レビュー

ドラッグ&ドロップによるファイルコピーのわずらわしさを軽減してくれる「DropPoint」

狭いデスクトップや仮想デスクトップで威力を発揮

「DropPoint」v1.1.3

 「DropPoint」は、ドラッグ&ドロップ操作によるファイルやフォルダーのコピー処理を支援するユーティリティ。「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは「GPL-3.0」。Windows/Mac/Linuxに対応しており、公式サイトから無償でダウンロードできる。なお、編集部にてWindows 11で動作を確認した。

 ファイルを他のフォルダーにコピーするとき、多くの人はマウスでファイルをフォルダーへドラッグ&ドロップするだろう。しかし、コピーしなければならないファイルが複数あり、しかもいくつものフォルダーに散らばっていたらどうだろうか。「エクスプローラー」のフォルダーウィンドウをいくつも切り替えながら、何度もドラッグ&ドロップしなければならなくなるだろう。

いくつものフォルダーに散らばったファイルを1つのフォルダーへコピーする操作は、ウィンドウの切り替えが何度も必要で面倒

 「DropPoint」は、そうした負担を軽減するために開発されたツールだ。本ソフトはタスクトレイに常駐し、デスクトップに小さなパネルを表示する。ここはファイルやフォルダーをドラッグ&ドロップで複数追加できるようになっており、いわば一時的な保管庫の役割をする。アイテムを追加すると保管庫の数字がカウントアップされ、ひとまとめにストックされる。

いつも最前面表示される「DropPoint」パネル。いわばファイルの一時保管庫だ

 コピーしたいアイテムをすべてパネルに追加したら、パネルにあるファイルアイコンをドラッグ&ドロップして目的のフォルダーウィンドウへ移動させよう。すると、保管庫に蓄積されていたアイテムがすべてそのフォルダーへコピーされ、パネルは空っぽになる。

ストックしたファイルを一気にコピー。ウィンドウの切り替えが多く発生する狭いデスクトップや仮想デスクトップでは威力を発揮する

 この保管庫パネルは常に最前面に表示されるため、状況によってはファイルを一つ一つドラッグ&ドロップするのに比べ、ウィンドウを切り替える操作を大幅に省くことができそうだ。とくにWindows 10/11の仮想デスクトップ機能との相性はよく、「DropPoint」をすべての仮想デスクトップに表示する設定にしておけば、デスクトップをまたいでファイルを一時保管し、まとめてコピーできて便利。

「DropPoint」をすべての仮想デスクトップに表示する設定にしておけば、デスクトップをまたいでファイルを一時保管し、まとめてコピーできて便利

 「DropPoint」のパネルは、タスクトレイアイコンのダブルクリックで簡単に呼び出したり、隠すことが可能。日本語環境との相性はあまりよくないが、[Shift]+[CapsLock]キーで開閉することもできるため、あまり邪魔にならないだろう。気に入ったらインストールしておいて損はないユーティリティだ。また、Windows 11の「Fluent Design System」も考慮されているようで、モダンなデザインなのもよい。

ソフトウェア情報

「DropPoint」
【著作権者】
Sudev Suresh Sreedevi(GameGodS3)氏
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.1.3(21/10/02)