高IQほどベジタリアンになる傾向
2007年 01月 19日
“知性は老人を必ずしも幸福・不幸にしない”という報告が以前あったが、頭の良い人はきっと人生において幸福であろうという仮説からIQなるものが作られたという・・・で、その仮説に対して後年反証が出現してしまったというおもしろい報告。
そして、IQの高い人の選択が常に正しいとは限らない(一流大学出の官僚がろくなことしかしないということで実証済み!・・・と断定)ので、ベジタリアンが薦められるというわけでもないが・・・まぁ、そういうファッションに過敏という側面もあるのだろう。
IQ in childhood and vegetarianism in adulthood: 1970 British cohort study
BMJ, doi:10.1136/bmj.39030.675069.55 (published 15 December 2006)
RESEARCH
ベジタリアン366(4.5%)と答えたが、魚・鶏摂食は123(33.6%)
ベジタリアンは女性に多く、社会的階層が高い(子ども時代・現在ともに)。そして、学術、言語能力としても高い。しかし、社会経済的なアドバンテージは収入に反映しているわけではない。
10歳でのIQが高いほど30歳でのベジェタリアン比率は高い (odds ratio for one standard deviation increase in childhood IQ score 1.38, 95% confidence interval 1.24 to 1.53).
IQは社会階層(小児期、現在ともに)・学術・言語能力、性別補正後も成人でのベジェタリアンとなる統計的な予後推定因子である(1.20, 1.06 to 1.36).
ベジタリアンだが、魚・鶏を食べているという人を抽出した場合はこの相関小さくなた。
【結論】小児期高IQは成人の時にベジタリアンになる傾向が高い
ベジタリアンというのは、仏教徒の多い日本では、文化的にも受け入れやすいが、なぜか、あんまり私はベジタリアンですと、公言する人を見ない。なんでだろ?
対して、欧米では、ベジタリアンというと、おっ、なかなかのインテリですなぁ・・・となるのだろうか?
ベジタリアンと公言して・・・“欧米か?”と呼ばれるのも一興?
それにしても・・・自称IQの高い人が“解毒という欺瞞”にだまされるのかが私には理解できない
by internalmedicine | 2007-01-19 08:49 | 医学