本しゃぶり

骨しゃぶりの本と何かを繋げるブログ

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はてなでブログを書いて10年が過ぎました

このブログ「本しゃぶり」は2013年5月12日から始めている。
つまり10周年というわけだ。

続けていて良かったことについて書く。

そんなに前か

気がついたら10年

正直なところ、ここまで本しゃぶりが続くとは思っていなかった。始めた時に「読まれるようになるまで5年くらいはかかるだろうな」とは思っていたので、長い目で見ようとは考えていた。だからといって、それで10年続けようと決意していたわけではない。まだ20代前半であった当時、10年も続いていた趣味はほとんど無かった*1。ブログも10年続くどころか、読まれるようになる前に辞める方がありえると考え ていた*2。

それが本しゃぶりは10年も続いた。10年も続けば色々と語れることはある。ここで過去を振り返り始め、「サードブロガーとは何だったのか」みたいな懐かしい話を始めるのも一つの手だろう。だがそれでは一部の老人しか面白くないし、特に役に立つわけでもない。Google Analyticsを信じるならば、本しゃぶりの読者は34歳以下が約6割。若い人に意味のある記事を書いたほうがいい。

そこで今回は情報発信を続けていて、良い意味で変わったことについて書く。これから情報発信をしてみたい、あるいは発信を続けようか迷っている人のモチベーションにつながると思うので。

行動するようになった

本しゃぶりを続けていて良かったことはいくつかあるが、「変わった」という観点ならばこれである。実感として本しゃぶりを始めてから行動力がついた。分かりやすい例としては聖地巡礼があるだろう。アニメに合わせてインドを横断するとか、作中と同じルートでイタリア中を巡るとか。

もっと日常的な話だと、新しいことを試す機会が増えている。スマートホームのようなガジェット導入もあれば、早寝のような生活改善もある。

中には続かなかったものもあるけれど、とりあえずやってみたというのは大きい。自分にとって価値があるかどうかは、実際にやってみないと分からないことが多いためだ。これは趣味だけでなくキャリアに関して同じである。色々と試した人ほど自分の適性を知ることができ、より活躍できる仕事に就ける。詳しく知りたい人は以下の記事を読んで欲しい。

では、なぜ本しゃぶりを始めたことで行動するようになったのか。これは大きく3つの理由がある。

言行一致

1つ目の理由は言行一致を心がけるようになったからである。

俺は中学生くらいの頃から自己啓発本やビジネス書が好きでよく読んでいた。そんな俺が読書ブログをやるのだから、その手の本を扱わないわけがない。自己啓発本そのものをネタに書くこともあれば、上の記事のように自己啓発的なテーマの記事もよく書いている。なんなら本記事もその一つと言えるだろう。

もちろん自己啓発な記事を書くならば、どこまでも偉そうに書く。無知蒙昧な大衆に、俺が教えを授けてやる。この手の記事はそれくらいのノリでやった方がいい。

だが、そうやって書いていると俺の中のブクマカがこう言ってくる。「そういうお前はできているのか」と*3。

こういうクソコメには堂々と「できているが」と返したい。せめて「やろうとしている」とは言いたい。だからやることにしている。これからやることを記事にすることもあれば、既にやったことを記事にすることもある。ダイエットのシリーズ記事は分かりやすい例だ。始めたばかりの時点で書き、半年続いたところでまた書いていた。習慣化のテクニックも実践できているから書けている。正に言行一致を目指して書いた記事だ。

とはいえ言行一致は信用されるというメリットがあるけれども、どちらかと言えばプレッシャーとしての働きが大きい。これは「ムチ」であって、続けるためには「アメ」が必要だ。それが次の理由だ。

ネタ

行動する2つ目の理由はネタになるだ。これは情報発信している人はよく分かるのではないか。ダイエットに関しても、これが原動力の一つであったのは間違いない。

継続的に情報発信していると、常にネタを探すようになる。だが普通に日常生活を送っているだけだと、面白いことはそうそう起こらない。受け身の対応者はすぐにネタ切れとなってしまう。

だから自ら動く。それも過剰に。最近だと電源タップの記事がいい例だ。

ただ古い電源タップを交換するだけでなく、全部分解して内部を確認した。安全性のためだけならば、ただ交換するだけで十分だ。だがそれだけだと記事のネタとして面白くない。だから特殊ドライバーを買ってまでして分解したのだ。

ネタのために余計な工数を費やしたわけだが、記事を書こうと思わなかったら交換していない。すぐに得られる利益が無いからだ。古い電源タップは危険だが、出火するまでは特に困りはしない。対してコストはかかる。新しい電源タップを購入する必要があり、何より再配線が面倒だ。だから10年以上も放置していた。

それが記事のネタになると分かると、迅速に行動を開始する。ネットでは話題の移り変わりが早い。皆が「最高の電源タップ」を覚えている間に記事を出さねば。例のツイートを見た次の週末には全ての電源タップを交換し、記事を投稿していた。

10年以上もやらなかったことが、ネタになると1週間で終わる。それほどまでにこの「アメ」の効果は大きい。

べき乗則とランダム性

3つ目の理由はべき乗則を実感したからである。全体の価値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているというやつだ。他に「パレートの法則」や「80対20の法則」とも言われるアレである。これとランダム性が組み合わさると、とりあえず行動するしかないと思えてくる。

なぜそう思うようになったのか。それを知りたければ、まずはこれを見てもらいたい。棒グラフは本しゃぶりの各記事のPVである。折れ線は累積の構成比だ。トップページやカテゴリページなどは除外してある。

本しゃぶり記事のPVによるパレート図

見ての通り、一部の記事がPVの大半を稼ぎ出している。上位20%の記事がPVの約75%を占めており、本しゃぶりにおいても「80対20の法則」は概ね正しいと言える。さらに言えば上位5%の記事だけでPVの約50%だ。なお、TOP3の記事は以下である*4。

このように一部の記事は他の大多数の記事に比べて、文字通り桁違いの成果を上げている*5。だが投稿時点では、これらの記事がここまで大きなPVをもたらすことは分からなかった。なぜなら記事がバズるかどうかは、その時のネットワークの状態に大きく依存するからである。バズを山火事で例えるなら*6、気象条件や可燃物が上手く揃っている時に大きく燃え広がるというわけだ*7。

それなりに書いていると、この手のバズは大小あれど何度か経験することになる。そして気がつく。バズりたければ、何度も試行回数を重ねるしかないのだ、と。俺はネットワークの状態をコントロールできない。質を高めることはある程度まではできるが、それにも限界がある。後は回数を重ねるしかない。そうやって積み重ねていたら10年が経っていた。

さらにこの考えが身につくと、ブログ以外でも同じように考えることが増える。もしかしたら、これがきっかけで大きく飛躍するかもしれない、と。今年のGWは人に会うようにしたが*8、これを期待してのこともあった*9。

終わりに

このような理由で、本しゃぶりを続けるうちに俺は行動するようになった。本しゃぶりをやっていたからこそ挑戦したことは多い。これは間違いなく続けていて良かったことである。

もちろんやっていて良かったことは他にもある。逆に悪かったこともあるが、全体としてはプラスだと言えよう。なのでしばらくは続けるつもりだ。それにネットの世界は継続する者が強いので。

本しゃぶりの歴史

何かあるたびにaboutページに書き足している。読んで「そんなこともあったな」と思い出に浸ろう。

*1:本しゃぶりを始めた時点で10年続けていた趣味は、ニチアサを見ることぐらいだったと思う。ニチアサは今でも見ている。趣味というより習慣と言った方が正しい気がする。

*2:ちなみに本しゃぶりの前にやっていたブログは1年半で辞めた実績がある。

*3:俺はこれで歯医者に行くことにした。自分事を他人事として捉える思考法 - 本しゃぶり

*4:妙な傾向があるな。

*5:PVが多いからといって収益も多いとは限らないのが残念だが。

*6:バズを山火事に見立てるのは、コロンビア大学教授でヤフー・リサーチ主任研究員のダンカン・ワッツが著書『偶然の科学』で使っていた比喩である。

*7:この辺りの話をもっと知りたければ次の記事を読むといい。自分の主張をバズらせる技術 - わたしのネット、『鬼滅の刃』大ヒットの理由が見つかることは無い - 本しゃぶり

*8:会った話はnoteに書いている。気になる人はマガジンを購読して。骨しゃぶり書簡|honeshabri|note

*9:もちろん言行一致やネタになることも理由としてある。