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中野陣屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中野陣屋・県庁記念館

中野陣屋(なかのじんや)は長野県中野市にあった天領代官所(代官陣屋)のひとつ。建物は現存しない。跡地は中野陣屋・県庁記念館となっている。

沿革

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  • 元和2年(1616年):松平忠輝改易に伴い、北信濃に天領が生じたため、中野村ほかに陣屋を置く。
  • 元和4年(1618年):旗本河野氏勝知行地となる。
  • 寛永20年(1643年):河野氏利が蔵前取となり、再び天領となる。
  • 天和2年(1682年):坂木藩領となる。
  • 元禄15年(1702年):坂木藩廃藩により、再び天領となる。
  • 享保9年(1724年):北信濃の天領陣屋が統廃合され中野に一元化される。
  • 慶應4年(1868年):明治新政府により廃止され、尾張藩の取締役所となる。同年伊那県中野局となる。
  • 明治3年(1870年):中野県設置。中野騒動で中野県庁舎焼失。
  • 明治4年(1871年):長野県成立。

歴代代官一覧

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氏名 任期
1 松平浄旦
松平清左衛門
元和2年(1616年) 〜 元和4年(1618年)
旗本領時代: 元和4年(1618年) 〜 寛永20年(1643年)
2 天羽七右衛門 寛永20年(1643年) 〜 天和2年(1682年)
坂木藩領時代: 天和2年(1682年) 〜 元禄15年(1702年)
3 高谷太兵衛 元禄15年(1702年)
4 平岡治郎右衛門 元禄16年(1703年) 〜 宝永3年(1706年)
5 金丸又左衛門 宝永3年(1706年) 〜 宝永6年(1709年)
6 金丸四郎兵衛 宝永6年(1709年) 〜 正徳3年(1713年)
7 都筑小三郎 正徳3年(1713年) 〜 享保元年(1716年)
8 都筑藤十郎 享保元年(1716年) 〜 享保5年(1720年)
9 美濃部勘右衛門 享保5年(1720年) 〜 享保9年(1724年)
10 松平九郎右衛門 享保9年(1724年) 〜 享保20年(1735年)
11 大草太郎左衛門
室七郎右衛門
享保20年(1735年) 〜 元文元年(1736年)
12 鈴木平十郎 元文元年(1736年) 〜 元文3年(1738年)
13 大草太郎左衛門
室七郎右衛門
元文3年(1738年) 〜 元文4年(1739年)
14 野呂猪右衛門 元文4年(1739年) 〜 延享元年(1744年)
15 内藤重右衛門 延享元年(1744年) 〜 延享3年(1746年)
16 小野三太夫 延享3年(1746年) 〜 寛延2年(1749年)
17 浅岡彦四郎 寛延2年(1749年)
18 会田伊右衛門 寛延2年(1749年) 〜 宝暦4年(1754年)
19 天野助治郎 宝暦4年(1754年) 〜 宝暦8年(1758年)
20 渡辺民部 宝暦8年(1758年)
21 志村新左衛門 宝暦8年(1758年) 〜 宝暦11年(1761年)
22 大野佐左衛門 宝暦11年(1761年) 〜 明和7年(1770年)
23 島隼人
飯塚伊兵衛
明和7年(1770年)
24 臼井吉之丞 明和7年(1770年) 〜 安永7年(1778年)
25 岩出伊兵衛 安永7年(1778年) 〜 安永9年(1780年)
26 平岡彦兵衛
遠藤兵右衛門
安永9年(1780年)
27 原田清右衛門 安永9年(1780年) 〜 天明4年(1784年)
28 久保平三郎 天明4年(1784年) 〜 天明8年(1788年)
29 守屋弥惣右衛門
竹垣三右衛門
天明8年(1788年)
30 風祭古明求馬 天明8年(1788年) 〜 寛政4年(1792年)
31 河尻春之甚五郎 寛政4年(1792年) 〜 寛政7年(1795年)
32 竹内平右衛門 寛政7年(1795年) 〜 寛政12年(1800年)
33 上野四郎三郎 寛政12年(1800年) 〜 文化元年(1804年)
34 古橋隼人 文化元年(1804年) 〜 文化6年(1809年)
35 杉荘兵衛 文化6年(1809年) 〜 文化12年(1815年)
36 大草太郎右馬 文化12年(1815年) 〜 文政元年(1818年)
37 古山善吉 文政元年(1818年) 〜 文政5年(1822年)
38 矢島藤蔵 文政5年(1822年) 〜 文政8年(1825年)
39 大原四郎左衛門 文政8年(1825年) 〜 文政12年(1829年)
40 井上五郎左衛門 文政12年(1829年) 〜 天保6年(1835年)
41 鈴木半十郎 天保6年(1835年) 〜 天保7年(1836年)
42 大原左近 天保7年(1836年)
43 小林藤之助 天保7年(1836年) 〜 天保9年(1838年)
44 岡本忠次郎 天保9年(1838年) 〜 天保10年(1839年)
45 北條雄之助 天保10年(1839年) 〜 天保13年(1829年)
46 森親之助 天保13年(1829年) 〜 弘化3年(1846年)
47 高木清左衛門 弘化3年(1846年) 〜 安政2年(1855年)
48 今川要作 安政2年(1855年) 〜 安政5年(1858年)
49 柴田善一郎 安政5年(1858年) 〜 万延元年(1860年)
50 木村董平 万延元年(1860年)
51 鈴木正信源内 万延元年(1860年) 〜 文久2年(1862年)
52 増田安兵衛 文久2年(1862年) 〜 文久3年(1863年)
53 三宅鑒作 文久3年(1863年) 〜 元治元年(1864年)
54 小川達太郎 元治元年(1864年) 〜 慶應元年(1865年)
55 松本直一郎 慶應元年(1865年) 〜 慶應4年(1868年)

関連項目

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参考文献

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  • 『中野市誌 歴史編前編』
  • 『国別城郭・陣屋・要害・台場事典』(西ヶ谷恭弘編、東京堂出版、2002年)