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この愛の物語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この愛の物語
監督 舛田利雄
脚本 つかこうへい
原作 つかこうへい
製作 奥山和由
出演者 中村雅俊
根津甚八
藤谷美和子
近藤真彦
音楽 久石譲
主題歌 甲斐よしひろレイン
撮影 仙元誠三
編集 井上治
配給 松竹富士
公開 日本の旗 1987年9月12日
上映時間 117分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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この愛の物語』(このあいのものがたり)は、1987年9月12日に公開された日本映画配給収入は4億円[1]

あらすじ

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10年前。『立花スタントマンクラブ』の社長立花中村雅俊)の妻・小夏和由布子)は幸江(近藤花恵)を生むが、病院の窓から身を投げた。幸江の父親は立花ではなく、彼の親友でスタントマンチームを一緒に作った村雨根津甚八)だった。スタントマンの夢を追い続け、家庭を顧みない立花に小夏は不満を抱いていた。

小夏の死後、村雨は立花の前から姿を消した。それから10年。立花が男手ひとつで育てた幸江も小学生、難しい年頃になっていた。小夏の弟で暴走族から拾い上げた大介近藤真彦)はスターとして育っていたが経営はうまくいかず、副社長の黒岩三上寛)は金策に走り回る毎日だった。 そんな折、アクション映画の巨匠・大道寺監督(原田芳雄)から「日米合作の大アクション映画を大介主演で撮りたい」という依頼があった。だが、立花はかつてのパートナーの村雨なしでは不可能と煮えきらない態度。自分の妻を寝取った男だったが、共にスタントの夢を追う親友に対する想いは変わらない。

女っ気のない立花のところにお手伝い志願者がやって来た。部厚い眼鏡をかけたダサい感じの伊豆沼時子藤谷美和子)である。料理の腕はさっぱりダメだが、バイクの修理にはめっぽう強い。それも当然、彼女はスタントマンの草分け伊豆沼勇一の娘だったのだ。立花は時子に魅かれていき、そんな彼を見る黒岩は結婚を勧め、時子の知らぬ間に周囲は二人の結婚話を進めていく。

そんな中、10年の歳月を経て村雨が帰ってきた。姉を死に追いやり、恩人の立花を裏切った男として大介は村雨に反発するが、彼のテクニックに打ちのめされる。一方、立花との結婚話が進んでいることを知らない時子は大介を愛し始めていた。その彼女の素質に大道寺監督は注目し、主演女優のスタントに抜擢。さらにその女優を降ろし、時子を主演に昇格させてしまった。

大スタント・シーンの撮影前夜。時子は大介の部屋を訪ねるが、大介は「立花を裏切るわけにはいかない」と時子の思いをつっぱねてしまう。

ついに撮影の日がやってきた。全国からスタントマンたちが続々と集まってきた。主演の大介と時子が乗る車を、車とバイクに乗った集団が襲撃するシーンである。カメラが廻った。地雷は5秒ごとに爆発するようにセットしてあり、マシンガンには実弾がこめられている。次々とケガ人が続出する中で撮影が進められ、ラスト、二人が乗る車が川の中に突っ込んだ。成功の喜びで抱き合う二人。その姿を見て立花は全てを理解するのだった。

キャスト

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立花:中村雅俊
スタントマン。スタントマンの夢を追い続けて家庭を顧みなかったことで、妻の小夏を親友の村雨に寝取られてしまう。小夏の死後、娘を男手ひとつで育てている。
村雨:根津甚八
スタントマン。立花の親友。立花の妻の小夏を寝取ってしまう。小夏の死後自責の念から姿を消すが、再び姿を現す。
伊豆沼時子:藤谷美和子
立花のもとにお手伝い志願で転がり込んできた女性。料理の腕はさっぱりダメだが、バイクや車の修理には強い。実は、大御所スタントマンの娘。
大介:近藤真彦
スタントマン。かつては暴走族だったが立花のもとで修行にはげみ、スター的人気を獲得している。
黒岩:三上寛
立花のスタントチームの副社長。
大道寺:原田芳雄
映画監督。日米合作の大スペクタクルアクション映画を撮ることになり、立花たちに白羽の矢を立てる。
小夏:和由布子
立花の亡き妻。夢を追い続けて家庭を顧みなかった立花に失望し、村雨と関係を持ち、子供を宿す。子供の出産後、自責の念から病室から身を投げる。
立花の両親:南田洋子大滝秀治
松井助監督:泉谷しげる
立花幸江:近藤花恵
立花が育てている、小夏と村雨の娘。
倉持:ジェリー藤尾
スタントマン。立花のライバル。
立花のチームのメンバー:掛田誠宮田恭男倉崎青児、弘中たろ
スタントマンだが、いずれも未熟な若手である。
医師:森本レオ
吉村ディレクター:草野大悟
橋本功
夏夕介
映画の女優:高木美保
もたいまさこ
幸江のクラス担任:海老名美どり

スタッフ

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サウンドトラック盤

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『この愛の物語 オリジナル・サウンドトラック』
この愛の物語サウンドトラック
リリース
ジャンル サウンドトラック
時間
レーベル 東芝EMI / EASTWORLD
プロデュース 久石譲
この愛の物語 アルバム 年表
-この愛の物語 オリジナル・サウンドトラック
(1987年)
-
テンプレートを表示

この愛の物語 オリジナル・サウンドトラック』は、1987年10月5日東芝EMI / EASTWORLDから発売された、久石譲プロデュースによる同名映画のサウンドトラック[2]

収録曲

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LPレコード / カセットテープ

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A面
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.オープニング・テーマ 久石譲久石譲
2.レイン(甲斐よしひろ)甲斐よしひろ甲斐よしひろ椎名和夫
3.Born To Be A Runner(三浦秀美)Jim久石譲久石譲
4.Take Me To The Party(黒住憲五)Jim久石譲久石譲
5.Flying High(SYOKO)SYOKO久石譲久石譲
6.時間ときよ古い友達なら(久石譲)冬杜花代子久石譲久石譲
合計時間:
B面
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.鳥のように(和田加奈子)和田加奈子久石譲久石譲
2.黒のラプソディ(BOØWY)氷室京介松井五郎氷室京介布袋寅泰
3.Bitter Luck Lovers(伊東真由美)冬杜花代子久石譲久石譲
4.ALL NIGHT(高中正義)Daryl Canada高中正義高中正義
5.眼差し(黒住憲五)Show久石譲久石譲
6.心戦場(大和美恵子)つかこうへい
補作詞:Show
久石譲久石譲
合計時間:

CD

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#タイトル作詞作曲編曲時間
1.オープニング・テーマ 久石譲久石譲
2.レイン(甲斐よしひろ)甲斐よしひろ甲斐よしひろ椎名和夫
3.Born To Be A Runner(三浦秀美)Jim久石譲久石譲
4.Take Me To The Party(黒住憲五)Jim久石譲久石譲
5.Flying High(SYOKO)SYOKO久石譲久石譲
6.時間ときよ古い友達なら(久石譲)冬杜花代子久石譲久石譲
7.鳥のように(和田加奈子)和田加奈子久石譲久石譲
8.黒のラプソディ(BOØWY)氷室京介・松井五郎氷室京介布袋寅泰
9.Bitter Luck Lovers(伊東真由美)冬杜花代子久石譲久石譲
10.ALL NIGHT(高中正義)Daryl Canada高中正義高中正義
11.眼差し(黒住憲五)Show久石譲久石譲
12.心戦場(大和美恵子)つかこうへい
補作詞:Show
久石譲久石譲
合計時間:

参加ミュージシャン

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リリース履歴

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No. 日付 レーベル 規格 規格品番
1 1987年10月5日 東芝EMI / EASTWORLD LPレコード RT28-5001
カセットテープ ZT28-5001
CD CT32-5001

カバー

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曲名 アーティスト 収録作品 発売日 規格品番 備考
時間ときよ古い友達なら 中村雅俊 『Sincerely Yours』[3] 1987年12月10日 AB-7161 (LP)
28CA-2070 (CD)
鳥のように 久石譲 MELODY Blvd.[4][5] 1995年1月25日 PICL-1088 英語詞で(作詞は渡辺なつみ)「Lonely Dreamer」としてセルフカバー

脚注

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注釈

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  1. ^ 歌詞カードには『斉藤秀夫』と誤記されている。

出典

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  1. ^ 「邦画フリーブッキング配収ベスト作品」『キネマ旬報1988年昭和63年)2月下旬号、キネマ旬報社、1988年、191頁。 
  2. ^ 「この愛の物語」オリジナル・サウンドトラック[廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2021年11月29日閲覧。
  3. ^ 中村雅俊 / シンシアリー・ユアーズ[再発]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2021年11月29日閲覧。
  4. ^ MELODY Blvd.”. 久石譲オフィシャルサイト -joehisaishi.com-. 2021年11月29日閲覧。
  5. ^ 久石譲 / メロディー・ブールバード”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2021年11月29日閲覧。

外部リンク

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