東京BRT
東京BRT営業所新社屋 (京成バス東雲車庫社屋と兼用) | |
種類 | 株式会社 |
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本店所在地 |
日本 〒272-0021 千葉県市川市八幡3丁目3番1号[1] |
設立 | 2019年7月8日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 5040001109988 |
事業内容 | 東京BRTの運行 他 |
代表者 | 木下 良紀(京成バス株式会社 常務取締役) |
資本金 | 7,500万円 |
純利益 |
△2億2,589万1,000円 (2024年3月期)[2] |
総資産 |
8億7,227万6,000円 (2024年3月期)[2] |
主要株主 | 京成バス株式会社(100%) |
外部リンク |
tokyo-brt |
東京BRT(とうきょうビーアールティー)は、東京都心と臨海副都心を結ぶバス・ラピッド・トランジット(BRT)路線である。
2020年(令和2年)10月から虎ノ門ヒルズと晴海との間でプレ運行を開始、2023年(令和5年)4月には二次プレ運行として豊洲や東京テレポートを含む3ルートに広がっている。本格運行は2024年(令和6年)を予定している[3][4]。
運行は京成バスと同社が設立した新会社「東京BRT株式会社」が担う[5][6][注 1]。東京BRT株式会社の本社は千葉県市川市の京成バス本社に併設されるが、東京BRT担当便の運行業務は2024年6月30日より東京都江戸川区臨海町の葛西臨海営業所[注 2]が担う[8]。京成バス担当便の運行拠点は東京都江東区東雲の京成バス東雲車庫であり、運転業務は東雲車庫を管轄する京成バス奥戸営業所所属のバス運転士が担当する。
概要
[編集]東京BRTの名称は、2018年(平成30年)8月から9月にかけて実施された公募により決定した[9][10]。また、車両などのデザインの決定にあたっても、3つの案が示され意見募集が行われた[9][11]。
東京臨海部は2020年東京オリンピック大会に伴う選手村(HARUMI FLAG)の整備を含む開発が進展している一方で、勝どきや晴海周辺は東京都心部と至近の距離にありながら鉄道空白地域で、都営バスの路線はあるものの公共交通機関の拡充が望まれていた。路線の整備は、勝どき・晴海地域の開発、築地市場の移転と豊洲市場の開場、環状2号線の整備と一体で計画されており、東京都都市整備局が主導している。
運行開始当初はバス利用特典サービス(バス特)を実施していたが、グループの京成バスでのサービス終了にあわせ、2021年4月25日をもってバスポイント・特典バスチケットの付与を終了した[12]。
沿革
[編集]- 2014年
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- 8月:基本方針の策定・事業協力者の公募。
- 10月:事業協力者を選定。京成バス株式会社[注 5]、東京都交通局の計2社。
- 11月:「都心と臨海副都心とを結ぶBRT協議会」設置。
- 2015年
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- 4月:『都心と臨海副都心とを結ぶBRTに関する基本計画』公表。
- 9月:運行事業者を京成バス株式会社に選定。
- 2016年
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- 4月:『都心と臨海副都心とを結ぶBRTに関する事業計画』公表。
- 6月23日:『東京都臨海部地域公共交通網形成計画』策定。
- 2019年
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- 7月8日:東京BRT株式会社設立[6]。
- 2020年
- 2021年
- 2022年
- 2023年
-
- 4月1日:プレ運行(二次)を開始[7]。豊洲、有明地区に延伸し、新橋 - 勝どきBRT間の経路が環状2号線本線トンネル経由に変更となる。
- 4月28日:ダイヤ改正を実施[22]。運行間隔の開く時間帯の増便で新橋 - 勝どきBRT間が約10分間隔、勝どきBRT - 国際展示場間が約20分間隔となる。
- 7月16日:ダイヤ改正を実施[23]。晴海発着の大半を豊洲まで延伸し、幹線ルートの平日朝3往復を虎ノ門ヒルズまで延伸。連節バスの虎ノ門ヒルズ発着が復活。国際展示場の乗り場位置を新橋方面と東京テレポート駅方面で入れ替え。
- 12月30日 - 31日:コミックマーケット103開催に伴う臨時ダイヤにて、国際展示場→新橋間直行の「直通特急」を初めて運行[24]。
- 2024年
- 2026年
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- 4月1日(予定):京成グループにおけるバス事業再編により、京成電鉄バスホールディングスの直接傘下に移行[29]。
運行計画
[編集]経路図 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2020年東京オリンピック開催予定時期前後よりプレ運行を行い、2024年春以降から本格運行を行う予定である[5]。将来的には、銀座・東京駅方面への延伸、東京ビッグサイト・東京国際クルーズターミナルへの乗り入れも検討されている[30]。
プレ運行時
[編集]- ピーク時:6便程度・450人程度 / 時間
- 通常時:4便程度・300人程度 / 時間
- プレ運行(一次)の段階では、以下の1系統が運行される。
- プレ運行(二次)の段階では、以下の3系統が運行される。
- 2024年2月1日以降、プレ運行(二次)の3系統に加え、以下の2系統が運行される。
- 選手村ルート:新橋 - はるみらい - 晴海ふ頭公園(平日朝の新橋発快速便は経由せず) - HARUMI FLAG(晴海五丁目ターミナル)
- 幹線ルート(一部):HARUMI FLAG(晴海五丁目ターミナル) - はるみらい - 豊洲市場前 - 有明テニスの森 - 国際展示場
- 選手村ルートの新設をもって本格運行時のルートがすべて出揃ったが、停留施設の未完成、全扉乗降の未実施などから本格運行扱いとはなっていない。また、バスレーンの整備予定がないため、高速性の確保に課題があることが指摘されている[31][16]。
本格運行時
[編集]- ピーク時:20便程度・2,000人程度 / 時間
- 通常時:12便程度・1,200人程度 / 時間
- 本格運行時、日中は選手村ルートを運行せず、代わりに幹線ルートがHARUMI FLAGに立ち寄る運行形態となる予定。
運行形態
[編集]2024年2月1日現在、日中は幹線ルート(新橋 - 国際展示場)、晴海・豊洲ルート(虎ノ門ヒルズ - ミチノテラス豊洲)、選手村ルート(新橋 - HARUMI FLAG)が一時間あたり各3往復、概ね20分間隔で運行される。平日朝夕は本数が多くなり、うち幹線ルートが朝3往復、虎ノ門ヒルズに乗り入れる。土休日は幹線ルートが6往復、東京テレポートまで運行される。
朝夕のラッシュ時やイベント開催時などには、混雑状況により臨時の増発便が運行される場合がある。一例として、2023年12月30日 - 31日に東京ビッグサイトで開催されたコミックマーケット103に合わせ、新橋 - 国際展示場間が大幅に増発され、夕方の帰宅時間帯には国際展示場→新橋間無停車の「直通特急」が運行された[24]。
運賃
[編集]2024年2月1日現在、普通運賃は現金、ICカードとも大人220円・小児110円の均一運賃である。IC一日乗車券は大人500円・小児250円である。IC全線定期券も発売されている[32]。
京成バスが発売している定期券(東京都内ICカード金額式定期券、キャンバスライフ、ゴールドパス・ダイヤモンドパス)およびICカード都内1日乗車券は利用できない[33][34][35][36]。
PASMO・Suicaに限り乗継割引が導入されており、新橋・勝どきBRT・豊洲市場前(ミチノテラス豊洲含む)・はるみらい・HARUMI FLAGの各停留所にて、1乗車目のタッチ時から60分以内に乗り継ぐ場合、2乗車目が無料となる[27]。
停留施設
[編集]- 全停留施設が東京都内に所在。
- ●:停車、◆:土休日のみ、◇:平日朝のみ、▲:一部は経由しない、|:経由しない・通過
- 豊洲市場前はのりばが分かれており、幹線ルートが環二通り上の「豊洲市場前」から、晴海・豊洲ルートがミチノテラス豊洲内のバスターミナルに設けられた「ミチノテラス豊洲(豊洲市場前)」から発着する。
- 表示上「はるみらい」は2回掲載しているが、同一の停留施設である。
停留施設 番号 |
停留施設名 | 幹線ルート | 晴海・豊洲ルート | 勝どきルート | 選手村ルート | 所在地 | |
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B11 | 虎ノ門ヒルズ | ◇ | ● | 港区 | |||
B01 | 新橋 | ● | ● | ● | ● | ||
B02 | 勝どきBRT | ● | ● | ● | | | 中央区 | |
B31 | はるみらい | | | | | ● | |||
B32 | 晴海ふ頭公園 | | | | | ▲ | |||
B33 | HARUMI FLAG(晴海五丁目ターミナル) | | | ● | | | ● | ||
B31 | はるみらい | | | ● | | | |||
B21 | 晴海中央 | | | | | ● | |||
B22 | 晴海BRTターミナル | | | | | ● | |||
B23 | 豊洲 | | | | | ● | 江東区 | ||
B03 | 豊洲市場前 | ● | ● | ● | |||
B04 | 有明テニスの森 | ● | ● | ||||
B05 | 国際展示場 | ● | ● | ||||
B06 | 東京テレポート | ◆ |
車両
[編集]車両は、連節バスと単車バス(燃料電池車を含む)の両方が用いられ[37]、いずれもレインボーカラーをあしらったデザインとなる[38]。フルカラーLED式行先表示器を全車搭載。
導入車種
[編集]-
いすゞ・エルガデュオ
LX525Z1
(連節バス) -
いすゞ・エルガ
2PG-LV290Q3
(ディーゼル車) -
いすゞエルガハイブリッド
QSG-LV234L3
(ハイブリッド車) -
トヨタ・SORA
ZBC-MUM1NAE
(燃料電池車)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 東京BRT株式会社の情報 国税庁 法人番号公表サイト(2023年3月15日閲覧)
- ^ a b 東京BRT株式会社 第5期決算公告
- ^ 土舘聡一 (2023年3月15日). "東京BRT 運行ルート拡充/来月1日から 7停留所新設". 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2024年8月11日閲覧。『朝日新聞』2023年3月15日 朝刊、東京面。
- ^ “東京BRT ルート拡大の概要 豊洲や有明も 臨海部へのアクセスは”. NHK (2023年3月22日). 2023年4月5日閲覧。
- ^ a b “都心と臨海地域とを結ぶBRTに関する事業計画” (PDF). 東京都都市整備局 (2018年8月). 2023年4月4日閲覧。
- ^ a b 『東京BRT株式会社を設立いたしました』(PDF)(プレスリリース)京成バス・東京BRT、2019年7月31日 。2024年8月11日閲覧。
- ^ a b "4/1(土)〜東京BRTプレ運行(二次)開始について". 東京BRT. 2023年3月13日. 2023年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月13日閲覧。
- ^ "7/1(月)ダイヤ改正のお知らせ". 東京BRT. 2024年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月12日閲覧。
- ^ a b 『都心と臨海地域とを結ぶBRTの名称の決定とデザイン案への意見募集について』(プレスリリース)東京都都市整備局、2018年11月8日 。2024年8月11日閲覧。
- ^ 『都心と臨海地域とを結ぶBRTの名称募集結果』(PDF)(プレスリリース)東京都都市整備局、2018年11月8日 。2024年8月11日閲覧。
- ^ 『BRTのデザイン案への意見募集』(プレスリリース)東京都都市整備局、2018年11月8日 。2024年8月11日閲覧。
- ^ a b “バス利用特典サービス『バス特』終了のお知らせ”. 東京BRT (2021年3月26日). 2021年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月13日閲覧。
- ^ 『東京BRTのプレ運行開始について』(PDF)(プレスリリース)京成バス・東京BRT、2020年2月14日。オリジナルの2023年4月5日時点におけるアーカイブ 。2020年5月13日閲覧。
- ^ 『東京BRTプレ運行開始の延期について』(PDF)(プレスリリース)京成バス・東京BRT、2020年5月12日 。2020年5月13日閲覧。
- ^ 『東京BRTのプレ運行開始について』(PDF)(プレスリリース)京成バス・東京BRT、2020年9月7日 。2020年9月7日閲覧。
- ^ a b “新たな都民の足「東京BRT」発車…都心〜臨海部、高速性に課題”. 讀賣新聞オンライン. (2020年10月1日) 2020年10月1日閲覧。
- ^ “6/23(水)ダイヤ改正 及び 「東京2020大会」の交通規制に伴うルート変更の実施について”. 東京BRT. (2021年6月8日). オリジナルの2021年6月8日時点におけるアーカイブ。 2021年9月3日閲覧。
- ^ "「東京2020大会」の交通規制に伴う迂回運行終了について". 東京BRT. 2021年9月10日. 2021年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月19日閲覧。
- ^ a b c "都心と臨海地域とを結ぶ東京BRTについて". 東京都都市整備局. 2021年12月8日. 2022年5月16日閲覧。
- ^ 『都心と臨海地域とを結ぶBRTに関する施設整備について』(PDF)(プレスリリース)東京都都市整備局 都市基盤部 交通企画課、2022年3月8日 。2022年5月16日閲覧。
- ^ "4/1(金)ダイヤ改正の実施について". 東京BRT. 2022年3月17日. 2022年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月1日閲覧。
- ^ "4/28(金)〜幹線ルートの増便について". 東京BRT. 2023年4月21日. 2023年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月27日閲覧。
- ^ "東京BRTのダイヤ改正について【7/16〜】". 京成バス. 2023年7月10日. 2023年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
- ^ a b "12月30日(土)31日(日)コミックマーケット開催に伴う直通特急臨時便運行のお知らせ". 東京BRT. 2024年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月20日閲覧。
- ^ 「東京BRT、選手村跡地のマンション街と新橋間で2月1日に運行開始…東京五輪で計画の全路線開通」『読売新聞』2024年1月18日。2024年1月18日閲覧。
- ^ "2/1(木)〜選手村ルート運行開始について". 東京BRT. 2024年1月19日. 2024年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月19日閲覧。
- ^ a b "晴海五丁目地区と都心部を結ぶ新たなルート 東京BRT 「選手村ルート」の運行を開始します!停留施設3か所新設 2024年2月1日(木)ダイヤ改正" (PDF). 東京BRT. 2024年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ (PDF)。2024年2月3日閲覧。
- ^ "東京BRTでクレカ決済導入 あすから". 日経新聞. 日本経済新聞社. 2024年2月28日. 2024年8月11日閲覧。『日本経済新聞』2024年2月29日 朝刊、東京・首都圏経済面。
- ^ “バス事業における中間持株会社の設立ならびに事業再編に関するお知らせ”. 京成電鉄 (2024年9月25日). 2024年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月1日閲覧。
- ^ 『プレ運行と本格運行について - ベイエリア、つながる。』(PDF)(プレスリリース)東京都都市整備局、2020年2月14日。オリジナルの2023年3月30日時点におけるアーカイブ 。2023年3月30日閲覧。
- ^ 小佐野景寿 (2020年9月26日). “10月開業「東京BRT」はどこまで高速輸送なのか”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. 2021年7月15日閲覧。
- ^ “運賃のご案内”. 東京BRT. 2024年2月3日閲覧。
- ^ “東京都内路線の定期券”. 京成バス. 2024年2月3日閲覧。
- ^ “CAN・BUS・LIFE(キャンバスライフ)”. 京成バス. 2024年2月3日閲覧。
- ^ “ゴールドパス・ダイヤモンドパス”. 京成バス. 2024年2月3日閲覧。
- ^ “ICカード都内1日乗車券”. 京成バス. 2024年2月3日閲覧。
- ^ “国産新型ハイブリッド連節バスと燃料電池バスなどで運行、ついに開業した東京BRT!”. バスギアターミナル. アイデム (2020年10月2日). 2024年2月3日閲覧。
- ^ 東京BRTのデザインについて (PDF) - 東京都都市整備局
- ^ “東京BRTの車両(前編:連節バス)”. バスギアターミナル. アイデム (2021年8月3日). 2024年2月3日閲覧。
- ^ a b c “東京BRTの車両(後編:燃料電池バスとディーゼルバス)”. バスギアターミナル. アイデム (2021年8月11日). 2024年2月3日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 都心と臨海地域とを結ぶ東京BRTについて 東京都都市整備局
- TOKYO BRT【公式】 (@TOKYO_BRT) - X(旧Twitter)