その368:ã€æš—æ¸ ãƒãƒ³ã‚¿ãƒ¼ã€‘ç¤¾å®…è·¡ï¼Ÿã€äº•è‰å·ã€‘

 

 

*基本データ

 

場所:東京都練馬区関町南2丁目13

行った日:2021/08/08(09かもしれない)

廃墟になった日:不明

詳しく:日本郵便管理の住居跡。全7棟、2階建てコンクリ打ちっぱなし。社宅のようにも見える。管理されている。

これ

 

 

*評価

 

怖さ:★★★★★(夜だからそう見える)

廃れさ:★★★★★(夜だからそう見える)

見つけやすさ:☆☆☆☆☆(夜だから見つけにくい)

 

*あれこれ

 

 

このらくがきをしたとき17本くらい暗渠を歩いていたのですけど現時点で20本くらいになっています。ハイペースきもいです。しかし、ハンター歴はたったの3ヶ月弱、まだまだぺーぺーです。加えて、かつての川の名残に趣を感じたり、古地図とにらめっこして本来の水路や地形の歴史に思いを馳せたりすることは一切なく、ずんずん歩いてわいわいするだけの、そして近くに公園があったら必ず立ち寄ってその公園内にある遊具をひと通り片っぱしから試してきゃーきゃーするだけの散歩なので、ハンターランクもめちゃ低と思われます。もし暗渠ハンターを目指す友情努力勝利的な漫画があったら、このひとたちは1巻の数話目で出てくるハイパーかませ犬な立ち位置のザコ敵キャラです。ソシャゲだったら毎日のログインボーナスとしてまわせるガチャで絶対2回に1回は引ける星1つのキャラです。

 

 

という設定のもとかいたらくがきもそこそこに、夜な夜な徘徊する暗渠ハンターのメモでございます。通常運転で暗渠フェス2daysです。調子乗ってあれこれ書きすぎました、もしこのページに来てくださっている方がいらっしゃいましたら、本文飛ばして写真だけささっとご覧ください。

 

 

井草川(いぐさ)

 

きましたいぐさちゃんです。愛しの地図子さん(id:chizuchizuko)と大雨の中歩いた思い出の暗渠です。(cf.その312:【プチ冒険×廃ログ】足立区立五反野小学校跡【じゃない】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

 

暗渠へ向かいながら、その154:廃アパート【練馬区】 - 廃墟ガールの廃ログを再訪したり、

 

その359:【暗渠ハンター】上井草社宅【桃園川】 - 廃墟ガールの廃ログを再訪したりして進みます。(再訪の頻度。)基本的にきりっとしてかっこいい写真たちはわたしが撮ったのではありません。ハンター仲間のバックパーマーズさんのひとりが撮ってくださっています。バックパーマーズというのはユニット名なんですって。よく知りませんけど。

 

 

適当に歩いて井草川に向かう途中に安全第一に囲まれたコンクリを発見しました。つまり今回の物件はまったくの偶然により見つけたものです。

 

商船三井の上井草社宅を彷彿とさせるスタイリッシュな造りです。この角度で見たときは1棟の賃貸住宅の廃墟かな、と軽く考えていまして、ぐるりと横を観察しにまわります。すると――

 

 

別角度を眺めてびっくり、7棟も同じ造りの建物がずらりとしていました。ちゃんと怖かったです。コンクリの無機質な黒い壁がじっと解体を待っているのです、こんな夜中に、7体もです。怖くないはずないです。

 

 

日本郵便の名前はここで出てきます。

 

滝のように縦に落ちる枯れた蔦の5号棟です。

 

アクロバティックな形のままとなった廃線が特徴的な3号棟です。

 

緑がおどろおどろしい1号棟です。

すべて眺めて、完全に理解しました。ここはかつて｢日本郵便｣という大企業が牛耳ってすべてを管理していた世界でした。あらゆる産業を仕切り、ひとびとをより良い暮らしへと導いてくれる、場合によっては行政などにも力の及ぶ巨大なバックアップです。学校ではこの企業のおかげでわたしたちは平和に暮らしていけていると教わり、学校を卒業したらみんなここに就職します。より良い部署や役職に就いて働くことをこの上ない喜びとします。ひとびとはみんなこの形の物件に住んでいて、号棟と号室の番号で管理されています。住居用の建物も、学校も、職場も、すべて同じ建物をしています。公園や運動場は建物と建物の間にこじんまりとあります。みんな同じ服を着て、同じ時間感覚で生きています。決まったルーティンを繰り返して、より良い暮らしをもたらしてくれる企業へ恩返しするために立派な大人になって、立派に稼ぐ将来を約束されています。建物の外側は建物よりも遥かに高い柵で覆われています。この世界は日本郵便の管理の及ぶこの形の建物たちだけなのです。

で、という管理社会に疑問を持ち、柵の外や画一的アイデンティティからの脱却に興味を持った少年が、同じクラスの少女とともに冒険を始めるジュブナイルストーリーが起きていたかもしれないし起きていなかったかもしれないこの世界が、企業の倒産により完璧に崩壊してからX00年後、1台のケッテンクラートが、｢面白い形の建物がずっと続いてるね～｣って廃墟化した社宅群を眺めながら通る、とここまで妄想しました。もちろん全部嘘です。しかし超絶テンション上がっていました。妄想がはかどる、ドラマティックな場所です。きもいです。

 

この白線の内側は、そんな世界の建物が異世界からやってきたのだと思うことにしていました。そんなことよりリュックのふた閉めろよ。

 

 

廃墟を摂取したあとは、杉並区の暗渠最大の特徴といえば、の金太郎印の車止めです。何度かこのへんを歩いていると思うのですけど、こんな鉞ではなくてカーブミラーを担いだ金太郎はこの日初めて見ました。新種です。

 

こちらは｢いい加減俺が主役になったっていいだろ？！｣と金太郎を消し去って主役の座をもぎ取った世界線の熊です。(違います)

 

 

不思議な形の遊具もありました。ちなみにまだこの時は無事ですが、この暗渠フェス後左腕に20ヶ所以上の赤い発疹が出ます(いまもあります)。なにに刺されたのでしょうか。それか真夏の井草川には大量のセミがいました。数年前に洗濯物と一緒にセミを自室に招き入れてしまったことからセミは大嫌いです。お化け屋敷よりもぎゃーすか叫びながら歩いていましたので、セミアレルギーかもしれません。(セミアレルギーとは)

 

 

*おまけ

 

 

おまけはその367:【暗渠ハンター】住居跡【和泉川】 - 廃墟ガールの廃ログでメモした和泉川沿いの公園遊具です。遊具でいっとう好きなのはブランコでして、この公園はブランコがありません。けど、なぜかもう3回もこの遊具を見にゆきました。なぜでしょうか。ポイントは2つあります。

 

1つ目はこちらです。おそらく車を模しているのでしょうけど足で踏むところが3ヶ所あります。サイドブレーキ足で踏む式の車種ってことでしょうか。それとも助手席の人が踏む用でしょうか。これは教習車でしょうか。ハンドル右下には｢TURBO BOOST｣と書かれたpressボタンがあります。あ、ではこれは車じゃありませんね。たぶん敵に追われてどうしょうもなくなったときに切り札として押すボタンですね。

 

2つ目です。まず全部大文字表記なのにPとTだけ大きいのも、タイムズのコインパーキングの色味に寄ってしまっているのも面白いです。PHONETIMEは公衆電話でしょうか？ 協議の結果、右の凹みが受話器、左の凹みは長電話するときに途中補充する10円玉置き場ということで結論づけましたが合っているかはわかりません。

 

最大の謎は番号パネルです。よくよく見るとQとZがないのです。なぜでしょうか？？ 0のところのOPERってなんですか？？？ なんで1のパネルからアルファベット併記を始めなかったのでしょうか？？？？ ツッコミどころが多すぎてこの遊具を見るだけでずっと笑っていられます。大好きです。

 

最後はこちらです。鍵穴に刺さった鍵のようにも、缶切りのようにも、缶のプルタブのようにも見えます。正解は羊モチーフの石ですが、瞬時にこんなにも大喜利できる見た目ってすごいと思います。

文字情報量が多すぎますね。見る景色見る景色いろいろ設定を作ってくっちゃべってるからです。最後まで読んでくださった方ありがとうございました。