マインクラフト選び方ガイド! - PCにする?ゲーム機にする?Java版? 統合版?ほかに何を買えばいい?
意外に複雑な「マインクラフト」の選び方、「何をどう買えばいい」のか基本を解説!
2021年12月3日 09:56
世界一売れているゲームソフト「Minecraft(マインクラフト)」は、発売から10年が経った今でも、子供から大人まで幅広く人気を集めている。様々なプラットフォームへ移植もされており、今から遊ぼうという人もまだまだ多いと思われる。
普通なら、遊びたいゲームがあれば買えばいいだけなのだが、本作はちょっと悩ましくややこしいポイントがいくつかある。
「今から遊び始めよう」という方が、何をどう買うべきかまとめておこう。
【まずは基本】大きく分けて「Java版」と「統合版」の2つがある
まず最初に知っておきたいのが、本作には大きく分けて2種類のエディションが存在することだ。1つは「Java Edition(Java版)」、もう1つは「Bedrock Edition(統合版)」だ。加えて、それ以外のものも存在する。
Java版と統合版の違いだが、これから始める人にとっては、ゲーム内容は「ほぼ同じ」と思ってもらっていい。機能や仕様が微妙に違う部分はあるし、深くこだわっていくと「Java版でしかできないこと」「統合版でしかできないこと」というのもあるのだが、根本の内容は同じだし、どちらも活発にアップデートされている。
ただし、気を付けないといけないのは「相互にマルチプレイできない」ということ。例えば友達が統合版で遊んでいたら、自分も統合版を買えばマルチプレイで一緒に遊べるが、Java版を買ってしまうと一緒には遊べない。
また、Java版と統合版は、それぞれ提供されているプラットフォームが異なる。簡単にまとめておこう。
【Java版】
Windows、macOS、Linux
【統合版】
Windows、Nintendo Switch、プレイステーション 4、Xbox One、iOS、Android、Amazon Fire Device、Oculus
【独自版】
ニンテンドー3DS、プレイステーション 3、Xbox 360など
ざっくり言うと、Java版が「PC向け」なのに対し、統合版はPCに加えて最近のゲーム機やスマートフォンにも対応している。なお最新型のコンシューマゲーム機であるPlayStation 5やXbox Series X/Sでは、それぞれプレイステーション 4版とXbox One版がプレイできる(PlayStation 5版やXbox Series X/S版は本稿執筆時点では存在しない)。
このほかにも本作が発売されているプラットフォームはいくつかある。例えばニンテンドー3DSやプレイステーション 3、Xbox 360などだ。これらは統合版には含まれず、他のプラットフォームとのマルチプレイはできない。同じ機種同士や画面分割などによるマルチプレイが可能なものはある。
ちなみになぜJava版と統合版という2つが生まれたかというと、本作が最初に作られたのはPC向けのJava版で、その後、別のプラットフォームに展開するために「Javaではない別の開発言語」で作る必要があったため。最近は、統合版をベースに、プラットフォーム間でのクロスプレイが実現しており、現在のような状況になっている。
【統合版を買う場合】統合版はプラットフォームごとに価格が違う
上記のような状況なので、「友達が既にJava版でプレイしている」など、特段の理由がない限り、ほとんどの人は統合版を選ぶと思われる。ただ、統合版もいろいろなプラットフォームに展開しており、価格も違うので、どれを買えばいいのか悩ましい。マルチプレイが可能なのでゲーム内容は共通なのだが、ソフトの価格はかなり違う。
本稿執筆時点(12月3日)で、Amazonの価格(iOS版はAppStore、Android版はGoogle Playの価格)をチェックしてみよう。
プラットフォームによっては、パッケージ版のほか、オンラインコードで認証してソフトはダウンロードするバージョンなど複数の製品があるので、いずれか安い方を選択した。なお、このリストは「プラットフォームごとの最安価格の目安」となるようにしてみたが、製品によっては、DLCが購入できるMinecraftコインや「スターターパックDLC」が付属している場合もある。そうした要素を含めたお買い得度は、購入者ごとのニーズにあわせて、個々の製品内容を確認してほしい。
・Windows : 2,862円(オンラインコード版)
・Nintendo Switch : 3,273円(パッケージ版)
・プレイステーション 4 : 3,055円(パッケージ版)
・Xbox One : 2,090円(オンラインコード版)
・iOS : 860円
・Android : 780円
さて、プラットフォームごとに若干の差はあるが、PCとコンシューマゲーム機では3,000円前後、モバイル系では1,000円弱といったところ。コンシューマゲーム機ではMinecraftコインなどが付属する場合が多いものの、モバイル系はかなり割安だ。
またWindows版では、月額850円、初月100円で様々なゲームタイトルが遊び放題になる定額サービス「PC 用 Xbox Game Pass」に、本作が対応している。こちらは統合版だけでなくJava版も利用できる。継続費用はかかるが、初期費用はかなり安価だ。
【マルチプレイする場合】コンシューマゲーム機ではオンラインサービス加入が必要な場合も
統合版のソフトを購入すれば、友達とすぐに遊べるかと思いきや、コンシューマゲーム機ではもう一段超えねばならないハードルがある。本作に限らず、コンシューマゲーム機でオンラインゲームをプレイするには、それぞれのオンラインサービスに加入する必要がある。
マインクラフトの場合、シングルプレイではオンラインプレイに該当しないが、友達とネット越しにマルチプレイをする場合、オンラインプレイに該当する。具体的には以下の通りだ。
・Nintendo Switch : Nintendo Switch Online
・プレイステーション 4 : PlayStation Plus
・Xbox One : Xbox Live ゴールド メンバーシップ
料金はプラットフォームや契約期間によって変わるが、月額数百円程度となっている。これらを契約していれば、他のプラットフォームで統合版を遊んでいる人ともオンラインマルチプレイが可能になる。
ただし、画面分割によるマルチプレイであればオンラインサービスの加入は不要。またNintendo Switchでは複数台の本体を持ち寄り、ローカル通信でマルチプレイも可能となっている。
また、Windows版やモバイル系では、オンラインサービス利用の追加料金は発生しない。本作のために継続的に追加料金を支払うとなると費用が重く感じられるが、他のゲームでもオンラインサービスを利用できるし、ゲームの無料プレイ権など他の特典もついてくる。各々の利用状況を鑑みて判断していただきたい。
隠れた重要ポイントは「プラットフォームで違う操作環境」
価格面ではモバイル系がかなり安価で魅力的だが、プレイ環境を考慮すると万人におすすめできるわけではない。スマートフォンではどうしても画面が小さく、テレビ出力も簡単ではない。またゲームパッドの接続も可能だが、基本的にはタッチ操作になる。
コンシューマゲーム機であれば、標準のゲームパッドでプレイが可能。またWindows PCやプレイステーション 4、Xbox Oneならキーボードやマウスでも操作できる。本作は緻密な操作を要求されたり、すぐさま後ろに振り向きたい場面もあるので、筆者としてはできればマウスとキーボードで遊べる環境をおすすめしたい。
結局どれを買うべき?
以上の話を総合して、本作を新たに遊ぶにあたり、どのプラットフォームを選ぶべきかを書いてみよう。
1. 特に誰かと遊ぶ予定はない
自分が遊びやすいプラットフォームを選ぶ。ただし将来的に誰かと遊ぶ可能性を考えるなら、統合版の中のどれかを選ぶ方がいい。
2. 一緒に遊びたい友達がJava版を遊んでいる
Java版を選ぶ。
3. 一緒に遊びたい友達がNintendo Switch版を遊んでいて、ローカル通信で遊びたい
Nintendo Switch版を選ぶ。
4. 一緒に遊びたい友達が統合版のいずれかを遊んでいる
統合版のうち、自分が遊びやすいプラットフォームを選ぶ。特にこだわりがないならWindows版が費用的に安く、プレイ環境の融通が利く。
5. 家の外でも遊びたい
モバイル系、またはNintendo Switch版。特にモバイル系は安価なので、家ではPCやコンシューマゲーム機で遊び、外ではモバイル系で遊ぶという形もあり(都合2本買うことにはなる)。
……といった感じになる。なおJava版、Windows統合版、プレイステーション 4版では、プレイ時間に制限が設けられた無料体験版が用意されている。ゲームの序盤を体験するには十分なので、購入前に試してみて欲しい。
また本作のライセンスが付属したPCも販売されているので、インストールや動作に不安がある人はそういったPCの購入を検討してみるのもいいだろう。
ちなみにWindowsの統合版では、リアルタイムレイトレーシングに対応した美しい映像で楽しめる。利用には対応するビデオカードとワールドデータ(本作のゲーム世界)が必要になるが、追加費用は不要で、現時点では他のプラットフォームでは利用できない特別な内容となっている。