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鼠川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
鼠川
駒ヶ根市立赤穂中学校(左)と駒ヶ根市立赤穂小学校(右)との間を流れる鼠川
水系 一級水系 天竜川
種別 一級河川
延長 8.175[1] km
流域面積 6.8[2] km2
河口・合流先 天竜川[注 1]
流路 長野県駒ヶ根市
流域 長野県駒ヶ根市
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鼠川(ねずみがわ)は、長野県駒ヶ根市を流れる川で、一級水系天竜川水系一級河川[4]

地理

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駒ヶ根市中山361(左岸)および362(右岸)番地先を上流端とし[1]、東へと流れ[5]、天竜川に合流する[1][注 1]。長さ8.175キロメートル[1]流域面積は6.8平方キロメートルである[2]

川名の由来

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地名研究家・松崎岩夫は、鼠川の河川名の由来について、かつて鼠川上流に狼煙の見張り台(昼夜寝ずに監視を行うことから「不寝見」、「ねずみ」と読む)が置かれていたことによるものとする説を唱えている(自著『伊那地方の地名』)[6][注 2]

水質・生態系

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2002年(平成14年)7月27日に地元の市民団体「ねずみ川愛護会」が小町屋公民館北・足垣外橋の2地点において調査したところ、カワゲラヒラタカゲロウといった、きれいな水に棲む生物が多く見られた[7]

防災・治水

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鼠川における河川改修事業は1963年(昭和38年)度に着工、2.326キロメートルの区間が改修済みとなっている[8]

駒ヶ根市が作成したハザードマップによると、川沿いに河川浸水想定区域が存在するほか、中央自動車道より上流域が土砂災害警戒区域(土石流)に、天竜川合流点付近が同(急傾斜地)の指定を受けている。有事の際は川沿いの公民館や学校体育館避難所となる[9]

水力発電

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駒ヶ根高原水力発電所

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駒ヶ根市赤穂7-884、駒ヶ根高原・古城公園付近に立地する水力発電所マイクロ水力発電)。上流の取水から最大0.14立方メートル毎秒を取り入れ、高密度ポリエチレン製による埋設の水圧管路(一部斜面ではステンレス製ワイヤー吊り下げ支持)を通じて半地下式の発電所建屋まで導き、横軸ペルトン水車三相誘導発電機によって最大158キロワット電力を発生、電圧6.6キロボルト送電する。年間発生電力量として100万キロワット時を見込む[10][11]

2012年(平成24年)の固定価格買い取り制度 (FIT) 制定を受け、駒ヶ根市は2014年(平成26年)に策定した第4次総合計画の中で、木曽山脈(中央アルプス)山麓において環境に配慮した水力発電の開発を推進する方針を示した。地元の民間企業である株式会社ヤマウラはこれに呼応し、2013年(平成25年)4月に流況調査を開始。地元説明・環境アセスメント等を経て、2017年(平成29年)10月に建設工事着手。2018年(平成30年)10月に運用を開始した[11]

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上流より主なものを記載(参考[12])。

流域の施設・名所

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上流より主なものを記載(参考[12])。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b 地図上では並行する上穂沢川(わぶざわがわ)と合流したのち天竜川へと注いでいるように見えるが[3]、鼠川・上穂沢川いずれも下流端は天竜川とされている[1]
  2. ^ 県立長野図書館が調査したところによると、角川書店角川日本地名大辞典』や駒ヶ根市教育委員会『駒ヶ根市誌』、柴崎高陽著『信濃の川』、吉田茂樹著『日本地名語源事典』といった資料には、鼠川の河川名の由来に関する記述は確認できなかったという[6]

出典

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  1. ^ a b c d e 表-2 伊那圏域の対象区間」『天竜川水系 伊那圏域 河川整備計画』13ページ。
  2. ^ a b 流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関する資料 図2-3 天竜川水系の主な水利使用模式図 (2/3)」『天竜川水系河川整備基本方針』6ページ。
  3. ^ 長野県駒ヶ根市赤穂の地図”. Mapion. 2020年3月20日閲覧。
  4. ^ 『河川大事典』769ページ。
  5. ^ 「図-8 計画対象圏域図」『天竜川水系 伊那圏域 河川整備計画』10ページ。
  6. ^ a b 県立長野図書館 (2006年1月13日). “レファレンス協同データベース レファレンス事例詳細「駒ヶ根市を流れる鼠(ねずみ)川の名の由来を知りたい」”. 国立国会図書館. 2020年3月20日閲覧。
  7. ^ ねずみ川愛護会からの報告”. 天竜川工事事務所 (2002年7月24日). 2020年3月20日閲覧。
  8. ^ 「表-1 圏域内の主な河川改修」『天竜川水系 伊那圏域 河川整備計画』7ページ。
  9. ^ 防災ハザードマップ 赤穂地区”. 駒ヶ根市. 2020年3月20日閲覧。
  10. ^ 上伊那地域(1村1自然エネルギープロジェクト取組事例)”. 長野県 (2019年3月30日). 2020年3月20日閲覧。
  11. ^ a b 駒ヶ根高原水力発電所事業”. ヤマウラ. 2020年3月20日閲覧。
  12. ^ a b 鼠川の地図”. Mapion. 2020年3月20日閲覧。
  13. ^ 伊南バイパスの新しい橋の名称を募集します”. 駒ヶ根市・飯島町. 2020年3月20日閲覧。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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