結城充考
誕生 |
1970年12月26日(54歳) 日本 香川県高松市 |
---|---|
職業 | 小説家 |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 2005年 - |
ジャンル | SF、ミステリー、ライトノベル |
代表作 | 『プラ・バロック』(2009年) |
主な受賞歴 |
電撃小説大賞銀賞(2004年) 日本ミステリー文学大賞新人賞(2008年) |
デビュー作 | 『奇蹟の表現』 |
子供 | 2人 |
影響を受けたもの
| |
公式サイト |
mi2yuki:log(本人によるブログ) mi2yuki:Log(旧ブログ) |
ウィキポータル 文学 |
来歴
[編集]1970年、香川県高松市に生まれる[1]。少年時代を埼玉県で過ごす。妹はクラシックギタリストの坪川真理子。2009年現在、東京都在住。
高校時代からSF、時代小説に傾倒。映画の自主制作に関わり、その後20代後半から小説の執筆に着手する。
2004年、『奇蹟の表現』で第11回電撃小説大賞の銀賞を受賞。受賞作は翌2005年に電撃文庫より刊行され、作家としてデビュー。しかし、2006年の第3巻まで刊行された『奇蹟の表現』は以降の続刊がなく、しばらく作品の発表が無くなる。
2008年、有栖川有栖、石田衣良ら選考委員から絶賛され、『プラ・バロック』で第12回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。
2009年3月、光文社より『プラ・バロック』刊行。2010年には短編作品『雨が降る頃』が、第63回日本推理作家協会賞候補となった。
2011年8月、初の短編集である『衛星を使い、私に』を刊行。2012年4月、『別册文藝春秋』にて初の連載小説『クロム・ジョウ』の連載を開始。
2013年11月、『奇蹟の表現』シリーズ以来のSF作品となる『躯体上の翼』を刊行。
2015年、テレビ朝日にて『クロハ 機捜の女性捜査官』のタイトルで、『プラ・バロック』がテレビドラマ化。
作風
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
作品に登場する主要人物は、日本語の名前であっても概ね片仮名で表記される(「シマ」「クロハ」等)。
SF的な趣向の作品を得意としており、デビュー作の『奇蹟の表現』では近未来的な世界観でストーリーを展開した。2009年の『プラ・バロック』は現代を舞台としたミステリーではあるものの、もともとはSF作品として構想していたアイデアを、現代に舞台を移して再構成したものである[2]。
『プラ・バロック』以降は主にミステリー小説を中心に執筆活動を続けている。同一シリーズ以外の各作品は直接的な繋がりはないが、同一の固有名詞が登場するなど、作品同士の関連を思わせる描写も存在する[3]。
刊行リスト
[編集]小説
[編集]奇蹟の表現シリーズ
[編集]クロハシリーズ
[編集]- プラ・バロック (光文社、2009年3月 / 光文社文庫、2011年3月) - 第12回日本ミステリー文学大賞新人賞
- エコイック・メモリ (光文社、2010年8月 / 光文社文庫、2012年8月)
- 衛星を使い、私に (短編集、光文社、2011年8月 / 光文社文庫、2013年9月)
- アルゴリズム・キル (光文社、2016年6月 / 光文社文庫、2018年6月)
捜査一課殺人班イルマシリーズ
[編集]- 狼のようなイルマ (祥伝社、2015年5月/ 祥伝社文庫、2019年3月)[4]
- ファイアスターター (祥伝社、2017年05月/ 祥伝社文庫、2019年4月)
- エクスプロード (祥伝社、2017年10月/ 祥伝社文庫、2019年5月)
- オーバードライヴ (祥伝社文庫、2019年6月)
シリーズ外
[編集]参加アンソロジー
[編集]- ザ・ベストミステリーズ 2010 (講談社、2010年7月)
- 【分冊・改題】BORDER 善と悪の境界 ミステリー傑作選(2013年11月 講談社文庫)
- 短編作品「雨が降る頃」収録。
- ミステリマガジン700 国内篇 (早川書房、2014年4月)
- 短編作品『交差』収録。
- 短篇ベストコレクション 現代の小説2014 (徳間書店、2014年6月)
- 短編作品「ソラ」収録。
単行本未収録作品
[編集]小説作品
[編集]- 義眼の少年 (中編作品、『小説宝石』2010年1月号、光文社)[5]
- 交差 (短編作品、『ミステリマガジン』2010年12月号、早川書房)
- 微睡む娘 (短編作品、『小説新潮』2012年11月号、新潮社)
- ソラ (短編作品、『SF宝石』2013年8月刊、光文社)[5]
- スタンドアロン(『小説宝石』2017年12月号、光文社)
- 冷雨(『小説宝石』2018年9月号、光文社)
- 闇(『小説宝石』2019年4月号、光文社)
- 悪魔(『小説宝石』2019年9月号、光文社)
- 焔ノ地(『小説宝石』2020年11月号 - (連載中)、光文社)
- 首斬りの妻(『ジャーロ』No.87 2023 MARCH、光文社)
- 首斬りの跡継(『ジャーロ』No.90 2023 SEPTEMBER、光文社)
エッセイ
[編集]- 夢 (『月刊J-novel』2009年8月号、実業之日本社)
- ミステリーズ・バー『I』 (『ミステリーズ!』Vol.36、東京創元社)
- ウッカリショッピング (『小説すばる』2009年9月号、集英社)
- 私を変えたこの一冊『生命』 (『小説トリッパー』2009年冬季号、朝日新聞出版)
- 帰り道、思い出した光景 (『ミステリマガジン』2010年2月号、早川書房)
- 警察官の見上げた光景 (『小説宝石』2011年9月号、光文社)
- やり残した何か (『月刊J-novel』2012年7月号、実業之日本社)
- 旅と武器 (『本の旅人』2012年7月号、角川書店)
- クロハの存在する空間 (『小説宝石』2015年2月号、光文社)
- 『焔ノ地』(2022年3月24日発売、光文社)[6]
インタビュー
[編集]- 『本が好き!』(2009年5月号、光文社)
- 『ダ・ヴィンチ』(2009年5月号、メディアファクトリー)
- 『小説現代』(2009年6月号、講談社)
- 『ミステリマガジン』(2009年7月号、早川書房)
- 『別册文藝春秋』(2009年7月号、文藝春秋)
- 『小説宝石』(2010年9月号、光文社)
- 『四国新聞』(2010年9月19日、四国新聞社)
- 『ダ・ヴィンチ』(2011年10月号、メディアファクトリー)
- 『MEN'S NON-NO』(2015年7月号、集英社)
対談
[編集]- 新人賞受賞記念対談:「『プラ・バロック』に出会えて幸せだった」と書かれていて、舞い上がりました (『ジャーロ』2009年春号、光文社) - 有栖川有栖との対談
補足
[編集]- Vシネマへの出演経験がある。給料1,000円、拘束時間5時間、出演時間2秒の通行人役であり、自身でも「どこに映っているのかよく分からない」とのこと[7]。
- 少年時代、プロレスラーのスタン・ハンセンに怒られたことがある。サインをもらおうと大勢で取り巻いたためとのこと[8]。
脚注
[編集]- ^ a b 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.469
- ^ 新人賞受賞記念対談:「『プラ・バロック』に出会えて幸せだった」と書かれていて、舞い上がりました, 『ジャーロ』2009年春号, 光文社
- ^ 『義眼の少年』と『躯体上の翼』に登場する企業「低温生活」等
- ^ 現代を舞台に、『奇蹟の表現』の登場人物であるイルマを主人公に据えた作品。
- ^ a b 電撃文庫より刊行されていた『奇蹟の表現』の番外編。
- ^ ““忍び”たちはどのように織田信長に戦いを挑み、そしてどう敗れたのか――『焔ノ地 天正伊賀之乱』刊行記念エッセイ”. 株式会社 新潮社. 2024年12月17日閲覧。
- ^ 『奇蹟の表現』作者プロフィール。
- ^ 『奇蹟の表現 2 雨の役割』作者プロフィール。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- mi2yuki:log - 本人によるブログ。
- mi2yuki:Log - 旧ブログ。
- プラ・バロック 結城充考 - 光文社ホームページ内の『プラ・バロック』特設サイト。
- 東京創元社『躯体上の翼』著者コメント(動画)