レビュー
窓の杜(まどのもり)もちゃんと読める ~閲覧ページの漢字にふりがなを付けるGoogle Chrome拡張機能
教育用途での活用に期待
2020年11月25日 16:34
「サテライトオフィス・ふりがな付与機能」は、「Google Chrome」で閲覧しているWebページの漢字にふりがなのルビを追加する拡張機能。“Chrome ウェブストア”から無償でダウンロードできる。
本拡張機能を利用すると、閲覧ページの漢字にルビをふってくれる。使い方は簡単で、ツールバーの拡張機能アイコンをクリックして、ポップアップから[ふりがなを付ける]ボタンを押すだけだ。赤い小さなルビが漢字の上に挿入される。ルビの色や大きさは設定画面で調整できるようになっているので、小さすぎて見えない、赤色だと見にくいというユーザーも安心だ。設定の変更を反映させるには、[ふりがなを付ける]ボタンをもう一度押してふりがなをいったん解除し、もう一度[ふりがなを付ける]ボタンを押すとよいようだ。
まず“窓の杜”の記事で試してみたが、何回も登場する漢字にもいちいちルビがふられる点は少しわずらわしく感じられるものの、実用的な精度でふりがながふられるのは優秀だと感じられた(ちゃんと“まどのもり”も読める)。どちらかというと、まだ難しい漢字が読めない児童の学習向けに適しているのではないだろうか。「Chrome」のポリシーや「Active Directory(AD)」で組織内のデバイスへ一括導入することも考慮して設計されていることからも、教育目的での活用を見越していることがうかがえる。
次に、少し意地悪な実験として、青空文庫で中島敦の『山月記』を開き、本拡張機能でふりがなをふってみた。“隴”や“穎”といった少し難しい文字にはルビがふられなかったほか、“李徴子(りちょうし→りしるしこ)”、“監察御史(かんさつぎょし→かんさつごふみ)”で読み間違えが発生するなど、人名・地名・熟語・古い言い回しを苦手とする傾向が見られたものの、“耽る(ふける)”や“狷介(けんかい)”、“叢(くさむら)”といった単語には正しくふりがながふられており、多少の注意は必要だが補助としては十分に役立つと感じられた。
なお、この拡張機能は「Chromium」ベースの新しい「Microsoft Edge」でも利用できるようだ。動作保証はされていないが、編集部にてインストールと基本機能の利用が可能であることを確認している。
ソフトウェア情報
- 「ふりがな付与機能・サテライトオフィス」
- 【著作権者】
- Sateraito Office
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.0.2(20/11/06)