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おもう

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

日本語

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語源

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発音

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動詞

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おもうう、う】

  1. あたまこころの中にものごとイメージを浮かべる。
    • 類義語:かんがえる
      かんがえるがイメージに対して考察を加えることを指すのに対し、おもうは、ある固定したイメージを頭や心に浮かべることを指す。
  2. 好意を伴ってあたまこころに浮かべる。こいしたう
  3. 他者心情配慮する。心配する。想像する。
  4. 懐かしく思い出す回想する。
    • 在りし日を思う
    1. (「思えば」の形で)話し手の回想や感慨などを示す。
      • 思えば遠くへ来たものだ。
  5. (—と思う)意見を持つ。判断する。推量する。
    1. (「思うに」の形で)話し手の意見や推測などを示す。
      • 私が思うに、犯人は自転車で逃走したのではないか。
  6. じる。
  7. 認識する。気づく
  8. する。のぞむ
  9. 仮定する。仮に同一視する。
  10. (「思った」「思っていた」の形で)そのように推測・想像していたが、実際そのとおりだった、といったニュアンスを表す。
    • たぶんそんなことじゃないかと思った
  11. (「思った」「思っていた」の形で)誤認する。
    • 実際は三階建てだったが、二階建てだと思っていた。
  12. (「思わなかった」「思っていなかった」の形で)そのように推測・想像をしていなかった、別の推測・想像をしていた、といったニュアンスを表す。
    • そんな人だとは思わなかった。
  13. (「思ったら」「思えば」などの形で)そのように思ったあとでよく確かめてみると、といったニュアンスを表す。
    • 誰かと思ったら担任の先生だった。
    • 先生だと思ったら人違いだった。
  14. (「思ったら」「思えば」「思うと」などの形で)すぐに続いて起こることを表す。
    • 来たと思ったらもういなくなった。
    • ごろごろと五分ばかり動いたと思ったら、もう降りなければならない。(夏目漱石『坊っちゃん』)
    • きのうの夕方はれたと思ったのに夜中より又降雨。(宮本百合子『日記 一九二五年(大正十四年)』)
  15. (「思ったら」「思えば」「思うと」などの形で)一方ではあることが起こり、他方ではまた別のことが起こっていることを表す。
    • 携帯をいじっている議員がいるかと思えば、居眠りしている議員もいる。
  16. (「思った」「思ったら」などの形で)そのように感じたのも当然だ、といったニュアンスを表す。
    • もう降りなければならない。道理で切符が安いと思った。(夏目漱石『坊っちゃん』)
    • この間から変なことばかり続くと思ったら、やはり物盗りだったのねエ(野村胡堂『銭形平次捕物控 お秀の父』)
  17. (「思え」「思いなさい」などの形で)説明や叙述において聞き手の注意を促す。〜のだ。
    • 西南はるかな空がかき曇って、ドロンドロンドロドロということになったから、例のごとく停車場へ急いだと思いな。何でも高円寺に住んでいた頃であったが、中野、東中野、大久保と、電車の行く先もって天地晦冥、ガラガラピシャン! と、今にも顔の上へ落下してくるかと、安き心地もなく電車の中で首を竦めていた。(橘外男『雷嫌いの話』)

活用

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他に「おもう」の訓をもつ漢字

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関連語

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翻訳

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