頭を抱えながら私はインターネットでセカンドライフの情報を収集し始めた。ここ最近で日本の企業の動きが活発になっている。しかし、どうやら本格的にセカンドライフが騒がれだしたのは2006年の初めかららしい。
「んっ?」
「2006年のユーザー数は10万人そこそこ? それが2006年末には200万人突破だって!? すごい! これはまだ始まったばかりじゃないか。しかもこの企業の中にはメーカーが存在する。やはり、ウチのような企業でもチャンスがあるはずだ!」
もしこれがインターネットが始まったばかりのころだと考えれば、これからこのサイバースペースでの取引が活発になるだろう。そして、おそらくこの3次元のサイバースペース中でメーカーとして“ここでしかできないこと”があるはずだ。
「ようし! これはあの頭の固い上司を説得するためにも、まずは自分で作ってみよう。まずはそれからだ。それを見せれば上司も事態の重大さに気づくはずだ。そうと決まったら、この中で物を作るのはどうすればいいんだろう……? んっ? ZDNet Japanで連載をやるようだ。“Second Life 新世界的ものづくりのススメ”だって! これだ!」
今回からスタートした新連載「Second Life 新世界的ものづくりのススメ」(毎週木曜掲載)では、実際にSecond Life内に建設されたシーネットネットワークスジャパンのオフィス(Cyber Adventure 118, 30, 31) を、いかに構築していったのか、その具体的な方法を紹介する。
「へぇー。すでにシーネットのオフィスがSecond Life内に建設されていて、しかもその建設方法を知ることができるのか……。これは凄いぞっ! これなら、自分でウチの自社ビルを立てることができるかもしれない! よし、まずはこれを見て勉強してみよう……。なになに……」