NTT東、調布市に「NTTe-City Labo」開設--自社グループの技術を体感

大場みのり (編集部)

2022-05-12 16:19

 東日本電信電話(NTT東日本)は5月12日、東京都調布市に「NTTe-City Labo」を開設した。同施設では、NTT東日本グループが取り組んでいるスマート農業、eスポーツ、デジタルアートなど、さまざまな分野の最新技術やソリューションを実証・体感できる。NTT東日本は同施設を活用し、パートナー企業とユースケースの共創やデジタルトランスフォーメーション(DX)人材の育成も行う予定だという。

 これまでNTT東日本グループは、情報通信分野において「地域密着」を意識して事業を展開してきたが、地域における社会課題は時代とともに変化し、多岐に及んでいる。さまざまな課題について地域の人々から寄せられる要望に応えるには、情報通信の技術やソリューションだけでなく、自ら課題の分野に踏み込んで地域の人々と経験を積み重ねる必要があるとしている。

 こうした考えからNTT東日本は、これまで農業やeスポーツ、文化芸術、再生エネルギーなどの分野に特化した子会社を設立し、自社の情報通信技術を生かして課題解決に取り組んできた。そして今回、自社グループが持つさまざまな分野の資産を用いて実証し、新たな地域や産業の在り方を体感できる場所として、NTTe-City Laboを開設したという。これにより、今後も地域や産業の特性に応じたソリューションや新たな価値を創造し、地域の人々からソリューションパートナーに選んでもらうことを図る。

 同施設ではさまざまな技術に触れることができ、4Kカメラやスマートグラス、遠隔操縦走行型ロボットなどを用いた施設園芸の実証見学、ベニザケの養殖を実証している福島市の工場の遠隔監視、複数メーカーの基地局を備えたローカル5Gの検証、無人運営店舗での購買、ドローンによる農薬散布デモの見学、人工知能(AI)を用いた特殊詐欺対策サービスの体験、eスポーツ体験、デジタル絵画の鑑賞などがある。展示内容は順次拡大を見込んでおり、2022年の秋にはレベル4に相当する自動運転バスの施設内走行や見学者の乗車体験も予定している。

 NTTe-City Laboは、地域創生に取り組んでいる自治体や新たなビジネスの展開を検討している企業など、誰でも見学できる。見学方法は予約制で料金は無料。同施設で使用する電力の一部は、施設に設置されている屋上設置型太陽光発電システムによって生成された再生可能エネルギーで賄っている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. ビジネスアプリケーション

    新規アポ率が従来の20倍になった、中小企業のDX奮闘記--ツール活用と効率化がカギ

  3. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  4. セキュリティ

    「どこから手を付ければよいかわからない」が約半数--セキュリティ運用の自動化導入に向けた実践ガイド

  5. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]