京都賞
今年を振り返るとすると、
ちょっと前の11月10日のことでした。
京都賞の授賞式に招待いただきました。
なぜかと言うと、
受賞者の中に、
親しい友人がいたからです。
まあ、親しい友人というよりは、
敬愛する科学者という方が正しいかもしれません。
会場の京都国際会議場には、
受賞者の写真やプロフィールなど、
とってもわかりやすく、
カッコよく展示されてました。
Ching. W. Tang博士は、
知り合った30年近く前は米国のイーストマン・コダック社の研究員で、
その後、ロチェスター大学教授、
そして今は、香港科学技術大学の教授です。
1987年ですから、30年以上前に今の有機ELの基礎となる論文を発表され、
それが実用化研究のきっかけとなり、
有機ELディスプレイや有機EL照明の実用化、普及へとつながりました。
まあ、
一言で言うと、有機ELの父、
みたいな人です。
ただ、30年前はと言うと、
有機EL研究は、単なるキワモノ扱いで、
有機物に電気を流して光らせる研究は、
面白いけど、
実用化は絶対無理だからね、
と言う人たちが大半でした。
特に、液晶ディスプレイの研究者の人たちには、
ケチョンケチョンに言われたのを今でも覚えています。
そんな有機ELを、
そんな環境でやり続けた研究者が、
当時、
まだ若かった安達千波矢先生であり、
私であり、
企業の研究者であり、
とにかく有機ELに惚れ込んだ若手研究者たちでした。
ダメだダメだと
言われ続け、
このやろこのやろ、
と戦い続け、
ようやく認められたかなと思う今日この頃です。
こうやって、
京都賞に選ばれると言うことは、
この研究分野が学術的にも認められたと言うことで、
関係者一同、
とても嬉しく思っています。
Tang先生も、
ご家族の方々も、
みんな笑顔で、
幸せのお裾分けをいただいたような気がします。
晩餐会は、
京都プリンスホテルの
大会場で、
800名の、
とてつもなく大きな規模でした。
京都らしく、
芸妓さんの舞も有り、
なんとも豪華絢爛な晩餐会でもありました。
来年は有機EL照明飛躍の年にしたいものです。
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