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「『右翼軍国主義者』と自ら名乗って恥じないこの男に、秘密保護法を与えたら日本はどうなる!?」〜「『特定秘密保護法案』の廃案を求めるメディア関係者総決起集会」を開催! 2013.11.20

記事公開日:2013.11.20取材地: テキスト動画
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(IWJ・原佑介)

特集 秘密保護法

 連日、各所で特定秘密保護法案をめぐる議論が行われている。

 東京千代田区・砂防会館では11月20日、鳥越俊太郎氏などのジャーナリストが、「『特定秘密保護法案』の廃案を求めるメディア関係者総決起集会」を開いた。

 政治ジャーナリストの田勢康弘氏は「外国の例を見ても、権力というものは歴史的に隠したがる、最終的には嘘をつくものだ」と述べ、「42年間政治を見ているが、これほどひどい法案が出てきたことはない。今まではどこかに恥じらいがあったが、今はもう恥じらいがない。その背景の一つは、メディア批判がある」と指摘した。

 続けて、「『メディアが反対することをやるならいいことなんじゃないか』という人がかなりいる。これはメディアのためではなく、一人一人の国民の問題であることを強調していかなければならない。新聞もテレビも重要な閣僚を番組に呼ぶことしか考えていないが、『総理大臣なんか出してやらない』というくらいにしないと、メディアは立ち直らない」と語り、現在の報道の在り方について疑問を呈した。

 ノンフィクション作家の澤地久枝氏は「日本の国が義務づけている公開資料はいいかげんだ」と指摘し、「目次にはあっても、その章が1ページもない。抗議をしても取り上げられない。私たちはすごく遅れた国にいるということを自覚すべきだ」と語った。

 俳優の菅原文太氏は、「こういう法律が出てくるなんてことは、私のような馬鹿でも考えもしていなかった」と話し、秘密保護法について批判を展開。「戦後初めてでしょう。戦争中の時代を私はちらっとかすっていますので、その頃はもう戦争という異常な時代だから、いろんな考えられないようなことがたくさんあった。しかし、ずいぶんと戦後、時代が変遷してきていたところへ、どうもこれ(秘密保護法)。とどめになるのかと思うくらい悪法だ」。

■ハイライト

  • 日時 2013年11月20日(水)
  • 場所 砂防会館(東京千代田区)

 元NHKの川﨑泰資氏は、「『右翼軍国主義者』と自ら名乗って恥じないこの男に、この法案を与えたら、日本は本当にどうなるのか。冗談ではなく、本当に危険な話だ」と、安倍政権に対して抱く、強い危機感をあらわにした。続けて「右翼軍国主義と呼ばれて構わないというような男が総理大臣をやる国は、もはや国際的には信用のおける国ではない。そのことを、もっとメディアは叩かないといけない。いまのジャーナリストはどうしているんだと、痛切に思う。それと戦わないとはどういうことなんだ」と、メディア・ジャーナリストを一喝。「日本は危ないということを、もっと率直に書いて欲しい、しゃべって欲しい。NHKは、この法案に対する審議の中継はほとんどない。そんなことを許していていいのか。メディアの情けなさを痛感している」とメディア批判を展開した。

 ジャーナリストの高野孟氏は、秘密保護法について「ジャーナリストのみならず、安倍政権のもとでますます国権主義の方向に転がる今の状況に対して、民権ということを掲げて守り抜く戦いという全国民的な問題」との認識を示し、「政府と国民という関係では、情報公開が本来の世の中の流れ。菅直人議員が厚生大臣となって、ないと言われていたエイズの資料が出てきたことが象徴するように、こういう事件はいくらでもある。公務員が国民に対して情報を隠したら罰するという法律をまず作らなければいけない」と発言。

 さらに、「安倍政権が(秘密保護法を)推進する動機は、アメリカの指図だ」と断言。「すでに07年に包括的軍事情報保護協定(GSOMIA)を日米政府は結んでいて、その中に今回の秘密保護法案に出てくる要件が全部書き込まれている。イラクに大量兵器があるという情報をころりと信じたのは、小泉純一郎とイギリスのブレアだった。そのことを当時、マスコミもきちんと批判できなかった。同盟国と情報を共有するために、国民に対して情報を隠すというのがこの法案の本質だ。何とかして食い止めたい」と胸中を語った。

 ジャーナリストの江川紹子氏は、秘密の保護指定が公安情報にまでおよぶことを懸念する。

「外交や防衛だけでなく、公安情報まで広くかかる。すると、所管は警察や公安調査庁になる。そこの行政の長は警察官が出世して、警察官僚が出世してトップになり、検察官僚が公安調査庁の方のトップになる。外の人がまったく入らないで完結することが問題だ。違法秘密も保護されてしまう。テロ対策としてしまえば、盗聴などの違法なことも保護されて自由にできるようになってしまう」。

 続けて江川氏は、「警視庁がイスラム教徒の個人情報を集めていたという問題があったが、これからはオリンピックがある。警察としてはテロ防止という大義名分になる。テロ防止のため、テロ関係の情報を集めている人はいないかと探るようになる。今はネット社会なので、ネットに広く網をかける。一般の人が幅広く調査や捜査の対象になる」と話し、「さきほど最高裁で一票の格差の判決で、違憲状態と出た。最高裁でも、合憲とは言えなかった。つまり、いまの国会は憲法違反の状態。もう少し謙虚になって、本当の国民の声はどうなんだということを聞いてもらうことが必要」と訴えた。

 日刊ゲンダイの取締役社長・下桐治氏は、「去年の後半から、つくづくこの国が嫌になってきた。こんな大事な法律が国民全体の中で問題にされず、デモも200人程度で終わっている。ケネディーのお嬢さんのパレードにはあんなに人が集まっているのに、お馬鹿な国になってしまったと思う。これは、メディア、ジャーナリズムも責任がある」とし、痛烈なメディア批判を展開。

「『国民の知る権利』というが、民主主義は言論・報道・報道の自由だと思う。国民の知る権利は確かに大事だが、それはメディアの見栄。自分たちよりも国民のために反対というのは、新聞やテレビの報道は、まだまだ本気ではない。もっと本気でやってもらわないと大変なことになる。国民も懲役を覚悟で喋らなければならない、ということになってしまう。新聞はちょっと甘い。軽減税率の問題も関わっているのかな、という体制的なものになっている」。

 この後、会の参加者らは、内閣情報調査室に特定秘密保護法の廃案を求める要請文を提出にいった。特定秘密保護法案は、週明けにも衆院を通過すると言われている。

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