食塩水の濃度や往復の平均速度など、仕事などでちょっとした算数の知識が問われる場面に出くわして、ドキッとしたことはないだろうか。「昔は解けたのに……」、そう思うのに解けない。そんな大人たちは本連載で今一度、算数を基礎から学び直してみてはどうだろう。
長年、算数・数学教育に携わってきた桜美林大学名誉教授・芳沢光雄氏の新刊『大人のための算数力講義』(講談社+α新書)より抜粋して、「算数の重要な考え方」をお届けする。
『大人のための算数力講義』連載第15回
『1年間の結婚件数53万件に対して、離婚件数は19万件。ということは「夫婦3組に1組が離婚する」。この考え方は正しいか?』より続く
単位のまとめ
理科的な単位について、簡単にまとめておこう。
長さに関しては、
1m(メートル)=100cm(センチメートル)
1km(キロメートル)=1000m
1cm=10mm(ミリメートル)
と定めている。他の理科的な単位でも同じであるが、k(キロ)は1000倍、m(ミリ)は1000分の1のことである。
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面積に関しては、
一辺が1cmの正方形の面積を1cm2(1平方センチメートル)
一辺が1mの正方形の面積を1m2(1平方メートル)
一辺が10mの正方形の面積を1a(1アール)
一辺が100mの正方形の面積を1ha(1ヘクタール)
一辺が1kmの正方形の面積を1km2(1平方キロメートル)
と定めている。
体積に関しては、
一辺が1cmの立方体の体積を1cm3(1立方センチメートル)
一辺が1mの立方体の体積を1m3(1立方メートル)
1L(リットル)=1000cm3=1000mL(ミリリットル)
と定めている。