クラウドワークスからなぜクラウドワーカー60万人は消えたのか
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こんにちは!あきばはら(@tsurare01)です。
最近のクラウドワークス騒動について、やったこともない視点で好き勝手書いてるのをいくつか拝見して違和感を感じたので、クラウドワーカーの視点から書きたいと思います。
まず第一にはっきり言っておきたいのは、現状のクラウドソージングは労働力の買い叩きであって、クライアント(依頼主)側にとって有利なサービスでしかありません。20万円稼げるのが極わずかだって当たり前の話です。だってほとんどのクラウドワーカーは稼働してないんだもの。
あらすじ
ちょっと話がよく見えないって方はこちらの記事からどうぞ。
否定派のご意見
クラウドワークスとは「クズが発注してバカが請けるサイト」だ。あなたがバカなエンジニアではない限り、利用するべきではない。
まあ基本クソだしそんなクソを利用している俺もクソだという話でした。
出典:「クラウドソーシングは馬鹿が発注してアホが受注するサービス」みたいな事を言ってる人に教えたい闇 - 今日も得る物なしZ
肯定派のご意見
育児や介護の問題などで仕事をすることが難しい方はクラウドソーシングを利用してみてください。きっとあなたの未来が変わります。
出典:キンコン西野氏のクラウドワークス批判記事に対する言及が正論すぎる。クラウドソーシングの本質とは? - 未来は変えられるの?
で、否定派の方たちは実際にクラウドワーカーやった結果、安価で買い叩くシステムと批判してるんですが、肯定派の意見ってやってもないみたいですし釣りですよね、たぶん。とりあえず釣られときます。
「5万稼げればいいじゃない」が非現実的
5万円稼げればいいじゃないみたいな記事も読みましたけど、素人がいきなりやって5万とか稼げませんよ、はっきり言って。「片手間で稼げれば」とはいいますが、やってみてから言って下さいという感じです。
主にライターキュレーターの話しかできませんが、初心者の主婦などキュレーションやライティング作業に慣れていない方が片手間でやるのであれば、20万どころか5万円も難しいと思います。
とりあえず「クラウドワークス収入」とかで検索してみたらわかるかと。まともな収益出てるのはランサーズのアフィリンク貼ってるブロガーくらいだから。
クラウドワーカーの現実(ライターの場合)
受けれる作業はタスクだと文字単価0.1円は当たり前。経験不問のライター募集などには「月額20万円以上可能」なんて文字が踊っていますが、条件が良いところで文字単価0.4~0.6円ほどになります。サクっと書ける内容なら稼げると思うでしょう。そんなに甘くありません。
受注したら「このテーマで、このタイトルでこの小見出しで記事のテーマに沿った商品を10個選んで紹介してください。他のサイトからのコピーは厳禁です。2,000文字程度で文字数が増える分には問題ありません。小見出しには200文字~でお願いします。」のような内容の依頼が来ます。
そして、そのテーマに関連するようなものを調べると、内容の酷似した別サイトがヒットしたりします。タイトルも小見出しも全部パクってるやん。そして、「記事の内容は被らないようにしてください。20%以上被るとコピーコンテンツとみなしお支払いできません。」ときたもんですよ。
依頼者はコンテンツもアイデアも丸パクリで、記事だけぶん投げて「あとはよろしく。」こんな依頼のせいで、とても1時間1記事なんて書けません。時給にしたら200円くらいになるんじゃないかなと思います。無理とは言いませんが割に合わない。このあたりはエンジニアの場合と似てるのかもしれませんね。
全部はそうとは言いませんが、そういうクライアントが多いのは事実です。(実体験)
消えていくクラウドワーカー達
プロフェッショナルな仕事が出来ると打ち出したプロクラウドワーカーですが、認定4,000人と言われてるワーカーで実際依頼できるのは3,054名。
出典:クラウドワークス 2016年9月期 第1四半期決算説明資料(補足資料)
1,000人行方不明。プロワーカーも逃げ出すレベルですよ。
残ったプロワーカーもほとんど息してませんが。。
ちょっと確認しただけでも、最終実績が2014年で止まってる方も多いようでログインすらしていないではないかなと。6ヶ月以内の実績が10件以上あるワーカーのみ抽出して欲しいところですが、出来ませんよね当然。
とにかく報酬が安すぎる問題かと。111人しか稼げていないクラウドソージングが厳しすぎるって話ですが、そもそも80万人もクラウドワーカー居ませんよ何言ってるんですかって話でして。IR資料も貼っておきます。
出典:クラウドワークス 2016年9月期 第1四半期決算説明資料
ちょっとわかりにくいですかね。
え??
60万人どこいったの??
(ライター・事務 159,523名 / エンジニア・デザイナー 67,003名 2016/2/29現在)
IRでは80万人のクラウドワーカーとなっていたのに22万人しかいない現実。みんな辞めたとか?ほんとうに不思議。どこに行ったのだろうか。
割に合わないクラウドソージング
実際に50件も作業してみれば、どれだけ割に合わないかがわかると思います。「クラウドソージングって素晴らしいシステムだよ。文句ばっかり言ってる奴は何をやってもダメだ。」って脳内お花畑の方はとりあえず、登録して50件くらい作業してから言って下さい。40件くらいアホみたいな案件だから。
ちなみにぼくは今でもクラウドワーカーもやっています。ようやく巡り会えたまともなキュレーションメディアでライターをやっていますが、なんとか作業できる報酬で書かせて貰えてる感じです。もちろん採用テストも執筆ルールも厳しいですが、それでも恵まれている方だと思います。
その間も絶え間なく、とんでもない低単価でオファーだけは来ますけど、とても受けられるものじゃありません。まったく割に合わないので。
111人しか20万円以上稼げていないのは、ワーカーが楽して稼ぎたいけど現実は厳しいからじゃない。
今後もお付き合いしたいと思えるようなまともなクライアント(発注者)がそのくらいしか居ないってことなんですよ。エンジニアの場合は、まともなクライアント(発注者)とまともなワーカーが、たまたま偶然外で仲良くなるといいんですけど。
登録して、何回か作業して割に合わないからみんな辞めていく。
ほんとクラウドソージングは魔境だから。
それではっ!
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— B型の思考実験 (@tsurare01) 2016年2月27日
【追記】某プロブロガーさんに言及頂いたので書きました。