【特別企画】

「Fate/Grand Order」福島イベントレポート! 「謎丸」の“アルトリア裏話”や新サーヴァント「ビショーネ」登場

【Fate/Grand Order カルデア・サテライトステーション 2024-2025 福島】

1月11日 開催

会場:けんしん郡山文化センター

 FGO PROJECT(ノーツ、アニプレックス、ラセングル)は、Android/iOS用FateRPG「Fate/Grand Order」のリアルイベント「Fate/Grand Order カルデア・サテライトステーション 2024-2025」を福島県郡山市にて開催した。本イベントは、大阪・福島・岡山の3地区を巡回するステージイベントで、当日はオンラインでの生配信も行われている。

 イベントでは、2024年7月に9周年を迎えた「Fate/Grand Order」に関する最新情報や、ショートアニメ「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」制作の裏話、キャストトークなどが行われた。本稿ではこの日、福島県郡山市で開催されたステージイベントのレポートをお届けしていく。

イベント前に行われた事前の会場物販の様子
物販は開場30分前の時点でかなりの待機列を形成していた
福島会場のために書き下ろされたビジュアルアート
アニメ「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」Blu-ray&DVDの販売も決定した

「謎丸」アルトリア回の制作秘話を披露。実現の経緯や7人のアルトリアたちを演じ分けた川澄さんのエピソードも

 イベントの前半を飾ったのはショートアニメ「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」(以下、「謎丸」)の制作裏話だ。ステージに登壇したゲストは槌田監督と「Fate/Stay night」でお馴染みのサーヴァント、セイバー(アルトリア)を演じる声優の川澄綾子さん。川澄さんがこうしたスタッフトークに登場するのは初となる。

 最初に紹介されたエピソードは、「Fate Project 大晦日TVスペシャル2024」にて公開された、Season2の第26話「おたのしみ会の大トリは...」について。この回は7人ものアルトリアたちが一堂に会するという異質な回となっているが、このアイデアは川澄さんの発言がきっかけだったことが、ムック本「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない まるわかりBOOK」の槌田監督と川澄さんの対談企画にて明かされている。

 このアイデアについて川澄さんは「本当にやるとは思わなかったぜ...」とコメントしており、大型スクリーンにそのコメントが映されるなり、会場の笑いを誘った。また、収録現場には槌田監督も立ち会っていたという。中でも、槌田監督が印象的に残っていたこととして、異なるアルトリアたちを別々に収録するのではなく、瞬時にキャラクターを切り替えて演じ分ける試みを、川澄さん自身の要望で行ったエピソードを明かす。これには会場にいた多くのファンが驚いた様子で、思わず「お〜」と、感嘆する声が上がっていた。

【『FGO 藤丸立香はわからない』S2・第26話「おたのしみ会の大トリは…」】
「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」の制作裏話
槌田監督と川澄綾子さんの2名が登壇した
7人ものアルトリアたちが一堂に会する第26話「おたのしみ会の大トリは...」
川澄さんの発言がきっかけとなったのだが、「本当にやるとは思わなかったぜ...」とのこと
ほとんど一人芝居という状況に

 人形劇回となった第24話「子供のための出し物は...」では、ANIPLEXのプロデューサーから人形劇を制作したスタジオ・ドワーフと「謎丸」を通して仕事をしたいと要望があったことを話す槌田監督。これについては、人形劇をどういったストーリー展開として落とし込むのかに悩んだようだ。この回にあたっては、プロデュース・制作・人形デザインをドワーフが手掛け、美術デザイン・実際の撮影などをスタジオプラセボが担当。槌田監督が制作した貴重な「粗雑なコンテ(監督自身の発言)」と本編の比較映像も流され、会場の笑いを誘った。

 槌田監督としては、マシュがセタンタを盾で追い回すシーンについて「そんなに動かなくても良いようにちょっと遠慮した」と話す。しかし、実際に完成したアニメーションでは映像として抜かりなく表現されており、「素晴らしいお仕事でしたね」とその映像の出来栄えを評した。ANIPLEXのプロデューサーも大喜びだったそうだ。

 ミュージカル回の第25話「新たな剣術のスタイルは…」については、槌田監督が2年ほど前から温めていた回だったようで、張り切り過ぎた結果、楽曲やBGMへのこだわりなどを細かくオーダーしたそうである。なんと歌詞の大部分も槌田監督が作詞したとのこと。最後は「謎丸」Season2・24話〜26話がYouTubeでも公開となり、「DVDの売り上げよりも世界平和が大事」と、冗談めかしく槌田監督は締め括った。

「子供のための出し物は...」で使用された人形は会場でも展示されていた
【『FGO 藤丸立香はわからない』S2・第24話「子供のための出し物は…」】
【『FGO 藤丸立香はわからない』S2・第25話「新たな剣術のスタイルは…」】

「岸波白野」実装の喜びを語る阿部敦さん。赤べこを語る松風さんに会場が盛り上がる!

 続いて川澄綾子さん、阿部敦さん、松風雅也さんら、FGOの声優陣によるキャストトークコーナーがスタートしていく。コーナーのオープニングでは、阿部敦さんが演じた「Fate/EXTRA」シリーズの主人公・岸波白野が、「FGO」でもクラス「ムーンキャンサー」として実装されたことについて喜びを表した。

 阿部さんは「Fate/Grand Order Fes. 2018 ~3rd Anniversary~」のステージ「Fate/EXTRA Last Encore」先行上映会以来の登壇となる。サーヴァントのパーシヴァルを演じる松風さんは今回が初登場だ。本イベント前日に郡山でグルメを楽しんできたことなど、松風さんらの軽快なトークで緩い雰囲気が生まれたところから、ゲーム振り返りコーナーが始まる。

【Fate/Grand Order カルデア・サテライトステーション 2024-2025 福島会場:キャストトーク】

 昨年12月に開催されたボックスガチャイベント「ポホヨラのクリスマス・イブ 夢見るサンタとくるみ割り人形」では、多くのプレーヤーがボックスガチャの開封に勤しんだ。来場者にも100回、500回以上開封するプレイヤーが多く見られ、中には1,000回以上開封した猛者も確認されていた。

 クリスマスにサプライズ発表されたイベント「スペース・ファンタズムーン アナザー・クリスマス 真夜中のこんふぁんた」はレイドバトルが2戦開催され、川澄さんも年末年始に途中から参加したようだ。減っていたはずのボスの体力がまた回復していたということに戸惑いつつも、多くのプレイヤーが同時参加で協力してバトルに貢献できる、レイドバトルらしい一体感を楽しめた様子だった。

 続いて話題は実装されたサーヴァントについて移っていく。まずは岸波白野についてだ。阿部さんは当初ドラマCDで白野を演じていたが、昨年ゲーム内に実装された白野と比較して「あの頃と随分成長したんだなぁ」と、感慨深そうに語った。パーシヴァルを演じた松風さんは、ストレスもなくストレートに収録が進んだことを明かす。話の節々でパーシヴァルにちなんた冗談を交え、川澄さんとのやり取りによる会場の笑いを取りながらも、水着パーシヴァルの反響には嬉しさが滲み出ていた。

 その後は郡山を訪れたキャスト陣3名が福島を巡るというロケ映像「FGOぶらり旅 福島編」、現地の魅力にスポットを当てたクイズコーナーへと続いた。福島のお土産として赤べこの話題が出ると、福島県出身の松風さんが強く反応。熱心に赤べこの由来や存在意義について持論を述べ、その勢いに阿部さん、川澄さん、そして来場者たちの笑いはピークに達した。

【Fate/Grand Order カルデア・サテライトステーション 2024-2025 福島会場:FGOぶらり旅 福島編】

ドラゴンにフォーカスした新イベントが登場。期間限定の新規サーヴァント「ビショーネ」「黒姫」もお披露目

 ゲームの最新情報コーナーでは「Fate/Grand Order」第2部の開発ディレクター・カノウヨシキ氏が登壇し、新イベントなどについて紹介。今回発表されたのは1月15日より開催される期間限定イベント「育て! マイ・リトル・ドラゴン ~鱗ある者たちの見る幻想~」だ。本イベントでは蛇、あるいは竜の性質を持つサーヴァントたちにフォーカスした内容となっている。イベント参加条件は「奏章I 虚数羅針内界 ペーパームーン」のクリアとなっている。

 「育て! マイ・リトル・ドラゴン ~鱗ある者たちの見る幻想~」ではメインクエストとフリークエストに“とあるドラゴン”が同行するとのこと。イベントを進めて出現する「ドラゴン育成クエスト」をプレイし、ドラゴンのスキルを習得したり、姿を変化させたりできる特徴的な遊びがあるようだ。イベント報酬となるイベント報酬のコマンドカード、概念礼装も発表された。

 新規サーヴァントには「★4(SR)黒姫」「★5(SSR)ビショーネ」が登場予定となる。黒姫は信濃地方の民謡「黒姫物語」の主人公、そしてビショーネはとある紋章のモデルになった英霊だそうだ。詳細についてはストーリーをプレイしてチェックしてほしいとのことだが、ヒントは“海外の赤い車”に関連しているとのことで、会場にいた一部のプレーヤーからは「あ〜」と、ビショーネのモデルを察するような声も。今回のイベント実装にあたり、WIT STUDIOがアニメーションを制作するTVCMも発表されている。

「★4(SR)黒姫」
「★5(SSR)ビショーネ」
「Fate/Grand Order」第2部 開発ディレクターのカノウヨシキ氏
新イベントで実装される新規概念礼装イラストのボードが登場していた

 イベントの最後はアーティストである310さん、Nona*さんによるミニライブが開演され、ステージイベントは盛況の内に幕を閉じていった。イベントの模様は2月11日まで「FGO」公式YouTubeにて公開されているので、「FGO」プレーヤーの方は要チェックだ。

 また「FGO カルデア・サテライトステーション 2024-2025」は2月9日に岡山でも開催される。既にチケットの申込受付が行なわれているので、岡山近辺に住まわれている方はぜひ参加してみて欲しい。

【Fate/Grand Order カルデア・サテライトステーション 2024-2025 福島会場:ミニライブ】
「FGO カルデア・サテライトステーション 2024-2025」は岡山でも2月9日に開催予定だ