(国際ジャーナリスト・木村正人)
「ステルス戦闘機と爆撃機のハイブリッド」
[ロンドン発]「中国人民解放軍空軍(PLAAF)が新型機を真っ昼間に飛ばしたのは興味深い。NGAD(次世代航空支配)相当の第6世代戦闘機というよりJH-XXと呼ばれる第5世代戦術爆撃機・攻撃戦闘機プロジェクトの可能性が高いと考える」
第5世代戦闘機J-20S(複座型)のエスコートで初めて飛行した新型機について英国のシンクタンク「王立防衛安全保障研究所」(RUSI)のジャスティン・ブロンク上級研究員(空軍力・軍事テクノロジー)は12月26日こう投稿した。
新型機は言うまでもなく軍の最高機密。それが姿をあらわにした。米国際関係雑誌ナショナル・インタレスト(11月3日付)は中国のステルス爆撃機JH-XXについて「ステルス戦闘機と爆撃機のハイブリッドでスピードと機動性を優先している」との見方を紹介していた。
JH-XXは、射程2500キロメートルの巡航ミサイルを搭載できるH-6K(戦神)爆撃機に取って代わる可能性が高く、戦術攻撃と核兵器運搬の両方が可能とされる。中国人民解放軍空軍の軍事的リーチを大幅に広げて、インド太平洋、特に台湾に睨みをきかせる米軍への圧力を強める狙いがある。