サートゥルヌス

ローマ神話に登場する農耕神

サートゥルヌス (Sāturnus) は、ローマ神話に登場する農耕神[1][2]

サートゥルヌス

英語ではサターンであり、土星の神ともされる。ギリシア神話クロノスと同一視され、妻はオプスないしルア(Lua)とされる[1][2]

概要

編集

本来はエトルリアの神であった[1]。彼を祀る神殿は、カピトーリーヌスの丘のカピトーリウムへの道路上にあった[1]

彼の祝祭はサートゥルナーリア(Sāturnālia)と呼ばれ、毎年12月17日から7日間執り行われた[1]。その間は、奴隷にも特別の自由が許された[1]。様々な贈り物が交換されたり、蝋燭が灯され、あらゆる愉快な遊びが行われた[1]。これが後のクリスマスの原型だとも言われている[1]

ギリシア神話との関係

編集

クロノスと同一視されたため、ゼウスに王位を奪われた後にイタリアに来たと考えられた[1]カピトーリーヌスの丘に都市を作りサートゥルニアと呼んだとされる[1]

そして、人々に農業やブドウの木の剪定などを教え、法を発布して黄金時代を築いたという[1]

彼をイタリアに迎えたのはヤーヌスだった[1]

出典

編集
  1. ^ a b c d e f g h i j k l 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店、1960年、130頁。
  2. ^ a b マイケル・グラント、ジョン・ヘイゼル『ギリシア・ローマ神話事典』大修館書店、1988年、265頁。

関連項目

編集

外部リンク

編集