ニュース
「Visual Studio Code」のMarkdown支援やショートカットキー変更機能が大きく強化
v1.89.0が安定版に
2024年5月7日 16:16
米Microsoftは5月3日(日本時間)、「Visual Studio Code」の2024年4月アップデート(v1.89.0)を正式公開した。このリリースにはアクセシブルビューの改善、クイック検索からワークスペース全体を検索する機能などが含まれている。
ローカル ワークスペース拡張機能
v1.88でプレビューとして導入されたローカル ワークスペース拡張機能が一般公開された。ワークスペースに必要な拡張機能をパッケージ化し、参加した開発者の「Visual Studio Code」環境へ手軽にインストールできるように提案する機能。インストールされた拡張機能は当該ワークスペースでのみ機能し、他には影響を及ぼさない。
UIアクションのキーボードショートカット強化
「Visual Studio Code」はユーザーインターフェイスで行うアクションのすべてのキーボードショートカットを割り当てることができるが、設定が面倒などの理由で十分に活用されていないのが現状だ。
そこで、ワークベンチ内のアクションアイテムの右クリックメニューに[キーバインドの構成]というコマンドが追加された。これを利用すると、当該アクションのキーボードショートカットをカスタマイズする画面へ直接アクセスが可能。
Markdown編集の強化
本リリースでは、Markdownドキュメントの編集支援機能も引き続き強化されている。たとえば「Visual Studio Code」組み込みのMarkdownツールは、リンクや画像を入力する際にパスを補完する。この機能で画像や動画のファイルパスを入力すると、補完の際に小さなプレビューを表示するようになった。リンクにカーソルを合わせたときもプレビューできるので、メディアの内容をチェックしたいときに役立つ。
また、コメントコントロールへリンクを貼り付ける際、貼り付けオプションが表示されるようになった。Markdownファイルへのリンクを貼り付ける際と同様、コピーした未加工のリンクの代わりにMarkdownリンクの貼り付けを選択できる。
そのほかの改善
本リリースでは、そのほかにも多くの改善が施されている。
- ソース管理ブランチを切り替えるときにエディターを保存・復元。長年の機能要求に応える
- ミドルクリックペーストでターミナルにすばやくテキストを貼り付け。多くのLinuxディストリビューションと共通の挙動に
- 「Remote Development」拡張機能でSSH経由のWSL接続
- AI機能「Copilot」で名前の変更提案
- 「Copilot」で使いたくないコンテンツを除外指定
なお、現状3つあるターミナルのレンダラー(DOMレンダラー、WebGLレンダラー、キャンバスレンダラー)のうち、キャンバスレンダラーは次のリリースで完全に削除される予定。本リリースでは明示的に指定されている場合にのみ有効となる。キャンバスレンダラーでないと問題がある場合は、開発チームへフィードバックしたほうがよいだろう。
「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。現在、本ソフトの公式サイトや「ストア」アプリ(Microsoft Store)から無償でダウンロード可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。
Web標準技術で構築されており、Webブラウザーでも動作する。強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー(Language Server)対応の拡張機能を追加することで幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴だ。
ソフトウェア情報
- 「Visual Studio Code」Windows向け安定版
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 10/11
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.89.0(24/05/03)