F1情報通

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1.Yuji Ide

リストアップした他の9人に対し、FIAが介入せざるを得なかったほど自分の力不足だったという理由で1位に輝いたドライバーは1人しかいない

日本人ドライバーの井出有治は、2006年のF1シーズン序盤にFIAスーパーライセンスを剥奪されるという屈辱を味わった

日本のレースシーンでは2005年にフォーミュラ・ニッポン（現スーパーフォーミュラ）で2位と健闘し、ホンダがスーパーアグリのセカンダリー・プロジェクトでオール日本人体制を模索していたこともあり、2006年は佐藤琢磨のチームメイトとして井出と契約した

31歳でのルーキーシーズンとなった井出はすぐにF1への適応に苦労した。最初の3レースはスピンしたり、いつもと違うレーシングラインを走って邪魔になったりと、とにかくマシンの扱いに苦戦した

当初は井出を支持していたチーム・ボスの鈴木亜久里も、バーレーンでのデビュー前に200キロのテストを終えただけで、根本的にマシンを理解していないとメディアに語ったため、井出に対する改善へのプレッシャーを高めざるを得なかった

しかし、イモラでは井出が引き金となり、オランダ人ドライバーのクリスチャン・アルバースのマシンがグラベルトラップで転倒するという大事故が発生。FIAは迅速な介入を余儀なくされた

FIAはスーパーアグリの手を煩わせることなく、井出のスーパーライセンスを剥奪し、F1への参戦を禁止した。その後、フランク・モンタニーが短期的な代役として投入された

スーパーアグリはニュルブルクリンクでのレース前に声明を発表した

「FIAが井出有治のスーパーライセンスを剥奪したことを認めた」

「そのため、井出有治は今年のFIA F1世界選手権公式戦には参戦しない」

井出はダンデライオン・レーシングからフォーミュラ・ニッポンに復帰したが、その年は0ポイントに終わった。当然のことながら、F1復帰は実現しなかった