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さいとう・たかを『ゴルゴ13 25 カリフォルニア軍団』(リイド社)(1977/08/25)

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====もくじ=====

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第93話 夜は消えず(1975/03作品)

ページ数:86ページ

依頼者:なし
ターゲット:なし
依頼金額:なし

殺害場所:
 1)ボルドーの北、シャレント川上流にあるアングレーム市郊外の小屋の前
 2)アングレーム市バルドー町長宅からの路上

殺害人数:
 1)1人
 2)2人

殺害相手:
 1)ボルドー町長にやとわれた3人組の1人
 2)バルドー夫人ダニエルに雇われた殺し屋、バルドー夫人ダニエル

H:1人(5年前娼婦だった、現バルドー夫人)


 
Part1 狼の保養

 ボルドーの北、シャレント川上流にあるアングレーム市
 デューク・東郷がホテルにやってきた。
 バルコニーで日光浴をするが、近づいてきた雀にも反応して拳銃をとってしまう。
 拳銃を放り投げ休むデューク・東郷。
 
Part2 町長バルドー夫人
 デューク・東郷が宿泊しているホテルで町長のバルドーの結婚3周年記念パーティーが開かれていた。
 そのバーのカウンターで一人飲むデューク・東郷。
 彼の姿を見たバルドー夫人は、気分が悪い、といってパーティーの途中で退席した。
 
Part3 うろたえる夫婦
 帰りの車の中でバルドー夫人は夫に何か話した。
 バルドーは自分にまかせろ、と言って妻をなだめる。
 バルドーはパーティー会場に戻る。
 
Part4 男が燃えたのは?
 パーティー会場から戻ったバルドーは、ゴルゴ13が妻ダニエルを抱いたことを妄想して、妻を激しく求めるのだった。
 
Part5 呼ばれた男たち
 バルドーは3人組に金を渡し何かを依頼した。
 デューク・東郷が止まるホテルに殺し屋らしき男が現れた。
 
Part6 静かな町の夜は更けて
 デューク・東郷の部屋を3人組の一人がノックする。
 2つ隣の部屋の殺し屋らしき男が聞き耳を立てる。
 
Part7 "死んでもらう!"
 デューク・東郷の部屋を訪れた男はデューク・東郷を車に乗せてどこかに向かう。
 郊外の小屋に着くと3人組の残り二人が現れ、デューク・東郷に拳銃を向ける。
 3人組は、デューク・東郷がいると困る人がいるのですぐにこの町から出ていけ、と言う。
 デューク・東郷は、誰が困るのか、と問うが3人組は答えない。
 そしてデューク・東郷を車に乗せた男がボクシングのファイティングポーズでデューク・東郷を挑発する。
 デューク・東郷は右ストレートを交わしてカウンターの右ストレートを浴びせた。
 拳銃を抜き、1人の右腕を撃ち抜き、一人の眉間を撃ち抜いた。
 そして右腕を撃った男に、依頼主の名前を言わせようとする。
 その様子を遠くから双眼鏡で見ている殺し屋のような男だった。
 
Part8 思い出した"夜"
 バルドー町長と夫人の前に、ゴルゴ13と、右腕を撃たれた男がやってきた。
 ゴルゴ13は、自分が襲われた理由を知ろうとして、バルドー町長に聞きただす。
 バルドー夫人のことを覚えていなかったが、5年前のパリのことを思い出した。
 
Part9 娼婦ひとり
 5年前のパリで、ゴルゴ13は、当時娼婦だった、現在のバルドー夫人を買った。
 情事の後、女は、サイレンサー付きの拳銃を持ちどこかに消えた。
 
Part10 "おれ"を巻き込むなよ
 5年前のことを主出したゴルゴ13だった。
 バルドー町長は、先月、バルドー夫人の過去をネタにして金をゆすりに来た男がゴルゴ13だと、勘違いしたのだった。
 ゴルゴ13は、自分を殺そうとしたのが、バルドー町長かバルドー夫人が問いただす。
 バルドー町長は、自分だ、と断言した。3人組の生き残りも同意した。
 バルドー夫人は5年前のことを思い出していた。彼女はゴルゴ13と寝た夜、サイレンサー付きの拳銃でヒモの男を殺していた。
 彼女がベッドに戻った時、ゴルゴ13は、自分にアリバイを証言させようとするな、おれを巻き込むな、と警告した。
 
Part11 去りゆく"男"
 ゴルゴ13は、バルドー夫人に、自分たちは一面識もない関係のない間柄だ、おれを巻き込むな、と警告して、去って行った。
 ダニエルは、ゴルゴ13を追いかけたが、ゴルゴ13は車に乗って去って行った。
 そこに、ホテルでゴルゴ13とすれ違った殺し屋らしき男が車で到着し、バルドー夫人を乗せた。

 

Part12 "夜"は淋しく・・・
 ダニエルは殺し屋に依頼のキャンセルを申し出た。
 しかし殺し屋は商売ぬきでゴルゴ13を殺したくなった、と言って、ダニエルのキャンセルを断る。
 殺し屋の車がゴルゴ13の車に追いつき、殺し屋がゴルゴ13を撃ったが、その弾丸はゴルゴ13のこめかみにかすったが致命傷にはならなかった。
 逆にゴルゴ13の銃弾は正確に殺し屋の眉間を貫いた。
 運転手を失った車は壁に激突した。
 ダニエルは「とうとう・・・わたしの夜から・・・に・・・逃げられなかった・・・」と言ってこと切れた。
 

[感想]

 第87話『レディ・ビッチ』と同じ系統の作品で、哀しい女シリーズに入るだろう作品だ。ゴルゴ13のルールを知らなかったとはいえ、ゴルゴ13が小遣い目当てに恐喝する小物だと思ったバルドー夫妻は不運だった。

 休暇なのに雀の声にも脅えてしまうストレスが多いゴルゴ13の生活を垣間見ることができた。

 

 

第96話 カリフォルニア軍団(1975/06作品)


82ページ
依頼者:ギンメル社社長ハミルトン

ターゲット:東側の情報員ラエフスキー

依頼金額:不明(トランク1個分の現金)

殺害場所:

 1)ラエフスキーが借りているペント・ハウス
 2)サンタモニカ高速道路上
 3)サンタモニカ高速道路上
 4)Xポイント
 5)ガソリンスタンド

殺害人数:

 1)2人
 2)2人
 3)2人
 4)12人
 5)11人

殺害相手:

 1)東側の情報員ラエフスキー
  ギンメル社社長ハミルトンの妻
 2)バイクに乗ったモランド大佐の部下のセール軍曹ほか1名
 3)大型トラックに乗ったモランド大佐の部下2名
 4)モランド大佐の部下たち
 5)モランド大佐の部下たち
  モランド大佐

H:0人


Part1 ゆすり屋チャーリー
 ギンメル社、ロスアンゼルス、カリフォルニア州、USA
 社長のハミルトンの所に、 モランド大佐と呼ばれる男もいた。
 そこにチャーリーという男がやってきて、ハミルトンの妻とラエフスキーという東側の情報員がキスをしている写真を見せて、ゆすった。
 ギンメル社は米国防総省御用達の建設工事会社だが、海外派兵もしており、契約金は7700万ドル(約2-5億円)だった。

 

Part2 どぶねずみは事故死をする
 モランド大佐に、チャーリーがCIAの下っ端であること、写真の女がハミルトンの妻で間違いないことを、ハミルトン社長が話した。
 チャーリーの車は大型ダンプカーと衝突し、チャーリーは死んでいた。
 
Part3 商人と軍人の断層
 モランド大佐は、ハミルトン社長に、チャーリーが死んだこと、写真のネガを処分したことを話した。
 ラエフスキーの方はハミルトン社長が始末をつけると言った。
 
Part4 モランド大佐の決心
 ロングビーチ
 ハミルトン社長はゴルゴ13と会ってラエフスキー殺しを依頼した。
 ラエフスキーはロスアンゼルスにペント・ハウスに月に2,3度姿を現す。その時がいつかは不定だった。
 依頼の様子を双眼鏡で見ていたモランド大佐は、ゴルゴ13がラエフスキーを殺した後、あとあとの憂いを残さないために始末する、と部下に話した。
 
Part5 作戦変更さる! 
 ホテルに入ったゴルゴ13をモランド大佐の部下が監視する。
 ホテルの部屋で、銃を組み立て、スコープから窓を一瞥し、葉巻をくゆらせながら、時を待つゴルゴ13。
 一方、ゴルゴ13のレポートを読んだモランド大佐は、ゴルゴ13の恐ろしさを知り、作戦を練り直すことにした。
 20名だった隊員を50名に増強し、合計5名の将校が指揮することにした。
 
Part6 標的を待つ標的
 ラエフスキーのペント・ハウスを監視するゴルゴ13。
 そのゴルゴ13を監視し作戦を練るモランド大佐の部下たち。
 
Part7 おれは"探偵屋"
 ゴルゴ13の所にホテル探偵のボブという男がやってきた。
 彼はゴルゴ13が、5日間、部屋から一歩も出ずにいるので、飛び降り自殺でもしないか、と調査にきた。
 ゴルゴ13は、10日分の宿泊料を前払いし、もっと高価な葉巻を買え、と言って金を渡して、ホテル探偵を追い返した。
 ゴルゴ13は隠していた銃を取り出し、窓際に座り、ラエフスキーのペント・ハウスの監視を再開した。
 ボブは、ボーイのジョウに声をかけて、何かあったら電話しろ、と命じた。
 
Part8 "終了"と"開始"
 ペント・ハウスにラエフスキーと女がやってきた。
 ゴルゴ13はすかさず2人を狙撃した。
 狙撃を終えたゴルゴ13はホテルの1階に降りて来てチェックアウトをした。
 ホテル探偵のボブがゴルゴ13を尾行する。
 
Part9 宣戦布告
 道路の標識に「DANGER G13 CAUTION」という張り紙がしてあった。
 それは、街中で一般市民を巻き込まないようにしようとするモランド大佐たちによる宣戦布告だった。
 ゴルゴ13の車は、サンタモニカ高速道路とバーモント通りの交差点近くで停車した。
 その後ろでボブの車が尾行していた。
 モランド大佐の部下アールは状況を無線で報告した。
 
Part10 機動隊の攻撃
 ボブの車とゴルゴ13の車の間に4台のバイクが現れた。
 モランド大佐の指示で、ボブの車は2台のバイクによって阻まれた。
 ゴルゴ13は、2台のバイクの男たちを正確に拳銃で撃ち殺した。
  
Part11 ハイウェー戦車隊
 ゴルゴ13の前後を大型トラック2台が現れ、ゴルゴ13の車をサンドイッチしようとする。
 ゴルゴ13は反対車線に出て、その攻撃をかわし、大型トラックの前に入って危機を脱した。
 ゴルゴ13が金づるだと思って尾行してきたボブは、ゴルゴ13の凄い技に、恐れおののく。
 
Part12 Xポイントの攻防
 "ローラー作戦"の失敗を知ったモランド大佐は、Xポイントで勝負しようとする。また尾行しているボブも始末しようとする。
 二つに分かれた道の一つをゴルゴ13が通った。
 ゴルゴ13が通った道に"工事中 迂回"の標識をモランド大佐の部下が出した。
 道の中央に2台の車でバリケードを作ったモランド大佐の部下たち。
 それに気づいたゴルゴ13。崖の上には少なくとも11人のライフルを持った男たち。
 ゴルゴ13は、2台の車のバリケードに突入する。
 ゴルゴ13は、自分の車の陰から、モランド大佐の部下たち一人一人を狙撃する。
 ボブはゴルゴ13と人数が多くて勝ち目がありそうなモランド大佐の部下たちを天秤にかけて、モランド大佐の部下たちに味方しようとしたが、彼らによって殺された。
 ゴルゴ13はXポイントで、モランド大佐の部下たち12人以上、殺して、車を奪って走り去った。
 
Part13 炎上
 ゴルゴ13の眼前で、ガソリンスタンドでトラックと自動車が停車していた。
 ガソリンスタンドの店員に化けたモランド大佐の部下が、火炎放射した。
 ゴルゴ13は一瞬早く気づき、火炎放射した男をひき殺し車から飛び出した。
 逆に火炎放射を浴びせ、自分の拳銃を使って、モランド大佐の部下たちを殺したゴルゴ13。
 ゴルゴ13は、モランド大佐に名前をきいた。
 モランド大佐は、自分の名前を名乗り、ハミルトン社長が一切関係ないことを話した。
 ゴルゴ13の拳銃が火を吹いた。

 

[感想]

 ゴルゴ13に戦いを挑んだ軍隊はいくつかあるが、いずれも返り討ちにあっている。

 今回のモランド大佐も同様だ。

 モランド大佐との最終決戦時にゴルゴ13は拳銃しか持っていなかったが、弾丸の数は足りなかったと思うのだが、全員を倒したのだから、拳銃内だけでなく他に弾丸を持っていたのだろう。

 ホテル探偵のボブは滑稽だが、一番貧乏くじを引いた。

 ゴルゴ13とモランド大佐率いる軍隊とのアクションシーンが光る作品だ。

 

 

第97話 レディ・ビッチ(1975年07月作品)


86ページ
依頼者:マーティの情婦リンダ。本名アレクシス・C・アダムズ
ターゲット:ニューヨークのマフィアのボス、マーティ・オブライエン
依頼金額:不明
殺害場所:
   1)マーティのペント・ハウスの出口
   2)ゴルゴ13が止まっているホテルの駐車場
殺害人数:
   1)1人
   2)2人
殺害相手:
   1)ニューヨークのマフィアのボス、マーティ・オブライエン
   2)マーティ・オブライエンの用心棒ビリイ
    マーティの情婦リンダ。本名アレクシス・C・アダムズ
H:0人

 

Part1 マーティーの情婦(おんな)
 ニューヨーク、マンハッタン、USA

 ニューヨークのマフィアのボス、マーティ・オブライエン
 その愛人のリンダが買い物に行くと言う。
 マーティは部下のリッキーを護衛につけた。
 ビリィという用心棒は、自分が行った方がいいのではないか、と言うが、マーティはもしうんでるものなら膿は早く出した方がいい、と答えた。
 エレベーターの中で、リッキーは、マーティを裏切って自分と組まないか、とリンダを口説く。
 リンダに自分の"細工"物を見せつけ、リンダをメス犬(ビッチ)とののしるリッキーだった。
 
Part2 隣の席
 バレエを見に来たリンダにつきあえないと言ったリッキーは、終わったころに迎えにくると言った。
 リンダの隣の席にデューク・東郷が座った。リンダがデューク・東郷にチケットを送ったのだった。
 パンフレットとともに、第一幕の終わりに別々に出て、Central Hotel 1204というメモを見せたリンダ。
 
Part3 女の"願い事"
 Central Hotelの1204にリンダが着いた時、既にゴルゴ13は来ていて、室内を調査していた。
 ゴルゴ13の身体を見て、欲情してゴルゴ13に抱かれる自分を妄想するリンダ。
 リンダは本名はアレクシス・C・アダムズは、マーティ・オブライエン殺しを依頼した。
 リンダは貴婦人になりたかったが、6年前にマーティの情婦になってから3度脱走を試みたが失敗していた。貴婦人になるためにマーティを殺そうというのだった。
 
Part4 リッキーの策略
 リッキーはマギーという売春婦と情事の真っ最中だった。
 リッキーは自分の自慢の"細工"物でマギーを虜にしており、もっと稼げと言う。
 
 リッキーは仲間4人に、リンダをたらしこみ、マーティを殺(や)らせて、マーティの縄張りを奪う計画を、披露した。
 
Part5 1204号室でのお相手は?
 マーティの所に戻ったリンダとリッキー。
 マーティは、寝室で見つけたメモ帳の、破り取られたページの文字の跡が、Central Hotel 1204と書いてあるのをリッキーに見せて、問い詰める。
 リンダがアリス・キンケイドの名前でセントラル・ホテル1204豪室を予約したこと、細巻きのトルコ葉の"トレンド"という葉巻の吸い殻だけしか証拠が見つからないこと、をマーティの用心棒ビリィがマーティに知らせた。
 
Part6 落ちる奴・・・
 マーティがリッキーとリンダを問い詰める。
 リンダは、相手がリッキーだと白状した。
 リッキーはマギーに証言を求めるが、マギーはリッキーはいなかったと答えた。
 リッキーが拳銃を抜こうとすると、ビリィが先に拳銃を突きつけた。
 リッキーは、マーティの部下たちによって、ビルから落とされた・・・
 
 ビリィの拳銃を抜く速さを双眼鏡で見ていたゴルゴ13は、0.17秒・・・互角と判断した。
 
Part7 メス犬の悶(もだ)え
 マーティとの情事にふけるリンダ。
 部屋の外にはビリィがいた。
 ビリィはリンダがセントラル・ホテルで会っていた男がリッキーではない、と考えていた。
 リッキーがトルコ葉の"トレンド"を吸わないからだ。
 
Part8 ビリイの調査
 ビリイは、細巻きのトレンドを吸う男、ということで情報屋に調査を依頼していたが、情報屋もつきとめようがない、と答える。
 
Part9 チンピラ共の"牙"
 リッキーの仲間がマーティの部下を捕まえて、リッキーの死の状況を吐かせようとする。
 
Part10 そいつはゴルゴ13だ!!
 情報屋がビリイに、リンダと会っていた男がゴルゴ13だ、とつきとめた。
 リッキーの仲間たちは、マーティの部下からマーティとビリイがリッキーを殺したと言質をとり、彼を殺した。
 
Part11 ビリイの忠告
 ビリイはマーティに、ゴルゴ13に狙われていることを話し、遠距離から狙撃されないようにすること、ゴルゴ13がマーティたちの前に現れたら、ビリイが仕留める、と話した。
 
Part12 襲われたマーティ
 リッキーの仲間たち4人はマーティが出てきたところを襲った。ビリイはマーティを建物内に戻そうとしたが、一瞬早くゴルゴ13が拳銃で近距離からマーティの眉間を撃った。
 ビリイはマーティが撃たれたことに気づき、リンダを車に乗せ、ゴルゴ13との決着をつけようとする。

 マーティの縄張りを奪える、とビリイに話すリンダだったが、ビリイは、自分はスジを通り過ぎるから、ボスには向かない、と言う。
 
Part13 雨に流れろ・・・
 ゴルゴ13が止まっている部屋に案内しろ、と言ったビリイだったが、リンダの手をつかんで車から降ろそうとした時、ゴルゴ13が現れた。
 そのわずかな一瞬の差によって、ビリイは死んだ。
 これで貴婦人になれる、と喜ぶリンダ。しかし、リンダを欲情させたゴルゴ13に拳銃を向ける。
 ゴルゴ13はリンダに反撃した。
 「で、出ちまえっ・・・めす犬(ビッチ)の血なんか・・・」と言いながらリンダはこと切れる。

 

[感想]

 第93話『夜は消えず』とよく似た哀しい女シリーズの一作だ。

 貴婦人になるために、やくざなマーティたちと縁が切れたリンダだったが、自分を欲情させたゴルゴ13に拳銃を向ける愚を犯してしまった。

 さすがにこの時はゴルゴ13も、「なぜ?」という表情になるが、自分に拳銃を向けた相手に対して、反射的に引き金を引いていた。

 ビリイとの0.17秒対決だったが、ビリイの隙を突いたゴルゴ13の勝利だった。

 スジを通しすぎて真面目過ぎるビリイと、目的のために手段を問わないゴルゴ13の違いだった。

 ビリイとゴルゴ13の緊張感ある戦いのシーンは見応えがある。

 

 

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