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草野原々

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草野 原々(くさの げんげん、1990年4月16日 - )は、日本SF作家北海道札幌市在住。母は詩人の草野理恵子[1][2]

経歴・人物

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広島県東広島市生まれ[3]。のちに神奈川県横浜市に転居。桐蔭学園高校慶應義塾大学環境情報学部卒業。北海道大学大学院理学院博士課程に在籍していたが[3]、2021年4月に自身のTwitterで大学院を退学したと公表した[4]日本SF作家クラブ会員。

2016年、『ラブライブ!』SF合同同人誌『School idol Fictionally』(国立音ノ木坂学院SF研究部)に発表した「最後にして最初の矢澤」を改題・改稿した投稿作、「最後にして最初のアイドル」が第4回ハヤカワ・SFコンテストで特別賞を受賞し、電子書籍オリジナル版として配信されSF作家デビュー。

2017年7月、「最後にして最初のアイドル」は第48回星雲賞日本短編部門を、同年8月には、第16回センス・オブ・ジェンダー賞「未来にはばたけアイドル賞」を受賞している。2019年7月には「暗黒声優」で第50回星雲賞日本短編部門を受賞した。

作品リスト

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小説

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単行本
  • 最後にして最初のアイドル(2018年1月 ハヤカワ文庫JA)
    • 「最後にして最初のアイドル」(2016年11月 早川書房【電子書籍】 / 再録:『伊藤計劃トリビュート2』2017年1月 ハヤカワ文庫JA)
    • 「エヴォリューションがーるず」(2017年7月 早川書房【電子書籍】)
    • 「暗黒声優」(書き下ろし)
  • これは学園ラブコメです。(2019年4月 ガガガ文庫
  • 大進化どうぶつデスゲーム(2019年4月 ハヤカワ文庫JA) - 冒頭部のみ『S-Fマガジン』2019年4月号に先行掲載された。
  • 大絶滅恐竜タイムウォーズ(2019年12月 ハヤカワ文庫JA)
雑誌等掲載作品
  • 「【自己紹介】はじめまして、バーチャルCTuber 真銀アヤです。」(『小説すばる』2018年10月号 掲載)
  • 「幽世知能」(初出:『S-Fマガジン』2019年2月号 / 再録:『アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー』2019年6月 ハヤカワ文庫JA)
  • 「理由農作錬金術師アイティ」(『三田文学』2019年春季号 掲載)
  • 「札幌 vs. 那覇」(『文芸ラジオ』第5号(京都造形芸術大学東北芸術工科大学出版局藝術学舎発行、2019年7月)掲載)
  • 「いつでも、どこでも、永遠に。」(『NOVA 2019年秋号』2019年8月 河出文庫 収録)
  • 「断φ圧縮」(『Sci-Fire 2019』2019年11月 / 『ベストSF2020』大森望編 2020年7月 竹書房文庫 収録)
  • 「また春が来る」(『S-Fマガジン』2020年8月号 掲載)
  • 「三原則の盲点」(『小説すばる』2020年11月号 掲載)
  • 「世界の真理を表す五枚のスライドとその解説、および注釈」(『異常論文』樋口恭介編 2021年10月 ハヤカワ文庫JA 収録)
  • 「非-魔法少女」(『魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Book』第1巻 - 第3巻連載)
  • 「カレー・コンピューティング計画」(『S-Fマガジン』2023年10月号 掲載)

エッセイ・評論等

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  • 「草野原々インタビュウ」 - 『S-Fマガジン』2016年12月号 掲載
  • 「Oh ! マイアイドル」 - 『小説すばる』2017年2月号 掲載
  • 「『けものフレンズ』はなぜSFとして「すっごーい!」のか」 - 『S-Fマガジン』cakes版(Web上)2017年2月17日 掲載
  • 「塾員クロスロード」 - 『三田評論』2017年5月号 掲載
  • 「『最後にして最初のアイドル』星雲賞受賞記念インタビュウ」 - 『S-Fマガジン』cakes版(Web上)2017年7月22日 掲載
  • 「SF映画総解説 ホーリー・マウンテン」- 『S-Fマガジン』2017年10月号 掲載
  • 「書評| 久木田水生、神崎宣次、佐々木拓 著 『ロボットからの倫理学入門』」 - 『応用倫理』第10号(北海道大学大学院文学研究科応用倫理研究教育センター、2017年11月30日) 掲載
  • 「『ブラック★ロックシューター』から読み解く情動の哲学と人生の価値」- 『ユリイカ』2018年3月臨時増刊号 総特集=岡田麿里青土社、2018年2月26日) 掲載
  • 「百合が俺を人間にしてくれた【2】――対談◆宮澤伊織×草野原々」 - HAYAKAWA BOOKS & MAGAZINES(HAYAKAWA ONLINE、2018年9月13日) 掲載
  • 「デジタルゲームのむなしさと人生のむなしさ」 - 『プレイヤーはどこへ行くのか――デジタルゲームへの批評的接近』(限界研 編/竹本竜都・宮本道人 編著、南雲堂、2018年12月15日) 収録
  • 「おしえて! 新シリーズ!」 - 『ガ報』No.144(小学館、2019年4月発行)掲載
  • 「『三体』の創作メソッドを考えてみる」 - 『文學界』2019年10月号 掲載
  • 「2020年のわたし」 - 『SFが読みたい! 2020年版』(S‐Fマガジン編集部、早川書房、2020年2月10日)掲載
  • 「世界の真理へと至る、奇妙な旅」- 『S-Fマガジン』2020年10月号 掲載
  • 「〈90年代生まれが起こす文学の地殻変動〉アンケート」 - 『文藝』2020年冬季号
  • 「2021年のわたし」 - 『SFが読みたい! 2021年版』(S‐Fマガジン編集部、早川書房、2021年2月10日)掲載
  • 「2022年のわたし」 - 『SFが読みたい! 2022年版』(S‐Fマガジン編集部、早川書房、2022年2月10日)掲載
  • 「2023年のわたし」 - 『SFが読みたい! 2023年版』(S‐Fマガジン編集部、早川書房、2023年2月10日)掲載

講演等

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  • 「『けものフレンズはSFなのです』『なのです』」- 『はるこん』にて。2017年4月23日
  • 「げんげんの『ラブライブ!』トーク」 - 『ドンブラコンLL』にて。2017年8月27日
  • 「平成最後の夏と百合 宮澤伊織×草野原々」 - 秋葉原、書泉ブックタワーにて。2018年8月24日

脚注

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  1. ^ Template:PageTitle”. シミルボン. 2022年12月8日閲覧。
  2. ^ https://twitter.com/the_gen_gen/status/800723091118657537”. Twitter. 2022年12月8日閲覧。
  3. ^ a b 『伊藤計劃トリビュート 2』早川書房編集部編、ハヤカワ文庫JA、2017年1月発行 10頁「著者プロフィール」
  4. ^ 作者Twitterより”. 2022年3月6日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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