つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

長距離フェリー、ネットカフェ―睡眠を初体験

 一週間ほどかけて九州、中国地方、そして大阪を旅行してきました。男メンバー3人が29日夜、横須賀中央駅前に集合。一杯飲んでからフェリー埠頭に移動。横須賀ー門司間を運航する「ソレイユ」号に乗船して、午後11時45分、出航しました。船内は広々として快適空間。早速風呂に入り、酔いのほてりを静めました。湯舟はジェットバスで、低温のサウナも付いている。さらに、ドアを開けると、露天風呂もあったのでびっくり。ただ、船が動いて風が冷たい上に夜間に見る景色もない。あっても海原が続くだけで面白くないので、入浴は遠慮しました。

 門司到着は翌日の21時ですから、ほぼ丸一日かけての船旅です。3人の男が談話室で酒盛りし、2段ベッドに寝込んだのが夜中1時過ぎ。ベッドは成人男子の体形にはちょっと長さも横幅も不十分な感じ。174センチの小生でも頭が壁についた状態で寝て、足が反対の壁につく長さ。193センチの大谷翔平ならとても寝られる長さではない。でも、よくよく考えたら、大谷がこのフェリーの大衆向け客室を利用することはないと思いますが…。横幅ももう10センチあったらなーと思います。体重65キロの小生でもきつきつなんですから、100キロ近い人には、このベッド空間は苦痛かも。

 船の時速は約50キロとか。ですから、朝7時ごろに目覚めてもまだ和歌山県の潮岬沖。新幹線なら関西まで3時間程度で来られるのに、なんとゆっくりしたことか。で、航路はその後瀬戸内海を通らず外洋を行き、昼ごろに室戸岬、足摺岬沖を越え、豊後水道に入りました。船内にはレストランがあるのですが、朝飯、昼飯、夜飯時の1時間程度しか開かないので,食いっぱぐれることもある。もともとは貨物輸送主体のフェリーですから、乗客向けの暇つぶしサービスなどない。あるのは映画上映くらい。もっとエンターテイメントがあればいいと思ったのですが、それは欲張り過ぎか。

 門司港には定時に到着。埠頭には大型バスが用意されており、そのまま新幹線の小倉駅まで送ってくれました。この辺のサービスは申し分ない。ただ、残念だったのは、仲間が小倉か門司で予約したホテルの名を思い出せないので、途方に暮れる。後期高齢者老人の悲しいサガか。結局、新たに小倉駅周辺でホテル探しをしました。ただ、当日は福岡でジャニーズ系団体の若者向けイベントがあるとかで、どのホテルも満室。福岡に泊まれない人が小倉まで押し寄せてきたのです。これにも驚きました。

 ホテルがない以上、選択肢は限られる。まさか寒空に野宿するわけにはいかないので、駅近くのネットカフェーに一夜の”宿”を求めました。幸いなことに3つの個室がなんとか確保され、安堵しました。そのあとメシを食いに外に繰り出したのですが、午後11時近くなので飯屋はほとんど閉まっている。なんとか海鮮料理屋を見つけ、カキフライを頼んだのですが、これが存外にうまかった。ただ、すぐそばのテーブルでは、もう深夜なのに、件(くだん)のジャニーズ系イベントに来たと見られる若者が宴会をしており、うるさいことこの上ない。

 で、早々にそこを辞し、ネットカフェ―の個室に潜り込みました。小生、たまに東京に出て何人かとの約束の間に2時間以上の開きがある時、ネットカフェ―で時間つぶしをすることがあります。もちろん椅子にもたれて仮眠を取るのが目的です。でも、本格的に一晩の宿を求めたことはありません。今回、いい経験をさせてもらいました。その個室では椅子をフルリクライニングしてベッド代わりにし、そこにある小さい膝掛けや持ち込んだジャケットを掛けました。部屋も寒くないし、小生の身長なら足も十分に伸ばせるので、小生は着の身着のままでしたが、結構寝られました。

 ただ、部屋はわずかな板で区切ってあるだけで、背丈の上の部分は共通空間。数十人が個室を埋めているため、人のいびきとか、トイレなどに移動する音とか、やたらうるさい。それでも小生はなんとか眠れました。どこでも寝られるというのが記者時代からの習性。一緒に行った仲間は慣れない空間であるうえ、うるさいとのことで5時近くまで眠れなかったとか。その彼はちょっと太り気味なので、船でも十分な睡眠が取れず、ネットカフェ―でもこの有り様。大変な2晩になったようです。

 3泊目は、飛行機で来た他の女性メンバーも加えた本格的な九州旅行に。最初に泊まった佐賀県唐津のシーサイドホテルは超豪華ホテルであり、ベッドもふかふか。前2晩ちょっとみじめな思いをしてきたので、”隔世”の感がありました。2晩目は武雄市の有名ホテルであり、ここも豪華でした。

 上の写真は、武雄市・御船山楽園ホテル公園の紅葉。下の方は吉野ケ里古墳での再現家屋。