ブランデンブルク州は大喜びだが
アメリカの実業家イーロン・マスクが、11月13日、ベルリン近郊にバッテリーとEVの「ギガ・ファクトリー」を作ると宣言したため、ドイツは大騒ぎになっている。
製造するのは、「Tesla Model Y」と呼ばれるEVで、これまでのテスラのモデルに比べると、4万ユーロと値段が少し安い。「Model Y」には3シリーズあって、どれも5人乗りだが、オプションの3列目シートを追加すると7人乗りになる。
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(1)がパフォーマンス・ヴァージョンと呼ばれる車で、時速0から100kmまで加速するのに必要な時間が3.7秒で、最高時速が241km。走行の仕方にもよるが、一度の充電での走行距離は480km。
(2)がLong Rangeという後輪駆動の車で、スピードが少し劣るため、走行距離は堂々540kmだ。時速0から100kmまで加速するのに5.8秒も掛かる。最高時速は209km。
(3)が「最長距離走行」モデルで、性能は(1)と(2)の中間。dual motorによる全輪駆動で、時速100kmに到達する時間は5.1秒。最高時速は217kmで、走行距離は505km。
どのシリーズも、まず、2020年にアメリカで作り始め、翌21年にはドイツの工場を完成させて、製造を開始するという計画らしい。アメリカではもう完成車の予約を受け付けているという。価格は(1)が6.1万ドルで、(2)が4.8万ドル。(3)はその中間のどこか。
ベルリンというのは、ブランデンブルク州の中心にある独立した特別自治市だが、テスラの工場予定地は、ベルリン市の南方のかなりの田舎。だから、土地だけはたっぷりある。アウトーバーンへの接続も良いという。周りに風力タービンがたくさん立っていて、その再エネ電気をフルに利用するという計画だ。