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ファミコン30周年記念本「超ファミコン」を読んだ感想

 僕は正直、レビュー本はあまり読まない。

 たとえば『スーパーマリオ』のどこが面白くて、どこが素敵だったのか、という主観的な意見感想より、『スーパーマリオ』がどうやって作られたのか、世の中にどんな影響を与えたのかという客観的事実のほうが興味があるわけです。

 しかし6月21日に太田出版より発行された「超ファミコン」という本を読んで、その考え方が一方的だったことに気づかされました。

 まず届いて驚いたのは、この本の厚さ。

toiauoksfaksdf01.jpg

 めっちゃ気合入ってるじゃないですか。 
 3cmくらいあるかもしれない。メール便じゃ送れないぞ!

 そして、肝心の中身ですが、とてもじゃないが一気に読めません。なぜなら圧倒的な客観的事実の多さ。そのソフトがいつどこのメーカーによって作られ、どのように売られ、どのように人々にプレイされていったか。そのソフトにはどういうキャラがいて、どういうアイテムがあって、どういうステージがあったか……

 そのような情報が誰でも共感できるレベルから、マニアがうなるほどのレベルまでいい具合に、散りばめられているわけです。

toiauoksfaksdf02.jpg

 1つのレビューはだいたい2ページ、文字数にして約1000文字、重要なポイントは太文字で強調されています。ゲーム画面も1,2枚あり、ちゃんと選りすぐっている感じです。
 ゲームのチョイスは各ジャンルから有名どころを中心にまんべんなく。数は約100本。ファミコンソフトの総数は1200本を越えるので、数字的には12分1ですが、気持ち的には煽り文句にもある「ファミコンのすべて」なんでしょう。

 レビューには主観的な部分と客観的な部分があると思います。主観的な部分が多いレビューはいわば小説。客観的部分が多いレビューはいわば教科書です。そして、僕は小説よりも教科書のほうが好きなんです。教科書って一気に読まないじゃないですか。
 したがって、よく本の感想で「面白くて一気に読めました」とか言ってるひとがいるが、僕に言わせればそれは褒め言葉ではありません。時間を買うという概念からいうと、その本は時間をたくさん買うに値しないと言っている様なもの。逆に一気に読めない本は、それだけの時間を費やす価値があるということです。

 これは本書が読みにくいと言ってるわけじゃありません。しかしそういった客観的事実に、いちいち納得したり、感心したりする自分がいるので、なかなか先に進めないんですね(笑)(したがってまだ全部読めていません)


 以下、その他のコンテンツ

・究極のファミコンムービー『GAME KING 高橋名人 VS 毛利名人』
 27年目の真実 渡辺浩弐ロングインタビュー
・『マイティボンジャック』『つっぱり大相撲』を創った男
 猪瀬祥希氏を独占ロングインタビュー
・特別企画 天才クリエイター飯野賢治 そのファミコン時代


 こりゃあ、長く楽しめそうだ……




超ファミコン 超ファミコン (Amazonリンク)
 著者 : 多根 清史, 阿部 広樹, 箭本 進一
 発行 : 太田出版
 価格 : ¥ 1,260
 在庫 : 
 評価 : ★★★★★ (3件のカスタマーレビュー)
  ★★★★★5.0点 ゲームボーイ並の厚み!
  ★★★★★5.0点 甦るスイートメモリーズ
  ★★★★★5.0点 愛が感じられて読みやすい!!
 発行日: 2013年6月21日
 ページ数:354

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コメント

>したがって、よく本の感想で「面白くて一気に読めました」とか言ってるひとがいるが、僕に言わせればそれは褒め言葉ではありません。時間を買うという概念からいうと、その本は時間をたくさん買うに値しないと言っている様なもの。逆に一気に読めない本は、それだけの時間を費やす価値があるということです。

それは確かにあるなーと。

只私の場合はソレが本ではなく、ファミコン時代からゲームになっているんですが。

「面白そうなタイトルだけど、今やり始めると勿体無い」と思って少ししかやらない、または全くやらない、購入もしなかったことも。

世間的には積みゲーなどと云ってますが、ソレはちょっと違うな。

特に気に入ったゲームならば、ある程度進んだら最初から敢えてやり直してエンディングまでいかないようにすることも。

本を買うことに時間を買うという見方があるんだなぁ
自分は本にある情報が価値だと思ってるからよくわからんな

というか、主観、客観の話から時間を買う概念には繋がらないと思うんですけど…

主観、客観の話から、時間を買うという流れで一文抜けてました。修正します。

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