銀色の念書

思いの丈を綴ります。

謳おうマイライフ

B'z 41th Single ゆるぎないものひとつ


一度きりの人生。ひとつの信念を胸に秘めて大切に生きていこう。

※独断と偏見で感想や解釈を語りますので、ご理解いただいた上での閲覧をお願いします

Discography

B'z

Title: ゆるぎないものひとつ

41th Single ゆるぎないものひとつ 2006.4.12 Release

15th Album MONSTER 2006.6.28 Release

Music/Arrangement/Guiter: 松本孝弘

Lyric/Arrangement/Vocal: 稲葉浩志

Arrangement/Bass: 徳永暁人

Drums: Shane Gaalaas

Strings: 徳永友美 with TAMA MUSIC Strings

Thema

自分の内に秘められている揺るぎない信念を歌っている。稲葉さんは揺るぎないものはB'zとして歌っているとのこと。

名探偵コナンとのタイアップ曲なので「真実はいつもひとつ」の決め台詞を意識したのかなとも思った。

Sound

弾き語り風なロックナンバー。静かに闘志を燃やしているようなバラード要素もある作風になっている。松本さんのカッティング技術が遺憾なく発揮されている。

サビではコーラスと共に盛り上がりに入るけど、マイナー調でストリングスも介入しシリアスさも演出している。

短いながらドラムソロも存在する。

サビが結構高音あって歌うのが大変そう。でもこの時期の稲葉さんの声は高音でもぶっとい!パワフルに歌い上げる。この「MONSTER」時代の稲葉さんの声質は太さマックスの全盛期って感じで好き。声の太さの全盛期って意味ね。歌唱力はまた別で年々良い方向に変化していくから。

Lyric

弾き語り風な始まり。

笑いながら別れて 胸の奥は妙にブルー 言いたいことは言えず

あなたの前じゃいつでも 心と言葉がウラハラになっちゃう

一人になったら深くいろいろと反省する。なぜか共感できる。自分もたまにする。

恥ずかしい気持ちと伝えたい気持ちの葛藤。けど、今までの関係が壊れてしまいそうで自分の気持ちをぶつけられない。

何も始まらないで今日が終わり

カラスは歌いながら森へ帰る

自分がイヤで眠れない

こんなこと何べんくりかえすの?

いつも風変わりしない食傷気味の日常を送る主人公をカラスは嘲笑うかのようだ。

堂々巡りの日々はいつまで続く?

ゆるぎないものひとつ抱きしめたいよ

誰もがそれを笑ったとしても

燃えさかる想いだけを伝えましょう

いのちの証が欲しいなら

うたおうマイライフ

周りがなんと言おうと自分の想いを伝えよう。それが生きる意味だと。そして、一生懸命に人生を謳歌していこうと背中をそっと押してくれる。

ひとつの想いが生きている理由や証明になる。そう稲葉さんが優しく説いてくれるのは心強い。

神さまならたぶんね そんなに多くのこと求めちゃいないよ

欲望から自由になれない 僕は手あたりしだい不幸せ生んじゃう

完璧なんてない。だから欲に溺れるし間違いだって起きてしまう。

収録されているアルバムコンセプトである欲望が登場。ここでは後述の歌詞的に言うと承認欲求あたりかな?

誰かにけしかけられてばかりいて

ひとりじゃ迷子のようにうろたえる

立ち止まって考えろよ

本当に欲しいものは何だろう?

周りに流されて一人じゃ何もできない。このままではいけない。自分一人で決心できるように、手に入れたいものを今一度深く考えよう。

周りの意見が重要な場合もあるが、流されて生きているといざという時に自ら動けない。若い人にこそ刺さる。かく言う自分も学生時代は多少流行りやリーダーシップのある人物にばかりついて行ってたりしたしね。

ゆるぎないものひとつ抱きしめたいよ

誰にもそれが見えないとしても

まっすぐ優しく生きてゆきましょう

光のように闇を突きぬけて

うたおうマイライフ

モノじゃなくて信念でも気持ちでもなんでもあればいい。無垢な優しさは周りを明るく照らす。

当時の稲葉さんはこの曲のギターソロがお気に入りだったらしい。確かにメロディアスで切なさを孕んでいる感じがしていい。

どこかに逃げたら隠れたりしないでいいよね

魂よ もっと強くあれ

自分に正直に生きよう。自分を強く持って意見していこうと決意を固める。

力強く歌い上げる声は胸に響く。感情に直接訴えかけるよう。

ドラムソロもコンパクトながら印象に残る。シェーンのテクニカルで細かいながらもパワフルなドラミングが光る。

ゆるぎないものひとつ抱きしめたいよ

誰もがそれを笑ったとしても

絶望の真ん中を見つめましょう

いのちの証が欲しいなら

ドン底にいる時こそ逃げずに立ち向かう。並の人間はできない。けど信念や想いがあれば明るく照らして希望にできる。

思いきりあなたを抱きしめたいよ

どしゃぶりの雨を駆けぬけて

うたおうマイライフ

二度とないマイライフ

ドラマチックで感動的なラスト。雨に濡れて泥臭くても行動すれば報われるはず。二度と体験できない人生だからこそ、後悔のないように生きようと奮起させてくれる。勇気がじわりと湧いてくる歌詞。

アウトロも哀愁の中で明るい兆しが見えるような綺麗な音色で締められる。端麗なギターで光を表現する。

総評

個人的に学生時代によく聴いていた曲。

めちゃくちゃ曲調が好みで、暗いながらも徐々に前を向くような歌詞と相性が良い。分厚い雲が覆う曇天の下の暗いグラウンド。そこでウジウジしている主人公が奮闘するイメージ。こういう泥臭い感じが何故だかいいんだよね。

カラオケだと案外キーが高くてビックリした印象がある。

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MVはロサンゼルスの雄大で攻撃的な荒野で撮影されている。

CDのジャケットは優しい雰囲気でリラックスしている二人が映っていて好き。