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50メートル競走

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

50メートル競走(ごじゅうメートルきょうそう, 英語: 50 metres)は、50メートルをいかに短い時間で走るかを競う陸上競技トラック競技で、短距離走に分類されるが陸上競技の正式種目ではない。また、この種目は学校等において、授業運動会、体力テスト・新体力テスト等で頻繁に実施される種目である。陸上関係者の間では50m(50メートル)50と略される場合がほとんどである。また、小学校中学校高等学校運動会体育祭、体力測定などでは50m走(50メートル走)と呼ばれることもある。この種目は記録自体を重視するというよりも、計測時のコンディションを把握するという点で大きな指標となるものでもある。ここでは、2021年から日本で行われているsprint50についても解説する。

室内記録

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男子[1]
記録 タイム 名前 所属 場所 日付
世界 5秒56A ドノバン・ベイリー カナダの旗 カナダ アメリカ合衆国の旗 リノ 1996年2月9日
アフリカ 5秒61 デジ・アリウ ナイジェリアの旗 ナイジェリア フランスの旗 リエヴァン 1999年2月21日
アジア 5秒69+ ゲンナジー・チェルノヴォル カザフスタンの旗 カザフスタン フランスの旗 リエヴァン 2002年2月24日
南米 5秒75+ ビセンチ・デ・リマ ブラジルの旗 ブラジル フランスの旗 リエヴァン 2009年2月10日
ヨーロッパ 5秒61 マンフレート・ココット英語版 東ドイツの旗 東ドイツ 東ドイツの旗 東ベルリン 1973年2月4日
5秒61+ [注 1] ジェイソン・ガードナー イギリスの旗 イギリス スペインの旗 マドリード 2000年2月16日
北中米カリブ 5秒56A ドノバン・ベイリー カナダの旗 カナダ アメリカ合衆国の旗 リノ 1996年2月9日
5秒56 [注 2] モーリス・グリーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アメリカ合衆国の旗 ロサンゼルス 1999年2月13日
オセアニア 5秒86 Nick ANDREWS オーストラリアの旗 オーストラリア カナダの旗 カナダ 2023年1月27日
日本 5秒75[3] 朝原宣治 日本の旗 日本 フランスの旗 リエヴァン 2002年2月24日
女子[4]
記録 タイム 名前 所属 場所 日付
世界 5秒96+ イリーナ・プリワロワ ロシアの旗 ロシア スペインの旗 マドリード 1995年2月9日
アフリカ 6秒04+ チオマ・アジュンワ ナイジェリアの旗 ナイジェリア フランスの旗 リエヴァン 1998年2月22日
アジア 6秒31+ スサンティカ・ジャヤシンゲ スリランカの旗 スリランカ フランスの旗 リエヴァン 2001年2月25日
南米 6秒31 ジェニファー・イニス ガイアナの旗 ガイアナ アメリカ合衆国の旗 デイリーシティ 1983年2月11日
ヨーロッパ 5秒96+ イリーナ・プリワロワ ロシアの旗 ロシア スペインの旗 マドリード 1995年2月9日
北中米カリブ 6秒00 マリーン・オッティ ジャマイカの旗 ジャマイカ ロシアの旗 モスクワ 1994年2月4日
オセアニア英語版 6秒3 パム・キルボーン オーストラリアの旗 オーストラリア カナダの旗 トロント 1965年1月29日
日本 6秒47 小西恵美子 烏山女高教員 日本の旗 神戸 1985年3月9日

屋外記録

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男子
記録 タイム 名前 所属 場所 日付
世界最高 5秒47+[注 3] ウサイン・ボルト ジャマイカの旗 ジャマイカ ドイツの旗 ベルリン 2009年8月16日

中国蘇炳添は2021年8月1日の2020年東京オリンピック100m準決勝で上記の世界最高記録を上回る5秒45で50mを通過した、と分析されている[6]

女子
記録 タイム 名前 所属 場所 日付
世界最高 5秒93+[注 4] マリオン・ジョーンズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 スペインの旗 セビリア 1999年8月22日

参考

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日本における児童、生徒の平均値は2018年度のスポーツ庁体力・運動能力調査では6歳の男子で11.40秒、女子で11.72秒、15歳の男子で7.43秒、女子で8.85秒、18歳男子で7.33秒、女子9.13秒であった[8]。なお平均値が最も速かった年齢は男子は17歳で7.16秒、女子は14歳で8.53秒だった。

日本の他のスポーツ選手の中には陸上選手の記録と同等以上の記録が報道される選手が存在するが、陸上競技のルールに則った適切な状況下での計測事例ではない[9]

脚注

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注釈

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  1. ^ ドーピング検査が不十分なため、ヨーロッパ記録として公認されていない[2]
  2. ^ ドーピング検査が不十分なため、世界記録として公認されていない[2]
  3. ^ 100メートル競走時の途中計時[5]
  4. ^ 100メートル競走時の途中計時[7]

出典

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  1. ^ 50m indoor men records by discipline - IAAF
  2. ^ a b WORLD & CONTINENTAL INDOOR RECORDS SOPOT 2014 statistics e-book 2014年5月10日閲覧
  3. ^ IAAF: Nobuharu ASAHARA | Profile”. iaaf.org. 2018年9月18日閲覧。
  4. ^ 50m indoor women records by discipline - IAAF
  5. ^ IAAF-World-Championships-Beijing-2015.pdf
  6. ^ Analyzing the Olympic 100-meter sprints” (英語). HMMR Media (2021年10月8日). 2021年11月11日閲覧。
  7. ^ IAAF-World-Championships-Beijing-2015.pdf
  8. ^ スポーツ庁 (October 2019). 平成30年度体力・運動能力調査報告書 (PDF) (Report).
  9. ^ ダイ, 山崎. “甲子園球児の「50m走」タイムが日本記録超え続出という問題”. 文春オンライン. 2023年8月10日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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