天皇賞 秋のデータ展望です。

前回の展望では、好相性の組である毎日王冠組についてみていきましたので、本日は残りの組を見ていきたいと思います。ざっくりと、今年の出走予定馬に合わせて以下のように分けていきました。
■宝塚記念組
2-3-1-16(連対率22.7%、複勝率27.3%)

■宝塚記念以外のG1組
0-1-1-11(連対率7.7%、複勝率15.4%)

■毎日王冠組
6-3-2-49(連対率15.0%、複勝率18.3%)
前回の展望で取り上げた組

■札幌記念組
2-0-2-9(連対率15.4%、複勝率30.8%)

■オールカマー組
0-1-0-27(連対率、複勝率ともに3.6%)

■京都大賞典組
0-0-0-16(好走馬ナシ)

■その他のG2組
0-2-2-4(連対率25.0%、複勝率50.0%)  

■G1、G2以外の組(G3戦以下)
0-0-2-12(連対率0.0%、複勝率14.3%) 

※データは過去10年となります。

今年は宝塚記念組が不在となりますので、宝塚記念以外のG1組から順にみていきます。


■宝塚記念以外のG1組

全体成績:0-1-1-11(連対率7.7%、複勝率15.4%)

この組の好走馬は、
ペルーサ(前走天皇賞 春)
ゼンノロブロイ(前走インターナショナルステークス(英国))
の2頭。

この2頭には…
2011年3着(当日6番人気、8.2倍):ペルーサ(2010年の2着馬)
2005年2着(当日1番人気、2.2倍):ゼンノロブロイ(2004年の1着馬)
と、当日の人気には差がありましたが、単勝オッズ一桁台、また前年の天皇賞 秋ですでに好走歴があるリピーターという2つの共通点がありました。

昨年のフェノーメノは、当日3番人気(単勝オッズ4.9倍)で2012年の2着と、過去の好走馬と似た点はありましたが、14着と敗れました。「当日人気(単勝オッズ)とリピーター」という点が重なっても必ず好走ということではありませんが、この点は覚えておきたいなと思います。


□宝塚記念以外のG1組の該当馬
アドマイヤデウス(前走 天皇賞 春)
サトノクラウン(前走 日本ダービー)

アドマイヤデウスは今年重賞2勝(日経賞、日経新春杯)、サトノクラウンもキャリア5戦で重賞2勝、ダービー3着と実績がありますので、実績は十分でしょうが、過去の好走馬ほど人気にならないでしょう。今回が初の天皇賞 秋という点では、傾向に合っていません。
どちらもまだ若い馬なので、活躍を期待したいところですが、距離実績などを考えると、ここではなく、ジャパンカップで狙ってみたいというところがありますね。


■札幌記念組

全体成績:2-0-2-9(連対率15.4%、複勝率30.8%)

この組の好走馬4頭は、全馬前走1着となります。
・前走1着
この点を満たした該当馬に絞り込むと→2-0-2-2(連対率33.3%、複勝率66.7%)
となりますが、今年はディサイファが勝利馬となりますので、該当馬はいません。


□札幌記念組の該当馬
ダービーフィズ(前走4番人気3着)
ラストインパクト(前走3番人気6着)

先に挙げた1着馬以外のデータは0-0-0-7となりますので、該当馬が少なく、傾向が崩れてもおかしくはありませんが、この10年の結果としては手が出しづらい印象。共にコンスタントに好走が続いている馬ですし、重賞実績、東京舞台も十分だと思うので、取捨が難しいところですね。


■オールカマー組

全体成績:0-1-0-27(連対率、複勝率ともに3.6%)

この組の好走馬1頭は、2006年のスウィフトカレント。前走は3番人気4着、当日は7番人気2着でした。


□オールカマー組の該当馬
ショウナンパンドラ(前走3番人気1着)
マイネルフロスト(前走9番人気9着)

ここは1頭しか好走馬がいませんので、全くという訳ではありませんが、過去10年の中で、前走の勝ち馬が8頭も出て、全馬敗れていることを考えると、求められるものが全く違う、適正の差が出ているように感じますね。

勝利馬であるショウナンパンドラは、ここ2戦好走しているように安定感が戻ってきたようにも感じますし、牝馬が活躍できるこの天皇賞 秋となりますので、あっさりということも考えられますが、この傾向的には少し手が出しづらいところがありますね。馬番一桁台で好走馬が目立つの枠順が気になるところ。



■京都大賞典組

全体成績:0-0-0-16(好走馬ナシ)

この10年の好走馬は1頭も出てきていません。過去にはローズキングダム、オウケンブルースリ、ポップロック、スイープトウショウと、当日人気になった馬もいますが、掲示板内までとなっています。

この10年では全く好走馬が出てきていませんが、2004年以前は、毎日王冠組よりも連対馬を多く出していた好相性の組となっていました。ここが今年の一番の悩むポイントになるかと考えています。


□京都大賞典の該当馬
ラブリーデイ(前走1番人気1着)
カレンミロティック(前走5番人気3着)
ワンアンドオンリー(前走4番人気6着)

3000m以上のレース以外は全て勝利、今年だけで重賞5勝のラブリーデイがこの組となります。当日1、2番人気も濃厚だと思うので、堅く決まるか波乱になるかは、この馬がカギを握っているように感じています。

過去10年は全く来ていないから、今年もこないとシンプルに考えるのか…、また10年以上前は好相性の組で、今年重賞5勝している、怪物みたいな馬なので、この馬にもデータは通用しないから、人気であったとしても買いと考えるのか…。データ派としては手が出しづらいところがあるので、ラブリーデイに限らず、この組の馬が好走しても、しなくても的中できるような組み立て方ができればと、現時点では考えています。



■その他のG2組

全体成績:0-2-2-4(連対率25.0%、複勝率50.0%)  

この組の好走馬は…
2014年1番人気3着:イスラボニータ(前走セントライト記念1番人気1着)
2012年1番人気2着:フェノーメノ(前走セントライト記念1番人気1着)
2008年2番人気2着:ダイワスカーレット(前走産経大阪杯1番人気1着)
2008年3番人気3着:ディープスカイ(前走神戸新聞杯1番人気1着)
の4頭。

菊花賞には向かわず、この天皇賞 秋へ向かった3歳馬3頭と、デビューから100%連対のダイワスカーレット(当時4歳)と、全馬前走人気勝利、当日にも人気になった実績馬たちとなりますね。


□その他のG2組の該当馬
該当馬ナシ

この組のほとんどは、菊花賞のトライアルに出走し、菊花賞に向かわなかった3歳馬となっていますので、来年以降、近い馬が出走となれば注目したいですね。



■G1、G2以外の組(G3、オープン、条件戦)

全体成績:0-0-2-12(連対率0.0%、複勝率14.3%)

この組の好走馬は
2007年6番人気3着:カンパニー(前走関屋記念 1番人気1着)
2005年13番人気3着:ダンスインザムード(前走府中牝馬S 2番人気8着)
の2頭。

この2頭の共通点は…
・前走G3戦に出走
・前走人気
・前走上がり3Fタイム最速
・乗り替わりナシ

がありました。

2頭しか好走馬がいないので、なんとも言えないですが…
カンパニーは、前走後方から一気の脚で、2着馬に3馬身半差つけて完勝。当時6歳でしたが、その走りっぷりから、当日もある程度人気になりました。前走の末脚がこのレースでも出されたということが考えられます。
またダンスインザムードは、近6走全て人気にはなるものの、好走したレースは1つもありませんでした。自身が桜花賞馬であり、その他G1レースで2着の実績がありました。その一つに、2004年の2着という実績があり、リピーターということが考えられます。
と、無理くりあげていくと、こんなところでしょうか。


□G1、G2以外の組(G3、オープン、条件戦組)の該当馬
ダコール(前走新潟記念 7番人気6着)
ペルーサ(前走札幌日経オープン 5番人気1着)
ヤマカツエース(前走富士S 7番人気13着)

前走人気した馬や、前走上がり3F最速だった馬はおらず。リピーターというところではペルーサには少し警戒したいところですが、8歳馬というところではさすがに厳しいでしょうね。

ダコールも今年で7歳、末脚は素晴らしいものがありますが、前走も不発に終わっていることを考えれば、ここでいきなりということはあまり考えにくいかと。

ヤマカツエースは他2頭と比べて、若いというところでは魅力を感じますが、流しにするかを悩む1頭になりそうですね。


以上が、この10年、各前走レース別傾向となります。


前回の展望でも言ったんですが、やはり今年は宝塚記念組が不在というところで、今回見ていった各路線をどうとらえるかがカギになるとみています。過去の傾向的は、どの馬も微妙という印象です。

先週の菊花賞も、神戸新聞杯組の連対馬、セントライト記念組の好走馬という、前走レース別の傾向でからすれば至ってシンプルな結果でした。今回も同じようにと、思いたい気持ちがありますが、好相性の毎日王冠組だけで決着した年は一度もないので、毎日王冠組を中心して、どこの組を絡めていくのか、もう少し悩みたいと思います。あとは枠順、オッズが気になるところ。今年は少し試したいものもあるので、またそれを記事にできればと考えています。



最後に、今回見ていった各組の中で、現時点で注目している穴馬候補を。
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この組の傾向的には手が出しづらいところもありますが、幅が出てくる可能性としては一番期待できる組とみています。この馬自身、実績は十分ですし、好走馬があってもおかしくないとみていますので、今回見ていった中では、一番に注目したい1頭と考えています。

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