはスピーカーにしてからだった。よく言われる高音ではなく、ヘッドホンでは感じづらい空間表現で大きな違いを感じた。

据置USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプは1万円以上とそこそこの価格

PCに接続するUSB-DACというと、こんな感じで、据置型のUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプを勧めることが多い。今なら、この記事にあるように、最近出た比較的安くてコンパクトなiFi-Audio Unoがお勧めだろう。*1
【2023年5月最新】おすすめの据え置き型ヘッドホンアンプ・USB-DAC 特集 種類や選び方まで専門店スタッフが徹底解説! | e☆イヤホンの特集ページ
しかし、据置型のUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプは最低でも1万円以上する製品であり、気軽に買えるものではない。こういった製品は、ハイレゾ音源の再生がFLACだけでなく、DSDフォーマットに対応していたり、ヘッドホンアンプが高性能だったり、ボリュームがついていている、など高機能だ。しかし、現在配信されているハイレゾ音源はFLACの24bit / 48kHzが多く、一部は96kHzで、ごくまれに192kHzがあるぐらい。DSDはクラシックやジャズなどでしか配信されていないので、対応していなくても、クラシックやジャズ好きでない人なら、対応していなくても問題にはならない。
据置でないポータブルのUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプは、スマホ用として、8000円ぐらいの価格帯で、FiiOなどポータブルオーディオに強いメーカー各社からいろいろ出ているのだが、今回紹介するのは、もっと低価格の2000円以下の製品だ。これらは、24bit / 96kHzなど、ハイレゾの最低条件にしか対応してなかったりするが、先に書いたように、現在配信されている大半のハイレゾ音源に対応している。

スマホ用に出ているUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプなら安い

自分が持っているのは、この2つで、もともとPixel 3 XLに有線ヘッドホンを繋げたくて買ったのだが、これをPCに繋げれば、お手軽にハイレゾに対応できる。注意したいのは、同じような形でUSB-DACを内蔵していないUSBからステレオミニジャックに変換するだけのアダプタがあるということ。説明にDACがない場合は単なる変換アダプタである可能性が高いので注意。
据置型と音質がどれぐらい違うのか比べてみた。比較機種はiFi-Audio ZEN DACで、ヘッドホンはAudio-technica ATH-MSR7bだ。ポータブルの方はぱっと聴いたところ、悪いという印象は持たないぐらの音質で、解像度はしっかりあり、「聴こえなかった音が聴こえる」体験はできる。ZEN DACを比べてみると、ZEN DACのような音の厚みがなく、軽さを感じたが、価格差を考えれば、大変健闘していると言える。ポータブル同士で比較すると、Pengoの方が音が良いと感じた。といってもわずかな差なので、デザインで選んでも充分だろう。
ハイレゾを手軽に聴くのなら、Amazon Musicのサブスクだが、アプリで排他モードで使えることを確認した。
Amazon Musicの出力先選択画面

なお、AndroidのAmazon Musicアプリは、外部USB-DACに対応していないため、スマホ本体自体がハイレゾに対応していないと、ハイレゾで聴けない(iOSは外部USB-DACに対応している)。本体のストレージに入れたハイレゾファイルをハイレゾ対応した再生アプリで再生すれば、ハイレゾが聴ける。

この種の製品はいっぱい出ている

自分が買ったもの以外でも、まだまだある。これは1,249円と更に安い。

Ankerも出している。去年12月までは1,183円と非常に安く売っていたので、1600円前後というのは、この種の製品の物価高騰後の標準的な価格帯らしい。200円OFFクーポンで1,249円充電可能なもの※PCにUSB Type-Cコネクタがない、あっても背面で前面はType-Aしかないという場合は変換アダプタが必要になる。↑初出時にこのように書いたが、USB-CをAに変換するアダプタは規格違反だそうなので注意を。Creativeから出ているUSB Type-Aで繋がる製品を紹介しておく

これにヘッドホンをつければ、お手軽ハイレゾ環境の出来上がり

これに5000円ぐらいで音質に定評があるヘッドホンをつければ、ちょっとしたハイレゾ環境の出来上がりだ。低価格で高音質の製品が多いマランツプロのモニターヘッドホン。

CDショップで試聴コーナーでよく見かけるATH-M20xサウンドハウスのみで売っているモニターヘッドホンのCLASSIC PRO CPH7000
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/25126/
開放型で音漏れがあるため、勧めづらいのだが、KOSS SportaProはとにかく元気な音で音楽を楽しく聴くのに向いている
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/49241/

意外と音が良いダイソーの330円ミニスピーカー

とことん安く済ませるのなら、330円で売っているダイソーのミニスピーカーが良かった。USBミニスピーカーとあるが、USBはあくまで給電のみで、音声入力はUSBでなくミニジャックからとなる。さすがにこの価格で、USB-DACを内蔵するのは難しいのだろう。低音こそ出ないものの、フルレンジのおかげか、空間表現がかなり良く、紹介したヘッドホンアンプとこのスピーカーで3000円かけずにできたデスクトップオーディオ環境は、プアオーディオとしてはかなり良かった。

古代祐三氏もお勧め

*1:USB-DACについては下記の記事を参照 パソコンで高音質を堪能、「USB DAC」とは?|NIKKEIリスキリング