ガールズ&パンツァー劇場版を見た感想です!
いよいよ公開です!
ガールズ&パンツァー劇場版、先行上映&前夜祭から初日と、続けて観てきました。満足です。
えー、だいたいこの記事の全主旨は記述しましたので、あとは雑談をしましょう。
作るぞと発表があったのが2013年4月だから2年半掛かってるんですね。
いやー、指折り数えて待ってた甲斐がありました。ほんともう、これを励みに生きてきて、その先を考えてなかった。このあとの人生のビジョンというものがなにもない。あ、劇場版Blu-Rayか。
あの、11話12話で3ヶ月待たされたのを思い出しますね。黒森峰戦の結末を想像したりいろんなMAD見たり、秋葉原で「頂上決戦」なんて看板眺めたりして待ってたんだよね。今回はそれよりずっと長くて、その間にプリキュアは2回も入れ替わるし、世の中激動です。
そして劇場版の前に、みんな言いますけどTV版およびOVA「これが本当のアンツィオ戦です!」は見たほうが良い。
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そうそう、なんと今Amazonプライムビデオで全話+OVAが見られるのね。プライム会員なら無料で見られる。www.amazon.co.jp
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まあ、見なくても映画冒頭に「3分ちょっとでわかるガールズ&パンツァー」総集編があるけれども。まあでも今から見たって3ヶ月も2年もかかるわけじゃないんだから未見のひとはちゃっちゃと見ると良いと思います。
…ほんとはBD/DVD各巻についてる短いOVAとかオーディオコメンタリーも聴いておくといいんですけどね。まあオプションということで。
ネタバレします!
どうしてもね、Twitterなんかだとネタバレトークをしにくい、まだもうちょっと待とうか、みたいな間にだんだん忘れてきちゃったりしてね。やっぱり熱いうちに、主旨もまとまってなくてもどこかに書いておいたほうがいいな、と。
とはいえ、今回の劇場版はエピソードぎっしりだし、「まずダージリン」「そうな」「ホテルが」「そうそう」「きゅうりが」「うんうん、それもまた戦車道だね」と出てきたシーンを思い出してはいちいちうなずいてしまいそうな感じではある。
もうなんか研究会のように1シーンずつ一時停止しながら「はい、このシーンについてはみなさんどうですか」と感想を言い合い5分~60分程度時間を使って…何日掛かるかわかりませんが。
そんな中で一番好きなシーンといえば、大洗女子学園西住まほ登場ですかね。感動と笑いが一緒に来るんだもんなあ。他にも…ああ、やっぱり各シーンの羅列になっちゃう。
じゃあ大洗を思い出します!
チームごとに振り返ってみよう。またそのうち観に行くでしょうけど、現時点の記憶で。記憶量にばらつきがあるのはご容赦。
まずあんこうチームですが、これは無論大隊長を始め大活躍。最後近くであの不安定な態勢からの砲撃、華さんの肩に手を置くみほが良かったですね。ちょっと華さんや沙織ら、特に車内での会話シーンが少なかった感じはあったけども、この5人の日常系はいろんな作品でたっぷり観たしまあそこは仕方ないか。れまこは一方、そどことの絡みで目立っていた感じですね。朝の点呼のうんざり顔に笑った。あ、華さんはひまわりの種食べそうだった。
秋山殿は、大学選抜と聴いて西住殿と顔を見合わせたり、さすがの戦車知識からカールを推測したりさすがでした。
生徒会チーム。
もうこれは、会長の動きがしびれましたね。もうひとりのヒロインだなあ。言われてみればTVシリーズの最終回、なんかこうちょっと引っかかるものがあったのね。「まさか優勝校を廃校にはしないよねぇ?」あの文科省のメガネはメガネカチャっと言わせただけで優勝したら廃校を取り消すとははっきり言ってないので、黒森峰との決着がついても、なにかどんでん返しが来るのではないかと身構えていた。そこへ真紅の優勝旗が来て優勝パレードで、「ああ、勝ったんだ…」ってほっとして涙がこみ上げる、みたいな感じだった。そのかすかな「これで大丈夫なのか?」というのをちゃんと捕まえてきたのが今回の劇場版でした。
なので今度はそこをきっちり、コネを使って、言質を取って、只者ではない政治力で片付ける会長。念書もそうだし転校届とか紛失届とか、ガルパンって結構書類が出てくるね。妙にそこはリアル、みたいな。このへんのちょいリアルなの、SHIROBAKOっぽいなと思った記憶がある。そして桃ちゃんの涙。素晴らしい演技でした。あんこう二宮金次郎に笑ってる場合ではなかった。生徒会は試合でも飛んだり乗っけたり活躍して、よほど忍者っぽかったのではないか。そして会長の超だいしゅきホールド。ところで3人の中では柚ちゃんが好き。
歴女チーム。
ナポリターンとかマカロニ作戦とか、アンツィオに学んだ作戦が多かったですね。ナポリターンは成功してたらカッコ良かったんだけどなあ。なんかゲームだかなにかやってたけど、あれが後の行動に影響してたんだろうか。
アヒルさんチーム。
火力のない戦車が、安定した火力のある戦車に劣らずむしろそれ以上に活躍するのが本作品の面白いところ。さすが大洗で最も練度の高いチーム。知波単学園の先輩にあたるわけで相性はいいし、CV33よりは大きい中戦車。どんぐりだっけ、あのカールのところの作戦も良かったし、アヒル軍団も。ゲリラ的戦術で、一番西住みほ流を体現しているのではないだろうか。
ウサギさんチーム。
これはもう、さきちゃんでしょう。丸山ちゃんのPOP看板があることで一部には「丸山荘」とも呼ばれる大勘荘も、看板破壊されてご満悦では。「重戦車キラー」にかりなちゃんが「違うと思う」っていうところが一番成長を感じさせましたね。そのちょっと前では、うさぎの世話をしたり魚を釣ったり野生化していた。あと魚の干物が、時間経過を感じさせました。大体何日ぐらいああして釣りとかしてたんだろう。1週間やそこらは最低ありそうだけど。そして観覧車先輩。あれ崩した瞬間割れたガラスが飛び散るのね。細かい。
風紀委員チーム。
これも笑いどころのひとつ。あの点呼のいい加減さが演技としても良かったなあ。そこから「ルールは破るためにあるのよ」に繋がるのが上手かった。しかしなんできゅうりだったんですかね。
自動車部チーム。
ジェットストリームは決めて欲しかったけど、まあポルシェティーガーらしい。ああ、そうだ、他の学校の戦車も直しちゃうとかそういうのが欲しかったね。ないものねだりだけども、カチューシャたちとのコラボみたいなのをもっと見たかったな。
アリクイさんチーム。
さらに笑いどころのひとつ。いや活躍できてよかった。こういう、本筋とは関係ないところでずっと物語が続いてるようなギャグ、すごく映画っぽいと思った。あとはネットゲーの知識を活かしたところがあると…あったのかな…。
他校も思い出します!
他の学校ももちろんいろいろあるんですが、終盤の戦いとか入り組んでいて記憶がはっきりしない…。それぞれざっくりとした印象だけ。
知波単学園。
西さん、というとどうしても(西゚∀゚)アハハハハ八八ノヽノヽノヽノ\/\ って笑うひとを思い出しますが、キャラとして好きですよ。「散ったらだめだろー!」の声の裏返り方、瀬戸麻沙美さんいいなあ。しかし、こうして突撃して黒森峰に叩きのめされたのか。そりゃそうだろう。でも今回「我々には我々の流儀が」ではなくてちゃんと大洗の指示を仰ぎ学ぼうとしているのが良かったですね。あと福田ね。アヒル殿!ってあれ大洗のみんなにいろいろ言われて途中から「学ぶべきものがある!」と思ったんだろうなあ。
聖グロリアーナ。
アッサムさんがしゃべった!あとクルセイダーに乗ったあの、ローズヒップか。良かったですなあ。戦闘でも大活躍だし、例の「秋の日のヴィオロンの」って、全員集合を画策したのダージリンさんですよね。制服とかも配ったのかな。あそこはまほでドーン、というギャグが良かったと思うけど、各学校に事前に大洗の制服が配られ、ちゃくちゃくとみんな着替えて(末端の生徒まで)続々と集まってくる、みたいな映像だったとしてもゾクゾクしたと思う。咲-Saki-全国編みたいな感じで。
ダージリンさんの散り際が美しい。あれって、なんだろ、豪傑がひとりずつ散るような、任侠映画っぽさがありましたね。いやアイマスのあれじゃなくて。なんかで観たぞ、副主役格ぐらいの男が最期に上段に刀を振り上げて、その開いた腹に四方から敵の刀を差し込まれ、にやりと笑って血を吐いて死ぬシーン。
プラウダ。
今回の泣かせどころ。ロシア語、カチューシャだって多少は知っていても片言ぐらいしかわからないんでしょうね。カーベーたんのニーナたちも熱かった。結構慕われているんだ。ノンナも、自分とべったりでは偉大なるカチューシャの成長にならないと思ったのか。その後カッちゃん呼ばわりされてましたが。でもよそんちのひとたちともうまくやって、やっぱりノンナの言うとおり偉大な才能を秘めた戦略家なんだと思う。あ、まほを極端に恐れてるの、もしかして前回の大会でみほのフラッグ車を落として勝ったとき…カッとしたお姉ちゃんなんかやったろ…。
サンダース。
おケイさんいいひとなんだけど今ひとつ目立たない…あ、でもカッパかなにか着てるシーン良かったですね。戦車を飛行機に載せて、そしてまた戻ってくるまでが早くて「あ、すぐ帰ってきた」みたいになっちゃった。あそこは時間経過とか「戦車がないことの心細さ」みたいな、なんなら「もう戦車なんてないじゃない!」「サンダースも忘れちゃってるかも」「そんな!」って1年生が喧嘩しちゃうくらいの、「おケイさんがまた持ってきてくれるはず!」とちょっと心待ちにするシーンが、普通なら入ってたんだろうなあ。
そんなウサギさんたちにいじられるアリサさん、「この借りは高くつくわよ」で大洗を励ましたりしてやっぱりいい子なんだ。
そうそう、戦闘ではナオミもいい動きしてたけど、最期に敵に手も足も出ず、野球でいうと見送り三振みたいな無念さがありましたね。スタッフロールでぶすっとして肉食いちぎり続けてた。できればノンナや華さんとスナイパー合戦も見たかった。
黒森峰。
まぐれと呼ばれて即激昂するお母様も良かったし、お姉ちゃんに頼られて喜ぶエリカも良かったですが、もうお姉ちゃんが。あの、クールなショタが好きなひとはそういう目で見て興奮しそうな幼少期。あのII号戦車のシーンは良いわ。セリフなしの演出、良かったと思います。
初回に観たときは、まほの試合最後の悲しげな表情が印象に残りました。妹を空砲でも撃つのが嫌だった、って解釈はそうかもなあ、と思いつつ最終回では互いに撃ちあってたわけでもうひとつしっくりこない。自分なりの解釈としては、明らかに西住みほ流の、自分にはない作戦であることで別の世界に踏み出している妹を感じ、しかも撃つと同時にみほが離れてしまうような、そう、のんのんびよりでれんちょんの自転車を見送る駄菓子屋のような寂しさではないかなあ。深読み過ぎか。
アンツィオ。
もう一人の主役、って主役が何人もいるアニメですね、アンチョビさんです!大活躍じゃないですか。こっち見てるうぅぅぅも可愛かった。GPS(?)としても大変機能していましたしね。ペパロニ、カルパッチョと歌いながら帰るところも実にキュート。ないものねだりとしては、最後にみんな集めて大宴会して欲しかったなあ。
継続高校。
スナフキンなんですね、これはネットの反応見るまで気づかなかった。フィンランドか。言われてみればそうだ。あの履帯外れて終わったかと思わせてからの激走はしびれますなあ。他にも早い戦車はありましたが、とにかくスピードが一番華麗だった。
そしてなんかそのまま流れていくというね。いや実に、能登麻美子に始まり(いや一番最初にセリフしゃべったのはダージリンさんだけど)能登麻美子に終わる。漢字でも五文字、ひらがなでも五文字の能登麻美子の名は伊達じゃないと思いましたね。
映画全体を通した感想です!
つい最近たまたまジャッキー・チェンを分析した動画を見たんですが、この映画もああいう喜劇映画の感覚がある。時代劇のチャンバラだ、って人もいましたね。確かにTV版最終回のラストバトル、睨み合った戦車が互いに時計回りに…って刀を向け合っていきなり横走りする巌流島の戦いっぽいし、OVAのひなちゃんタカちゃんの鍔迫り合いもありました。あ、戦車の場合やっぱり飛び道具だから西部劇的でもあるんだ。劇場版では「ジェロニモ」のシーンもありましたね。
BGMを聴くと昭和の喜劇映画っぽさがさらにある。クレージーキャッツとか渥美清とかのね。「馬鹿が戦車でやってくる」って映画もありましたねそういえば。あと今回スピルバーグの「1941」をウサギさんチームが予習してるってネタがありました。
ああ、そうだ、「ストーリーが単純なのでわかりやすい」「ストーリーはないも同然」って解説?がよくあったけど、本当かね。
ダイジェストしやすい、「どういう話?」「こういう話」とひとことで言いやすいからといってストーリーがないかというとそんなこともないと思うのね。確かに彼女たちの目的や人間系の話の流れは単純明快。でも、戦闘は?
各戦車の思惑と動き、というもうひとつの「ストーリー」を考えてやると、これはかなり複雑ですよね。一度観たぐらいじゃわからない。単純にピンチか?と思えば逆転でき、勝ったか?と思ったらすぐやられる。人間のセリフが少ない代わりに、これ戦車が砲撃や動きで語ってるんだ。
TV最終回のポルシェティーガーでも思ったけれど、いつのまにか操縦している人だけでなく、戦車がキャラクターに見えてくるんだね。体のでかいやつ小さいやつがそれぞれ体格を活かして戦っていく。生きてますよね、これ戦車が生きてる。
エンディングがあっさり、という声もある。Cパート…ではないけどエンディングあとになにか、宴会みたいなのが欲しかったと。そういう人間系の楽しさも確かに見たいけど、そこは特典映像に期待したいところ。今回のは今回ので、戦車というキャラたちの生き様をこれでもかと魅せていったあとの、ミカの一言でいい締めだったと思うなあ。
人生に大事なことが全て詰まってるんだね!