カロリー制限は高齢者の認知機能を改善する

動物研究では、カロリー制限と不飽和脂肪酸が、加齢における認知機能にとって有益である


Caloric restriction improves memory in elderly humans
PNAS Feb. 10, 2009, 106 (6)
50名の健康、正常から過体重老人(29名の女性、平均60.5歳、平均BMI 28 kg/m2)を3群に層別化
(i) カロリー制限 (30% 減少)
(ii)不飽和脂肪酸の摂取増加 (総脂肪量を変化させず、20% 増加)
(iii)対照


介入前後3ヶ月、記憶パフォーマンスを標準的条件下で評価


カロリー制限後、言語記憶スコアは有意に改善(平均増加 20%; P< 0.001)

空腹時インスリンの低下レベルと相関し、hsCRPとも相関

食事をよく守ってくれた人でもっとも多くの効果あり (all r values < −0.8; all P values <0.05)

脳由来neurotrophic factorの値は不変

他の二群では記憶に関して変化無かった。

健康老人においてカロリー制限が記憶パフォーマンスに対して有益な効果があることが示された。メカに図は、おそらく、シナプス可塑性と脳neurofacilitatory pathwayの刺激が、インスリン感受性改善と炎症的活動性減弱をもたらすからと考える。



某国の総理大臣も、夜中、料亭で美味しい物をたらふく食うのではなく、粗食・カロリー制限を主とすれば、漢字の読み間違いも少なくなるのかも?

もっとも、毎晩、飲酒じゃ、もともと頭良くても、認知機能は低下する・・・なるほど、だから、政治家は・・・略

by internalmedicine | 2009-02-16 17:27 | 精神・認知  

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