LDD13is

LDD13is(LOCAL DEVELOPER DAY'13/Infra & Security)に行ってきました。

IT エンジニアの将来 - 吉田 パクえ

基調講演として、co-meeting の吉田パクえさん(本名で紹介されなかった)から、インフラ・エンジニアのクラウドとのつきあい方に関してお話がありました。

クラウドのメリットは、スピードとリスク対策で、コストに関してはケースバイケース、というのは、私も思っていたところなのですが、逆に、そこが力の発揮どころ、というのは、その通りだと思いました。

クラウドをどう使うか、という事をきちんと考えられるかどうか、がポイントで、目的次第でクラウドの使い方も変わるし、既存のホスティングで充分で安上がりだったり、全体としてのセキュリティ・ポリシーによっては、オンプレミスの方が良い場合もあるし。

結局、個々の目的、環境によってどうするのが適切かを判断する必要がある、ということに関しては、クラウドの有無に関係ないわけで、単に選択肢が増えた、ということかな、と。ただ、この選択肢を無視する事はありえないので、サービス全体から見たクラウドの使いどころ、というのを意識していく事が大切なのではないか、と思いました。

ライブコーディングとデモで理解する Web セキュリティの基礎 - 岸谷 隆久

SQL インジェクション、コマンド・インジェクション、XSS といった脆弱性を、実際のデモを交えた解説でした。個人的には、一応、知っている話だったのですが、具体的なコードと、実際の動作によるデモ、というのは、ありそうで無かったような気がします。

特に XSS は、「alert() が動く」というのが定番で、これだと、「何か大変な事が起きている」というのが実感しずらいのですが、セッション ID を保持している Cookie の値を盗む、というデモだったので、問題を実感できた人が多かったのでは、と思います。

個々の問題に対して、コードを修正して、実際に脆弱性が無くなる、というところもデモをしていましたが、具体的な対策は、このセッションの最後でも紹介されていましたが、まずは「徳丸本」ですね。

VPS はじめての一歩 - 鷲北 賢

VPS サーバを使う上で、やるべきセキュリティ対策に関するお話でした。

と言っても、基本的には普通のサーバでの対策と同じです。SSH で、PermitRootLogin を no にしたり、ssh のブルートフォースを避けるためにポート番号を変更*1したり、公開鍵認証を使ったり、といった ssh 周りの対策や、sudo のすすめや iptables の話など、VPS に限らず、一般的な UNIX サーバでも推奨されるお話でした。

一つ、VPS ならではなのは「まずは、root のパスワードの変える」。さくらの VPS では契約直後は停止状態だそうすが、それでも、いきなりインターネット上にさらされる訳ですから、なにはともかく、パスワードの変更ですね。

エンジニアのお仕事 実際の話

3名の方の、お仕事の様子のお話です。

東京の会社で札幌での在宅勤務されている方、元花屋のインフラエンジニア、ソーシャルゲームの開発者、といった三者三様のエンジニア・ライフのお話がありました。

最後の質問タイムで飛び出した、「手 JOIN」*2は、目 grep の次にくるエンジニア必須のテクニックに(^^?。

狙われる日本 - Boris Sharov

なんと、Dr.Web の CEO である Boris Sharov さんの講演です。タイトルは「狙われる日本」でしたが、日本が特に何か、というよりも、世界を見渡せば酷い国・地域があり、日本も無関係ではいられない、といった事が印象に残りました。

とにかく、「安全と思い込む」のが一番危険、ということで、Mac で大規模なマルウェアの感染が見つかった時は、特に米国では大きな騒ぎだったようです。

後半、クラウドのセキュリティに関して話されて、その中で印象に残ったのは、クラウド自体は安全でも、所詮、アカウントとパスワードで認証しているだけだから、アカウント情報が漏れたらいくらでも成り済ます事ができる、という、当たり前だけど忘れがちな点について話されていたことです。故に Boris さんは「クラウドが嫌い」と言っていましたが、クラウドセキュリティの肝は認証、という事を強く思いました。

Free Software Way - 小岩 秀和

WCIT-12 の話から始まって、電子書式で購買履歴が管理されてしまう、といった話をマクラに、Free Software の話を小岩さんが熱く語ってました。個人的には、この辺の話は割と知っていて、とかく宗教論争になりやすいんだよなぁ、などと思いながら聞いていました。

どっちかというと「Stallman よりは Raymond」の自分としては、「ちょっと苦手」な感じもあるんですが、質疑の時に GPL と MIT や BSD ライセンスとの比較の話で、小岩さんが「GPL はきつい」と言われていたのが、ちょっと意外、というか、個人的にはホッとした感じがありました。

LT が 6 本

そういえば、せきゅぽろでは、このところ LT やってないですね。LT は毎度、楽しませてもらう側で、いつかは挑戦して見たいんだけど、笑い取れないしなぁ。

ということで次回は

せきゅぽろ #14 は 3/9 で、内容は...、と思ってせきゅぽろのページを見たら、まだ書かれてなかったですね。
ちょうど1年前のこの時期のせきゅぽろは、入院していて出られなかったんだよなぁ、今年は大丈夫かな。

*1:10022 番への変更例が多いために、すでに 10022 番ポートは、準 Well Known ポート状態だそうです。

*2:DB サーバを並列で増やした時に、上物のプログラムで複数の DB を横断するクエリーを実現する方法