dirt 101 by kenazuma

初心者がダートバイクにのめり込んでいく記録です

Surron Ultra Bee に乗り始めました その2

前回の記事はこちら

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ついにStark Future からエンデューロモデルの Varg Ex が発表されて電動モーターサイクルの話題もとても盛り上がっているところです。かっこいいし、80hpていう未体験ゾーンが待ってて、日本からも買えるみたい。(Teslaみたいな直販モデルみたいですね)

車体のサイズや重さ

でも、スペック上は120kgあります。実際の重量よりも軽く感じるという話もあるけれど、ガチのフルサイズのボディがその重さだとして、SHIRAIのサワイゴで引き起こすのはちょっと辛いだろうなとは想像しています。僕がいつも参考にさせてもらっている Electric Cycle Rider っていうショップのYouTubeチャンネルでも、Full-Size/Mid-Size/Small-Sizeって感じで分けて評価とかしてるみたいです。もちろんVargとかはフルサイズ、Ultra Beeはミッドサイズ、Light Beeのサイズがスモールサイズですね。こんな感じの比較ビデオがあります。

youtu.be

youtu.be

前回の記事でもサイズ感については触れましたが、ソードーさん仙台のスマホ屋さんのように外人みたいな恵まれた体格があればもちろんフルサイズでVarg Exとかも楽しいと思うんですが、私のようなサイズ感(169cm/72kg)でフルサイズは電動かどうか別としてちょっと辛いものがあります。なのでミッドサイズのUltra Beeが車格的にミニモトでもなくフルサイズでもない中間の、いい感じのサイズなんじゃないかと思っております。もちろん設定の細かさなどは遥かにVargの方が柔軟になってるみたいで羨ましいところです。

パワーモードについて

UltraBeeにはパワーモードとして3段階、Eco/Drive/Sportsがあります。Sportsの時で最大の12.5kw(大体hpだと17馬力くらい)のパワーが出ると思うんですが、このモードだとかなりすっ飛んでいくようなパワーが出るので、僕はヒルクライムで気合い入れる時くらいしか使っていません。僕の用途がハードエンデューロ的であるため一層そうなると思うのですが、ほとんどはDモードで走っています。EやDでどれだけのパワーが出るかははっきりとメーカーが公表してないんですが、ChatGPTに聞いてみたところ:

Surron Ultra BeeのD(Drive)モードとE(Eco)モードでは、最大出力12.5 kW(Sモード/スポーツモードで利用可能)より低い出力になります。Surronが具体的な出力値を公開していない場合が多いですが、同様の複数モードを持つ電動バイクの例から一般的な予測を以下に示します:

  1. E(Eco)モード:
    このモードは最大の航続距離と効率を重視した設計です。出力は最大の**20~40%**程度に制限されます。12.5 kWが最大出力の場合:

    • Eモードの出力はおおよそ2.5~5 kW(3.35~6.7馬力)程度になると考えられます。
  2. D(Drive)モード:
    このモードはパワーと効率のバランスを取る中間的な設定です。出力は最大の**50~70%**程度であることが一般的です:

    • Dモードの出力はおおよそ6~9 kW(8~12馬力)程度になる可能性があります。

と教えてくれました。いずれにしても私にとってはほとんどのケースでDで十分です。Eモードはどうかというと、例えばSHIRAIで事務所から第一まで移動するのには問題ないですが、下の駐車場からEで上がるのはちょっと無理があります。走り始めても少しでもグッとパワーが必要なところだとどうしようもなくなってっしまうという感じです。

それでもEモードにも使い所があります。例えばキャンバーでそろそろ行きたい時、あるいは人間が80%以上押さないといけないようなオシのケース。こういう時はへなちょこなパワーが一定して出るEモードが途端に良い感じになります。今年のクロスミッション白井シングルXの午後の部ではUltraBeeが優勝していますが、最後の周はバッテリーの関係でEモードしか使えなかったようです。それでもその後の周回はされていたので、慣れてくればEモードでもかなり戦闘力あるのかもしれません。

アクセルワークについて

この電龍(Ultra Bee)に乗り始めて改めて感じたことは、CRF125Fの時は随分乱暴にアクセルを扱っていたんだなということです。そもそもパワーがないのでゼロイチな操作になりがちではあるんですが、それにしても「車体が勝手にパワーのなさと車重もあってうまいこと調整してくれる」のに慣れてしまっていたようです。

一方電龍ですと、ゼロイチの操作はそのままゼロイチのパワーに即座に変換されてしまうのでギクシャクするし、空転したりしてしまいます。なので、新宝島のごときテイネイなアクセルワークが求められます。よく考えてみれば、クラッチに相当する部分はアクセルワークかブレーキを舐めてパワーを殺すしかないので、そりゃ丁寧にしないといけないよなという感じです。

フロントが浮いていてちょっと左右にホップさせたい時、イゴリ初めて抜け出す時、いずれもテイネイに行く必要があります。ただしエンジン車だとフライホイールもあるからアクセルをオフにしても前に進む力はゼロにはなってないことが多いです。でも電動にはそのような機構はないので、アクセルゼロ=パワーゼロです。なのでギリギリゼロじゃないところでリアブレーキを舐めたりすることでローパワーな状態を維持したりするのも重要になってきます。

アクセルの話とは直接関係ありませんが、トラクションをしっかりかけるためにステップをしっかり踏むことも当たり前ながら必要になってきます。ステップ周辺に操作が何もないからこそ、しっかりできるように練習していきたいです。CRF125Fはその辺りが随分ズボラに操作できたんですが、トラ車に乗るつもりで練習します。

バッテリーについて

今の所、私はSHIRAIで遊んでいる限り、1日乗る間にバッテリーが切れてしまったという感じにはなったことがありません。朝早くに出かけて日がくれるまで走るというのをまだやってないというのもありますが、多くのケースでは:

というような感じで半分以上残ってます。大幅に減るケースというのは、登りの林道みたいなところである程度以上のペースで連続して走る場合です。こういう時はみるみるバッテリーが減るのがわかります。たいてい帰り道で林道であることは多いので、最後に結構減るということは多いですね。

Ultra Beeのバッテリーは、残容量が30%になるとSモードに入らなくなり、13%になるとDモードに入らなくなるそうです。帰れなくなったりすることに対する防御策だと思うのですが、まだそこまで減ったことはない感じですね。相当寒い冬になると、バッテリーの性能が低下して減りが早くなるということもあるようなので、これからの寒い冬にもしっかり減り方を確認してみたいと思います。

多くの人が「バッテリーの充電ってどうなるの?」ということを質問されます。Ultra Beeの充電池は4,070whもある大容量なもので、付属のハイパワー(1,440wだったかな?)の充電器でも空っぽの状態からだと5hほど充電時間が必要なようです。なので、1h充電できるならば20%くらいバッテリーを回復できます。

2 daysで遊ぶときに車中泊だから充電できない、あるいはクロカンで終始スピードを出し続けるようなケースであれば、スペアバッテリーがある状態が良いと思います。僕の場合は2 daysだとしたら宿に泊まっているのでコンセントがあるし、そもそも仮に発電機があったとしても休憩中に充電し切れるほどの充電スピードではないので、私は充電器にも対応できるようなポータブルバッテリーを購入しました。これでランチタイムに20%補えるので、多くのケースでは問題なくなると思っています。

僕の場合はほぼ全てがハードエンデューロな状況なので、待ち時間も多いですし、スペアバッテリーまでは今の所必要ないかなという感じです。

ランニングコストについて

こちらのTweetがVarg Exのリリースに伴って話題になってました。

計算の詳細は分かりませんが、Varg Exがいかにメンテナンスコストがかからないかを示しているチャートになります。実際にどうなのかということはもちろん利用シーンにもよるわけですが、簡単に思いつくだけでも:

  • ガソリン
  • 2stの場合は2stオイル
  • エンジンオイル
  • エアクリーナー
  • 定期的なクラッチ交換
  • 定期的なピストン交換
  • 定期的なプラグ交換

この辺りは電動には必要がないコストになります。僕の場合はこういう作業をショップに丸投げしていたので、2st時代を思い返すと計算したくもないレベルでコストがかかっていたように思います。

何より時間がメンテのために費やされて走る時間(として選択できる時間)が減るのは痛いところですね。OHしますというようなタイミングであれば、ベアリングのグリスアップをするとかは同じように発生するだろうし、タイヤとかブレーキパッド、チェーンなどにも違いはないはずです。

それでも、乗り出す時にタイヤの空気圧だけ見て、チェーンに注油を確認して走り出せるというのはとても気が楽です。真面目にコストを比較すれば、電動高くね?という反応も意味が変わってくるんじゃないかと思います。

 

とにかく週末がいっそう楽しみになっているので、どんどん乗って気になるところを書いていきたいと思います!

Surron Ultra Bee に乗り始めました その1

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CRF125Fの持病編でも少し触れていた、Surron Ultra Beeに乗り始めました。

サイズ感

シュッとしてかっこいいでしょ。ラジエーターとかファンとかタンクとか、そういうものが一切ないので横への張り出しが全くないんです。CRF125Fと比べれば車体は大柄で、タイヤを除けばクロトレみたいなサイズ感に思えます。ホイールベースだと1,380mmで、CRF125F(1,250mm)などミニモトより10cmくらい長いです。フルサイズはほとんどが1,450~1,490mmくらいの範囲なのでそこからだと10cm短い感じです。

吊るしだとタイヤサイズが特殊で、前後19インチです。jon.itの原田さんと相談して、リアを16にして16/19で乗ることにしました。18/21にももちろんできるしやってる人も多いですけど、私には少し大きくなるし、HED的なシチュエーションだと軽快じゃなくなりそうでこの設定にしました。タイヤはもちろんリアがiRC iX-09W GEKKOTA とフロント VX10 の組み合わせです。

最低地上高は吊るしの状態で318mmで、CRFの260mmに対して6cm近く高いです。でもリアが小さくなってるから1cmくらいは低くなってるかな。ステップ位置はこれまでより高めに感じます。

主なサイズの情報はこんな感じ。(KTMは全体のサイズの公開がありませんでした)

model サイズ ホイールベース シート高 最低地上高 車重
Ultra Bee 2010x880x1178 1380 910 318 85
CRF125F 1855x770x1070 1255 785 260 88
TT-R125LWE 1885x795x1085 1270 805 295 90
KLX112 1920x765x 1150 1310 870 330 77
KTM 85SX   1282 871 333 69
YZ125X 2155x825x1285 1450 970 355 97
YZ250FX 2170x825x1265 1480 955 330 111
X-Trainer 2157x802x1245 1467 910 320 99
RR2T 2172x815x1270 1482 950 320 103.5
KTM 300EXC   1489 963 347 104.6

こうやってみると、フルサイズとミニモトの中間くらいのサイズ感です。タイヤサイズを18/21のフルサイズにする人も多いですが、その場合はショートホイールベースという感じになりそうなので、スイングアームの延長?(できるんかな?)とかをパーツとかでやった方がいいのかも。僕は16/19でちょうど良いサイズ感になりました。私は169cm/73kgって感じの昭和ドワーフスタイルです。車体が細いので私の短足でも両足べったりつきます。

車重感

スペック以上にとにかく軽く感じます!乗った感じも押し引きする感じも非常に軽いです。しかしモーターがあるので、停止状態でも後輪には多少負荷があるので、軽いからといって傾斜の強いトラックランプに走って押して載せるという訳には行きませんでした。

バッテリーが自宅の体重計調べで20kgちょいありまして、これが車体の真ん中の高い位置にあります。その下にモーターがあって、車体前面にはコントローラーというモーターを制御するための装置がついています。リアの方、普通はエアクリーナーがあったりサイレンサーがあったりするところには何もついてないスッカラカンなので、とても軽いです。(そのスペースに充電器を収納できるみたい)なのでリアを持ち上げて振るのはCRF125Fよりも軽く感じました。リアもハンドルとかはないですがとても持ちやすいです。

バッテリーが高い位置にあるせいか、左右に車体がフラッとなった時なんかは勢いがついてしまって体勢を立て直すのが大変な時がありました。キャンバーで谷側決めそうになる時とか。普段が軽いので急にどうした?!ってびっくりしました。

車体の感じ

これまで乗ってたのがCRF125Fなので余計にそう感じるのですが、サスがサスとしてしっかり動いてくれるのでしっかりいなしてくれて助かります。KTMに普段乗っている人もサスはいいと思うと言ってたので、きっとしっかり動くサスなのでしょう。

ハンドルの感じは結構違和感ない感じだったので少し幅が小さめなのかもしれません。

電動なのでスイッチや表示による設定の切り替えはしっかり覚える必要があります。今のところ設定はほとんど変更できてないと思います。

実は谷側決めたら一発でハンドルがセパハンになってしまいました。その後社外品に換装していますが、CRF125F同様純正ハンドルは弱さがありそうです。

ものすごく気に入ってるところは、左手でリアブレーキを操作できるところです。慣れるまでは右足でスカって何度もやりましたが、慣れてくると特に斜度の強い降りなどでは安心してリアブレーキを調整でき、かつブレーキを踏む動作がないので上体をかなり思い切って後ろに持っていくことも可能です。日野で試した感じ、私にとっては最もスムーズに降りを制御しながら乗って降りることができ、全く怖さを感じませんでした。私の中では結構革命です!

今の所どうよ?

今のところ納車時の成田で少し、日野カンのアテンドツアーで1日(途中でセパハンになったけども)乗っただけなので、実際に私の用途でどうかという判断はホームコースのSHIRAIで乗ってみないことにはわからないと思います。

なんですが、すでに、車体やパワー感も含めて、非常に気に入ってます!しばらくシリーズで続きます。

CRF125Fっていう楽しいバイクがあるよ。その4:持病編

In previously, on this blog series...

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早くも第4弾、今回は「持病編」です。CRF125Fには何らの持病もありません。とにかく頑丈、どんなに派手に崖落ちしようと壊れやしません。持病を持つのは、ライダーの方です。

ステップアップという呪縛=持病

CRF125Fに乗っていると、そろそろステップアップしたいなぁという思考が出てきます。多くの人たちの考えていることは、「このバイクの特性のままでもう少しパワーが出るようになったようなバイク欲しいな」という極めてワガママな考えです。僕もそう思うし、悩み続けます。夜毎他社のバイクのウェブを繰り返し見たりします。なのですが、結論から言うと僕の知る限り、日本で普通に手に入る範囲でこの条件を「全て」満たすバイクは存在しないと思っています。

なぜCRF125Fを選んだのか

どうしてCRF125Fに乗ろうと思ったのか。

  • フルサイズの車格では自分には扱えないと思った
  • フルパワーなバイクはとてもじゃないが使いこなせないと思った
  • 優しいバイクでオフロード走行に慣れたい
  • 僕も私もドワーフ族だ
  • かわいいバイクの方がいいじゃないか
  • メンテナンスするの面倒だしできるだけやりたくない
  • HONDAかっけーよ

などなど色々な理由でCRF125Fを選ぶわけですが、そこに立ち戻ってみると次の選択肢を考えるのは非常に難しいのがわかると思います。そもそも、「CRF125Fだから全てを使い切って乗れるようになった」なんてそう簡単にはならないと思うんですよね。あいつ、なかなかなんでもできますよ。

いつもご一緒しているみなさんの中には「CRF125Fで行けない坂もセクションもSHIRAIにはほぼない」と言い切る方もいて、確かにその人が乗ると全てが猛烈にスムーズに動いていくんです。(もちろんその本格派筆頭はフルサイズでもめっちゃ上手いんですが)

なにか実家のしきたりか、持って生まれた宿命でフルサイズで全日本に出なければならない業を背負っている、のであれば別ですが、普通に今乗っているCRF125Fで楽しいということを再度何度でも思い出したいところです。

「その後」の選択肢とは

それでももし乗り換えをするということであれば、よくある方向性と機種をあげてみようと思います。以下は全く個人的な感想であり、どれもしっかりと時間をかけて乗ったことがあるわけではありません。全くもってどの車両もディスるつもりは全くありません。流れとして、単なる持病の発作として乗り換える先ではないよということで読んでもらえたらと思います。

YZ125X

www.yamaha-motor.co.jp

僕も私もケンジさんのようなサンダーサウンド=蝉音を出して坂を駆け上ってみたい。YZ125Xはその価格も相まって特に若い方がたくさん乗ってるバイクです。跨らせていただいたりすると、乗車ポジションだとどうしようもなく車高が高すぎるということもなく、問題ならフロントフォークを突き出したりリンクで下げたり、シートをぺったんこにしたり、あるいはサス屋さんにお願いしてサスそのもので下げたりと工夫の方法はあります。

モトクロッサーであるYZ125の兄弟車であり、引き出されたパワーがかなりのものなのは、先日行われた2024全日本ハードエンデューロ選手権R-2CROSS MISSION KEGON HARD ENDUROでも最上位クラスのインターナショナルクラスで完走しているライダーがいることでもわかります。

乗っている人が多いのでノウハウも多く、アフターパーツも豊富なのでとても良い選択肢だと思います。CRF125Fからの移行において大きく違うのは:

  • フルサイズの車格
  • セルがない
  • 低速トルクに頼るのではなく、カチ回して走る2stの乗り方

というところです。2stという時点で全くの別物と考えた方がいいですが、セルがないのがかなり厳しいところに感じます。ですが、先ほどのインターナショナルクラス完走ライダーは1年ほどしっかりCRF125Fでバイクの扱いを練習されてからYZ125Xにステップアップされて、見事な結果を出されています。俺の龍はこれなんだ、という人はとても多いです。でも、全く違うバイクなんだと理解しましょう。

KX112

www.kawasaki-motors.com

僕も気づいたらこのページを見てしまっているという、持病の中の咳き込みくらいの頻度で気になるやつです。YZ125Xみたいなやつに乗ってみたいが、いうてもフルサイズの車格は自分には厳しい、じゃあこれならどうだ、ってなもんでCRF125Fの次に買われるバイクとしても多くの方が選択されてます。

その結果として悩まれている方が多いのも事実です。なんせCRF125FはHonda Sesing搭載(嘘)のバイク任せでどんどん前に進んでくれる頼もしいやつなんですが、KX112はツンデレもいいところで「正しく操作しないなら1mmも前に進まないわよ」とばかりに突き放してくるらしいです。

ただ、それだけにうまく乗りこなせた時の喜びが大きいバイクでもあるんだと思います。僕がこれを買いそうになった時には全力で止められましたが、何しろ車体もかっこいいし、しかもちょっと値段が上がったとはいえ税込みで473,000円、50万きってるスーパーミニです。そりゃ気になりますよね。YZ85などの小排気量に比べて余裕もあるみたいです。

基本はYZ125Xの特性と似てるんだと思いますが、それ以外のポイントとして:

  • 水冷でラジエターがある
  • 2stなので混合オイルの準備の必要がある

などがあります。ラジエターがある以上ラジる(ラジエター圧壊)の可能性は常にあります。世の中から失くなる前にどうしても2stサウンドをこの手で絞り出したいんだよぅ!という人にはオススメしたいです。

Beta X-Trainer 250/300

betamotor.jp

すでにそのイメージもないかと思いますが、僕は2台クロトレを乗り継いでいます。生涯これでいいんじゃないかと思っていたバイクです。ライダーも多いですし、仲間内でたくさんノウハウがあるようなバイクですね。Betaさん(というかワイズさん)は会社メーカーの中でも部品配送は爆速だし、たくさん在庫もしてくれているので安心して破壊、じゃなかった乗り続けることができるのもありがたいです。

「これはアレですね、2stなのに4stっすね」というあまりにも有名なセリフの通り、2stなのに4stっぽい、いつまでも低回転でデロデロとトルクが出続けるような特性があります。

そしてセルがあります。キュルボン。乗り初めの私はセルを使いまくってよくバッテリーアウトしたりしてましたが、普通の人が乗ればそんなこともないはず。250でもびっくりするほどパワーがあり、300だと3割り増しくらいに感じるくらいでした。

というフルサイズ2ストロークな訳なんですが、私にはどうしてもでかく、かつクロトレほどのパワーが必要になる局面はなかったと思われます。(少なくともその時点では)もちろん低速でパワーがあるところを生かして走ればいいわけですけども、僕にとってはクロトレに乗っていた時よりもCRF125Fに乗り始めてからの方が奥まで進んでいくことができるようになったし、疲労度もまるで違いました。

いまだに試乗会なんかでちょっと乗ると、あぁこれこれこの安心感、という感じでいい感じのパワー感だし、もしかしてまた将来乗るかもと思ってしまいますね。でも私の場合は、その前にCRFでバイクを扱うことや乗った状態でアクションすること自体をもっと練習しようと思っています。

4st エンデュランサー

YZ250FXCRF250RXといった4stエンデュランサー。BetaKTMにもありますよね。4st/FI/セルありというような感じでそのまま大きくなって欲しいと思うとこの辺りも脳裏によぎります。

決定的に違うのは、まー重いですよね。排気量も色々ありますが、250くらいだと結構簡単にパスっと止まってしまったりすることも多いみたいです。試乗した感じでも国産勢はそんな感じがしました。BetaのRR4Tなんかだとこういうのがほとんどなくて、350辺りだと股下でデカいものがグワングワン動いているような感覚も少ないんですが、やはりあれを谷側に倒してしまった時に絶望感を想像すると厳しいなと思います。(巨人族は別)

でもやっぱり4stでぶっとい排気音でグイグイ坂を登っていくのとか見るとかっこいいなと思いますよね。2stとは違ったかっこよさがあります。欲しくなっちゃうよね。これが車体80%になったサイズで出ないかなって思っちゃうんだよな。

TT-R125LWE

www.yamaha-motor.co.jp

結構真面目な話、CRF125Fからのアップグレードで極めて現実的なのはTT-R125なんじゃないかとは思います。車体もサスも、もうちょっとだけCRFよりいい感じになってるし、多少大柄な人でも乗れる余裕があります。アフターパーツも多いですよね。

でもキャブです。それが色々いじりたい人、セッティングを変えたい人にはとてもいいと思います。山で倒せばガソリンは漏れますし、セッティング間違えればおかしなことになりますが。何より、今現在CRFで次TT-RなんだったらCRFのままで良くね?と個人的には思います。Yamahaっぽくてかっこいいけどね。

Sur-ron Light Bee X / Ultra Bee

www.sur-ron.jp

随分変わってしまうけれど、もしかしたら特性とか気軽さが似てて乗り換えるとしたら候補になるのかもと思うのが電動です。どちらもめっちゃ軽くて、車重はバッテリーを足してもCRFより軽いです。Sur-ronは日本に来てからも結構時間が経っているので、NAGMOTORSさんとかjon it.さんのようにノウハウを蓄積しているショップも増えてきてますよね。僕も一回しっかり試乗してみたいなと思います。お値段はそれなりにしますけど、エンジン車とはまた違った面白さがありそうです。

エンジン車のCRFですが、メンテナンスは以前書いたように最低限で済むので電動のメンテナンスフリーというところのアドバンテージはちょっと薄いかなと思います。クラッチないという構造は好みが分かれるところになりそうです。Light BeeでもUltra Beeでも、タイヤの選択肢を広げるためにはホイール交換はしたくなるのかな。

個人的にはシュイーンという音しかしないのはミライな感じはするけど、ちょっと寂しいなとは思ってしまいます。

トライアル

もう思い切ってトライアルとかどうですか!僕も実はトライアル車持ってて、こっそりレッスン出たりしています。びっくりするほど軽い車体にハイパワーなエンジン。別にトライアル競技的な乗り方でなくっても山遊びでもトライアルは楽しいです。トライアルで覚えた操作の仕方とかはやっぱりエンデューロにも生きてくる(私はすぐに忘れてしまいますが)ので、食わず嫌いにならずに一度やってみるといいですよ。

僕の仲間の一人はCRFに結構長く乗ってたんですが、その後BetaのEvoに乗り換えて「ミニモトの上位互換はフルサイズのレーサーじゃなくてトライアル車だと思う」って言ってました。僕も納得できるところがあります。

僕がメインで乗りに行ってるオフロードパークSHIRAIは本来はトライアル場で、もちろんトライアルの先輩方がたくさんいます。興味があったらレンタルもできるのでちょっと乗ってみると面白いんじゃないかと思いますよ。

この持病には特効薬はないが、CRFに長く乗るほど納得感は出てくる

結局、人間は迷います。んでもって、なんか別のバイクも欲しくなります。なんだろね、この感情は。底なしだよね。

アズマ個人としてはそんな持病を抱えつつもしばらくCRF一本で頑張っていって、主要なHEDレースの初級クラスくらいは制覇できるようになっていきたいと思っています。40代後半で初めてなかなか上達せず、特にずば抜けた体力もセンスもなく、ただオフロード乗ってるのが好きだというだけのオッサンでもそれくらいまではできるよ、というのをCRF125Fと証明したいと思っています。

1年以上乗ってみると、乗れば乗るほど納得感がありますし、できることも前に比べれば増えてきました。僕には僕なりの目標があって、そろそろ留年してるSHIRAI-Xも卒業したいですし、自分で決めた目標や方向性に沿ってCRFと達成できたら、自然と次を考えたりこのまま乗りたいと思ったりするんだろうなと想像しつつ、この持病とも付き合っていきたいなと思っております。

というよな持病の話でした。次はなんだろう、めっちゃ簡単なメンテナンスの話かな。

CRF125Fっていう楽しいバイクがあるよ。その3:カスタム編

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第3弾のカスタム編です。本体の値段が安いってこともあって、まぁやっぱりなんやかんやカスタムしたくなるところです。実際問題ノーマルのままだとちょっと心配っていう場所もあります。なんですが、僕が結構強調してお伝えしたいところとしては「このバイクは吊るしの状態でめちゃくちゃ完成度が高いので、すぐ幸せになります。Ready to be happy.」ということです。なのでしばらく乗ってみてから色々手をつけても全く問題ないと思います。ここからは僕のCRF125Fの現在の仕様をベースに参考までに書いていきます。

とはいえ、以前Xの方で結構真面目に書いていたので、そちらを加筆修正する感じです。

ハンドル

まずはハンドルです。一説には「立ちゴケしても曲がる」と噂されているノーマルハンドルですが、HEDやります!とかでなければ一旦ノーマルがひん曲がってからでもいいんじゃない?というのはすでに書いたとおりです。僕のはZetaのCXハンドルバーでやつです。

大人が乗るならやっぱりポジションは調整したほうがいいかなと思うんですが、このハンドルはそれほど純正から位置が大きく高くなるってわけではないです。気持ち余裕ができるくらいの違い。TT-Rと比べた時によく目にするのは、体が大きな人だとCRFは膝とハンドル周りの距離が短くて座った時にかなり窮屈なんですよね。ステップが随分前についているのも関係していると思います。

ステップ位置は構造上ちょっと変更しにくい感じになっているので、ハンドルの高さはライダーの体格に合わせて変えると良いと思います。(すでに乗っている人でハンドル変えていたら、ちょっと乗せてもらうのがいいんじゃないかな)

アンダーガード

次はアンダーガード。僕はメインがSHIRAIなのでこれがついてないとすでに大破してると思います。純正でついてくるスキッドプレートは小さなスコップくらいの鉄板で、ハードなところだと不安感があります。車高が低いので、どうしても腹を打ってしまうことも多いんですよね。

モノはZetaのEDスキッドプレートを使ってます。ステーが付いてて直付けにならないし、しっかり分厚いのでオススメです。SHIRAI勢でもつけている人は多いパーツですね。

ハンドガード

ハンドガードはガッチリ固定するアーマーハンドガードみたいなやつを好む人もいますが、僕は少しでも軽い方がいいのとハンドル周辺がガチガチに固まるのが好きではないのでAcerbisのトライフィットにしています。バーエンドのところはしっかり固定されているので、ハンドルが点灯時に埋まってしまうということはありません。大きな衝撃が入るとステーごと回転しますが、それくらいでも十分普通のケースではレバーやマスターも守ってくれるので、僕は気に入ってます。

クラッチ

ZAPのクラッチパーチを使っています。ワイヤー引きの宿命で途中で調整したくなった時にもクリック感のあるダイヤル調整でやりやすいですし、他の製品みたいになんとなく重くなったりもしない軽快なタッチです。僕はまだレバーを折ったことはないんですが、レバーのみも部品で取れるみたいです。

クラッチが純正のままだと、本当に簡単に根本からポッキリ折れます。レース中に折れてしまって一足固定で走り、途中でパドックまで戻って交換した思い出もあります。純正は長くて軽くて良いところもありますが、レースでもヤマ遠征でもクラッチだけは変えておきたいよなと思います。

ブレーキレバー

ブレーキレバーはArcにしています。クロトレの時も使っていて安心の一品。

僕のように下手だと数限りなく転ぶし、時にはぶん投げてしまってダメージを負うこともあるわけですが、そのようなケースでもArcのレバーは折れることはありませんでした。グニャッて曲がるんですが、元に戻ってくれる感じです。Arcを純正のホルダーにつけて使っています。根本もゴム部分はレバーに合わせてカットしてもらいました。

マフラー

僕はノリフミを使っています。なにしろパンチのある音になります。低速のツキは明らかに良くなって、ウィリーとかもしやすくなりました。Xでも書きましたが、「アズマさん、音だけフルサイズになりましたね」と現在地が分かりやすいということで評判です。チタンじゃなくてステンレスのモデルでも性能は変わらないみたいなので、ほんの少し重いくらい気にならないという人はステンレスで十分じゃないかと思います。CRFはFIなのでマフラーつけてもセッティングできるわけでもないですし気楽なもんです。ちなみに僕は純正も回せば結構いい音してたと思ってます。純正がバチボコになってから交換してもいいんじゃないかな。

Xではチェーンガードも紹介していましたが、本格的にはスイングアームの取り付けの弱っちいところを溶接しない限り最終的な解決にはならないので今回は載せないでおきます。純正状態だと単なる簡単な板がついてるだけなので、すぎにひん曲がって自動的にチェーンを外しにかかってきます。

サスペンション[2024/3/13 updated]

前後サスペンションエッジの大人スプリングです。明らかに最後で踏ん張るようになってくれて、下りで怖くなくなりました。油面をもっと上にしたらイイらしいという話を聞いたので15mlほどそれぞれ油面を上げてみたらもっと良くなりました。標準状態だとやっぱり大人が乗るとフルボトムしますし、交換できるならやった方がいいと思います。油面調整は手軽だと思うのでこっちから始めてもいいかもしれませんね。

フットペグ[2024/3/13 updated]

Zetaのワイドステップにしてます。なくても死なないけど、結局ミニモトだから車高の低さによってガレとかいくとステップは激突する可能性が高くて、純正だと心許ないです。これはガッチリしててブーツの足裏にしっかり食いついてくれますしおすすめです。

フットペグを交換していてもやはり激突させることは僕の場合多いんですが、部品として相当強いのか、ステップブラケットの方がクラック入ったりしたくらいでかなり頑丈です。

スタックベルト[2024/3/13 updated]

ミニモトは最悪持ち上げたりして脱出できることも多いので、スタックベルト前後は必須です。轍にはまり込む、リアだけ持ち上げて位置をいい場所に変える、どうしようもなくなって引っ張ってもらう、どのシチュエーションでも絶対にスタックベルト(a.k.a エチケット)が必要になります。

リアはよくあるタイダウンベルトの先につけるループになってる紐を、シートの裏のボルトに括り付けてるだけ。(むちゅうさんに教えてもらった!)これで十分です!

フロントもなんでもイイけど、僕のはお仲間に編んでもらったハンドメイドで非常に可愛らしいやつになってます!(ありがとうございます!)

タイヤ[2024/3/13 updated]

リアタイヤiRC iX-09W GEKKOTA を使っています。とにかくこれにしておけば間違いないタイヤ。空気圧は練習で0.3、本番で0.25くらいで使ってます。ミニゲコタ以外で聞くのはMX14で、こちらもマディレースだととてもいいと聞きます。前提として僕はタイヤの違いを微妙に感じ取れるような感覚を持ち合わせておりませんが、標準のチェンシン?からミニゲコタに変えた際には流石にその違いがはっきりわかりました。根っこでも岩でもありがたく食いついてくれますよ。

そもそもミニなんで選択肢は少ないんですが、これでちょっと違うとなるならばずいぶん速度域が高いんだと思います。HEDならコレ一択だと思います。

フロントタイヤはなかなか減らないんですが、ずっとVX10を使っています。フロントこそ僕はどれでもよくわからんという感じなので、もしかして純正のままでもいいのかな??

ホイール[2024/3/14 updated]

アルミホイールZetaのZ-Wheelです。 純正のハブとかは再利用してリムだけを組むタイプのやつですね。純正の鉄リムは純正ハンドルと並んですぐひん曲がるらしいです。ハンドルもホイールもやればもちろんイイけどぶっ壊れてからでもイイと思います。でも黒リムだとしまって見えてかっこいいよ。(初日から傷だらけだけど)

もう一社、AGATさんのアルミリムもかなりいい感じらしいです。軽くて丈夫ってやつ。リンク先の写真見るとわかりますが、かなり見た目が変わった印象になるんですよね。リムを組む作業は大変らしいので、よくわかってるショップでお願いするのが良いと思います!

デカール

最後は、なんか一個だけやるとしたらこれかなと思うデカールです。僕は39motorさんにお願いしてDESIGN ONEというインドネシアのメーカーのセミオーダーのものを使っています。キラキラ素材もあって、かなり目立ちますよ。

CRF125Fは車両も多いですから、自分のバイクだと一目でわかるような外装にするのはとてもおすすめです。愛着も湧きますしね。

ECU [2024/09/21 updated]

ECUに関しては、ノリフミ輸入元の39motorさんにお願いして、CJRのECU書き換えを行いました。"ムーンムンムンムン"から"ブンババババババ"て感じに変わり、頭打ちのその先が生まれました。ヒルクライムなんかだとこれまでは厳しかったところにも行けるようになった実感があります。低速もそのまま扱いやすいので、ノリフミとのセットでかなり生まれ変わりますよ。国内で書き換えてる猛者もいるので、気になる人は問い合わせてみてください。ここまでやるとカスタムもかなり仕上がったなという感じになってます!

 

そんなこんなの第3段でした。次は第4段、持病編です。マシンのではなくて、人間の持病(!?)の話になります。

CRF125Fっていう楽しいバイクがあるよ。その2:メリット編

シリーズCRF125Fその2です。前の記事はこちら:

dirt101.hatenablog.com

今回はCRF125Fのメリットを書いていこうと思います。こういうの書く時って大抵、メリット・デメリットを両方書くことになるんですが、このバイクの場合はデメリットは全てメリットに変わります(!)のでメリットだけです。

小さい車格

ミニモトだから当たり前ではあるんですが、車格が小さくて足付きは最高にいいです。完全に昭和のドワーフ族の僕でも膝が曲がるくらい余裕があります。(元々ミニモトに乗るサイズでない脚長族の人や、体格の大きい人だと膝が窮屈になったりする可能性はあります。その場合はハンドルをスペーサー入れて上げてしまうとか工夫は必要です。)

それってどういうメリットになるのかってことなんですが、まずは「安心感」につながります。どういう形でとっ散らかったところで足をついて立て直せるはずだという安心感です。特にサワを走っている時なんかでは顕著になります。SHIRAIでは小柄な女性もたくさん125Fでバリバリ難所行ったりしてます。こちらは私(170cm/70kg/足は昭和の短め)の足つき具合です。19インチでもこんなバイクは他に存在しません。自分がマニーみたいな体格になったと錯覚するほどです。

もちろん、全体に小さいわけですから軽いです。スペックの車重でいうと88kgで「あれ?そんなに軽くないのでは?」なんて思いますが、実際取り回してみたり、引き起こししてみたり、どハマりしちゃってパワープレイしてみたり、谷側決めて引き起こしたりしてみればその差は歴然、フルサイズとは比べ物にならない軽さです。ホイールベースが短いですから、フルサイズだと立ち往生してしまいそうな細かいウッズでの取り回しとか登りの折り返しなんかでもつまることなくスイスイいけますよ。

そもそもフルサイズのレーサーが日本人の体格に合わせて作られているとは到底思えないです。エルツとかルーマニアックスとかみてると外人ライダーが簡単にバイクを振り回すシーンを何度もみますが、サイズ比だけでいえば同じような体験をすることが可能です。

あえてデメリットとなるとしたら、車高が低いのでステップが引っかかりやすかったり、カメ状態になりやすかったりしますが、そうなったらなったでヒョイと持ち上げたりすることも可能だったりするので問題なしです。

メンテナンス

CRF125Fは4stのバイクですから、当たり前ですが乗る前にオイル混合して給油する必要がありません。この一手間は結構乗り始める時に面倒だし、そもそもミックスタンクだって準備する必要があります。CRFならガソリン入れて走り始めるだけです。シンプル。

僕は全てのメンテナンスをショップにお願いしてしまうタイプですが、そういう時のお願いって:

  1. エアクリの清掃・交換
  2. エンジンオイルの交換
  3. 壊れてしまった部品の交換
  4. 定期的な交換・メンテナンスが必要な部分

なんかが多いです。このうちエアクリーナー(エアクリ)ですが、構造上結構クローズドになっているので、そんなに汚れることがありません。ただし、標準の状態だとエンジンオイルのブリーザーパイプがエアクリボックスにつながっているので、このままウィリー練習したり転倒したりすると流れ出たエンジンオイルでエアクリがベチャベチャになってしまいます。なので大気開放すると良いです。僕の場合は写真のように自動チェーン注油状態にしてもらってます。

先日も相当乾いたところで長時間乗ったからエアクリ汚れてるかな?とショップで開けてみたらそこまで問題位なるレベルでもなかったので外してササっと汚れ払ってそのまま戻してもらいました。購入して1年以上経ってますが、清掃交換はこれまで一度、その時も念の為ってくらいの感じでした。ガチのレーサーとなればそんなわけにもいかず、数回乗ったら交換するわけですからその手間も大きいです。

エンジンオイルの方は1リットル(規定は交換時は0.85Lなんだけどどうせブリーザーから漏れるので使い切ってしまいます)交換で、レース出る時は直前に交換、出てなければ4~5回乗ったら交換くらいの感じです。指定オイルはG1っていうそんなにグレードの高いやつじゃないのでなんでもいい気がしますが、回さなきゃ坂とか登ってくれない車両なので、ヒロコーのHardEnduroくらいにしておくと安心じゃないかと思います。ここの手間は同じですね。

壊れてしまった部品の交換ですが、まずはここで効いてくるのは「国産メーカー」というところです。配送が早く、部品も安いです。例えば:

  • 左のステップブラケット 3,300円
  • チェーンアジャスター+ナット 250円
  • ハンドルスイッチASSY 4,890円
  • クラッチレバー 1,890円(全て税抜)

って感じです。Beta乗ってた時のことを考えるとどれもかなり安い。しかも到着までが早くて、週末に壊れて月曜日に手配したら大体水曜日にはショップに到着してるって感じです。(ここはBetaさんもめちゃくちゃ速かった)部品待ちで乗れませんなんてことはそうそう起こることがありません。

このバイクのエンジンは中国で別の車体にも使われているらしく、オイル交換もずっとされずにカブみたいな使い方して10万キロとか乗ったりされてるようなので、そう簡単に壊れたりすることはないでしょう。そろそろ腰上開けて〜とかピストン+リング交換して〜とかそういうのがありませんです。

メンテナンスに手間がかからないと、それだけ乗ることだけに集中できます。仮に壊れてしまったとしてもお財布への負担は小さいです。それに、このバイクはほとんどの部品が鉄製です。アルミなんて軟弱な金属は使っていないので、そう簡単には壊れません。僕のが壊れるのは乗り手のスキルと走っている環境(サワ・岩盤など)のせいであって車両のせいではないです。

燃費が良すぎる

CRF125Fは、インジェクションのバイクです。キャブのバイクって(僕もオフロード初めて知りましたが)構造上どんどんガソリンが流れていってしまいます。でもインジェクションだと一切そんなことは起こりません。なので山の中で倒しまくったとしてもガソリンが減ることもなく、そもそもこのエンジンは本当に燃料が減りません。河川敷のコースみたいになっているところでめっちゃ回して乗ったなという時でタンクが半分くらいになってるかなって感じ、1日SHIRAIで楽しく走ったくらいだと3分の1くらいしか減っていません。

2st乗ってる時に比べて、明らかに携行缶への給油回数は減っていて、逆に忘れてしまうようになってきました。

粘る

このバイク以上に粘るバイクというのは、少なくとも僕は経験がないし、周りの皆さんもほぼ同じ意見です。エンストしかけてて一番グリップのいいような状態が永遠に続くような粘りを見せてくれます。こちらの動画をご覧ください。

これはCGC大町というレースで有名なチャレンジヒルというヒルクライムセクションです。当日はコンディションが良かったのでしっかり登ることができたのですが、勢いよく倍くらいのスピードで追い抜いていく他のレーサーたちが途中でとっ散らかってやり直しておりますが、全く止まることなくその遅いままのスピードで登り続けていくことができます。

ヤマで切り返したい時とか、急に斜度の強くなるところとか、この粘りで何度助けられたかわかりません。仮にエンストしたとしたもセルがあるのですぐに何事もなく再始動できるのも大きなメリットですね。セルはインジェクションとも相まって、冷えてる時でも間違いなく一発でかかってくれるので積み込み時などにも助かります。

そんなにスピードが出ない

これってメリットなのか?と思うでしょうが、間違いなくメリットです。レーサーも乗ってましたが、とてつもない推進力に体が持っていかれるばかりで遅れていってしまいますし、そんなにスピード出たら怖くないですか?回したら回したで「ムーンムンムンムン」というレブリミットの牧歌的な音を出して結構な加速をしてくれますが、それだってそんなにスピードは出てません。この速度域の中にしかいないからある程度安全に色々練習できる、っていうのはとても安心感のあることだと思っています。怪我したくありませんしね。

タイヤが安い[2024/3/11 updated]

フルサイズのレーサーでレース前にタイヤ交換だ!ってなりますと、仮にリアだけでも12,000円とかしちゃうことが多いですが、僕のよく使っているiRC iX-09w GEKKOTAの16インチ(通称ミニゲコタ)だと時期にもよりますが9,000円を切るくらいの金額になってることが多いと思います。タイヤサイズが小さいので3/4くらいの値段になることが多いですね。消耗品の中でもタイヤは本番ならしっかりグリップさせたいところだし、この値段差はありがたいところです。

かっこよくてカワイイ

もはや主観の問題ですが、もちろんフルサイズのレーサーはかっこいい。あれを乗りこなしている状態は本当にかっこいいです。

なんですが、ミニモトも結構かっこいいし可愛らしいところがあります。外装デカールのオーダーとかするともっと愛着が湧いてきますよ。デカール作らない純正の状態でもCRF共通のグラフィックで気分はジョー・シモダ、いい感じです。

そんなメリット編でした。あとはカスタム編と「持病」編かな。

CRF125Fっていう楽しいバイクがあるよ。その1

CRF125Fというバイクがあります。カテゴリーでいうと:

  • ミニモト(フロントタイヤ19インチ・リアタイヤ16インチ)
  • ファンバイク(ガチのモトクロッサーとかではない)
  • 4ストローク・インジェクションの125cc

という感じのバイクです。私は直前にBeta X-Trainer(クロトレ)300に乗っていたので似ても似つかない感じのバイクではあります。

僕がいつも行っているオフロードパークSHIRAIだと、ミニモトで楽しんでる人が結構いるんですが、なんとなく自分が乗ることはないんじゃないかななんて勝手に思ってました。

でも実際のところ、クロトレはとにかくパワーもあるんだけどほんとに10分の1も使えてないような感覚だったし、車体の大きさからくる扱いの限界のようなものが早くおとずれるため、いつも乗ったはいいが疲れ切ってました。クロトレをミニホイールにしてみた時に車体のサイズ感はミニモトサイズホールがいいとわかってたのに、なんとなく乗れた気になってフルサイズに戻して、またうまくいかなくてみたいな感じだったんですよね。(後で書きますが、相変わらずクロトレは最高にいいバイクだと思ってますよ)

そんなことを考えていた時にちょうどKX112が出て、仲間の皆さんに「KX112買いたいんですよね」なんて話してみたところ:

とまぁ全力で止められ、その時CRF125Fを持ち込んでたニノさんに「これ今日一日乗ってみてください」と勧められ、どんな感じなんかなと乗ってみた結果:

という感想しか出てきませんでした。当日のことを今でもよく覚えているけど、ショックだった。いつもの沢本線をスイスイ進むことができ、何かが起きた時にもリカバリーも簡単、ハマってしまったとしてもそもそも車体が軽いのでいい状態に戻すのも簡単にできる。何より、「なんだか知らないがめちゃめちゃ粘る」バイクだったのです。なぜこの状態でエンストしない?!?!という感じで、しかもほぼノーマル状態でした。

クロトレからの乗り換えだし、粘らないエンジンのカチ回し系のバイクは僕には無理だよなと思ってもいたので(それがKX112を買わない理由にもなってました)、この粘りのあるエンジンは衝撃的でした。

こんな感じのやりとりしながらも、最終的に奥様も「HONDAで赤だから可愛い」ということで、すぐ新車を買いました。なんせ新車で346,500円税込、安すぎるよな。

クロトレに頑張って乗っていたからこそ出会いもたくさんあったので難しいところですけど、純粋にバイクに乗って上達するという観点だけだったら「悪いことは言わないからこのCRF125Fにして数年頑張って乗ってみ?」と伝えると思います。当時の僕はいうこと聞かないとは思いますが。

40代後半でオフロード初めて、なぜかオフロードパークに通うようになった私ですが、CRF125Fに乗ったことで僕の知ってる場所の範囲はものすごく狭かったんだということもわかりました。日々できることが増えていき、おかげでシンプルに楽しい日になることが多いです。

ナンバー無しの車両を、特にHED方面で乗るのであれば、絶対にお勧めしたい1台です。

気が向いたらまた続き書きます!

2018年のエンデューロライフを振り返る

私にとって2018年は、エンデューロレースを始めてしまうという大きなチャレンジの1年だったわけですが、つい先日Twitterで「#これを見た人は春夏秋冬の4枚を貼れ」という投稿が回ってきましたので自分もどんなものを出そうかと今年の写真などを眺めていました。結果として選んだのはこの4枚でした。
 

なんやかんやでこの4枚に今年が凝縮されていると思いますので、これを使って2018年を振り返っていきたいと思います。

春:日野ハードエンデューロに参加していた!

dirt101.hatenablog.com

 今考えてもこのレースを最初のエンデューロレースに選んだのは、なにか大いなる勘違いだったというか、その後の様々な運命が決まってしまったというか、そんな大きな意味のあるレースでした。

ポエム語りがちなおっさんのTweetの中でも、その時の心情をそのまま伝えているお気に入りがこちら:

ソフト2周という結果なんですが、自分なりに限界を超えたことができたと思うし、日野ハードエンデューロ全体の雰囲気が非常に好きです。秋に行われたミディアム・ハード・G-NET戦も迫力の見ごたえでした。

最初のレースとしてHEDはどうかと思う、というのは冷静な意見だと思います。(本物の)さわやか林道のみを楽しんでいた人がいきなりHEDにでるというのはどうかと思いますが、D山あたりでゲロ林道を楽しんでいた人であればHED初レースも大ありだと思います。

なにしろ私のレースでの目標は、常に「自分なりに決めた目標を達成すること」であって、誰かに勝ちたい、優勝したいというような気持ちは非常に少ないんです。もしかしてHEDはそういう人向きなのかなと思いました。

もちろん、仲間とWEXに出たりもしているので、こちらももちろん楽しいですよ。WEXは本当に敷居が低くて参加しやすいところだと思うので、一回出てみたいな、と思っている人は是非一緒に行きましょう!

 夏:トランポとレーサーを買った!

 
 自走とセローでやってた頃がすでに思い出せない感覚もありますが、ハイラックスとBeta X-Trainerの購入はかなり大きな出来事でした。

ハイラックスはあっというまに7,000kmを超えていて、そりゃ長野方面に三回(爺ヶ岳・GAIA・大町)も遠征に行けば当たり前ではあるんですけど、よく乗ったなぁという感じです。日常の使い勝手も良いので、結構家族と都内に出かけるときなんかでも使っています。調子に乗った結果、最近バックするときに荷台のサイドをガリっとやってしまいましたが。。。基本的にはお勧めのしやすい大きさのピックアップトラックです。最近はバックオーダーを待つ期間も多少はましになってきていると聞いたので、狙っている方は是非!質問いただければ、わかることならなんでもお答えします。

Beta X-Trainerの方は、世にいう「タッケマン事変」で現在ドック入りしております。大町で急遽リアディスクをタケルドラゴンへ、GAIAでは本体ごとタッケマンに貸すことになって、持ち主が乗れない間も活躍してくれていました。

クロトレでも2回レースを走っていますが、まだまだ乗りこなせているとは言えない状況です。でも、例えばガレ場でもアクセルを開けていけば勝手に進んでいってくれる感じや、クロトレの邪魔をしなければ大抵うまくいくという感じは少しわかってきたかもしれません。という矢先にケガしてしまったんですけどね。。。

秋:レース活動が続いていた! 

 9月のWEX勝沼、10月頭のJNCC HARD-G ジャンピンジャック、10月末のCGC信州大町ハードエンデューロに参加し、そのほかにもCROSS MISSION R3 in 白井WEX サンクスギビングGAIA日野ハードエンデューロなどを観戦させていただきました。

ケガをしていなければ、クロスミッション以外は出る気でいたので少し残念でしたけれど、観戦の面白さにも目覚めた感じがしています。

すごいなと思うのは、これらすべてに奥様がついて来てくれていることですね。最近は覚えた単語をとりあえずTwitterで言ってみる活動を精力的に行っている彼女ですが、怪我の時も含めて本当に感謝しております。トランポとして購入したハイラックスの効果もあったと思いますし、長野あたりには定宿もできておりますが、夫の趣味に付き合ってくれているのですから、せめて美味しいものでも食べて楽しんでほしいと思っています。最近は彼女自身も観戦が少し楽しくなってきたみたいですし、TLに流れてくる動画も楽しみにしてるみたいです。

WEX勝沼

WEX勝沼は、奥様が「ゲロマディ」「ゴミ路面」を覚えたレースで、かなりきつい状態の路面に苦しみました。下見しただけでも相当やばい感じがしていたので、とにかく一周回りきろうというのがこの時の目標でした。

 ひどいコンディションだったこともあってか、なんかみんな笑うしかないというような雰囲気になっていて、夜の宴会は肉だけおいてほとんど参加できていなかったけれども、多くの皆さんと知り合いになれて本当に楽しいレースでした!

JNCC HARD-G ジャンピンジャック 

爺ヶ岳JJは、本当にガレの思いでしかありません。レース序盤(というかそこで終わってしまうんだけども)はKoudaiさんに付き添ってもらって、励ましていただきながらひたすらガレ沢を登っていく荒行でした。(この模様はKoudaiさんのBLOGにもあります)

 前日の練習の段階で、とにかくガレ沢だけは走り切ってできるだけ上まで登っていこうと目標を立てていました。あとはマーシャルさんに止められるまで走ろうと。目標は達成できましたけど、圧倒的に練習不足を感じて、日野や白井に行きたい!と強く感じました。

私の中で、復帰したらぜひリベンジしたいハード系レースでした。

CROSS MISSION R3 in 白井

移動用にセローを持ち込んで、観戦に集中です。ラジエターズから初レース参加される方がいたので、ずっとついて回ってました。気迫あふれるファイトで、こちらも楽しませていただきました。途中Holyさんに助けてもらったり、ワンポイントアドバイスもらったり。楽しかったですね!

なんか、このあたりでレース観戦をLive Tweetするというのに目覚めてしまって、レース当日は大量のポストをする(そうするとIT系のフォロワーが減って代わりにオフ系のフォロワーが増えるw)のが恒例になりました。クロスミッションも、X完走を目指して復帰後に是非チャレンジしたいです。

CGC信州大町ハードエンデューロ

そして、問題のCGC大町なんですが、心配していた雨はレース開始までには止んでくれて、多少チュルってはいたもののコンディションの良いレースになりました。のですが、骨折する事態になってしまうんですよね。。。

奥様には罰としてチュールメーカーでおもしろ動画を作って皆様にお詫びするように、と命じられ、すぐにアップしておりました。一泊してから自分で運転して長野から東京まで戻り、次の週に即入院・手術でした。

リザルトを見ても、2周のペースからすれば3周は行けていたんではないかと思うので悔やまれる限りです。運営の方々にはケガのこともあって本当にいろいろとお世話になり、大変感謝しております。結果はケガも含めて散々でしたけど、やっぱりHEDが本籍地だな、と思ったレースでした!

日野ハードエンデューロ

宿泊して全戦観戦してきました。Tweetはかなり多めでしたけど、全部載せたらきりがないのでアルバム辺りで止めておきます。4段ヒルはみなさんもう余裕な感じで、いつかイシユキさんが言ってたように実質2段になってました。そんななかでもG-NETライダーの皆さんの走りは本当に圧倒的で、終始アドレナリンが出まくっていました。

WEXサンクスギビングGAIA

WEX GAIAの詳細については、ボッチさんカルケンさんのブログを読んでもらえると雰囲気わかります。私もチョコチョコ出てきますし。仲間内の総決算ということで、引退する人もいれば初レースの人もいて、みんなでパドックで盛り上がり、表彰式で盛り上がり。きわめて正しい楽しいレースでした。

また、私のクロトレのトラブルにあたり、Twitterでかなりの情報が集まったことも、驚きとともにとてもうれしかったです。エンデューロ業界のいい意味での狭さとあったかさを感じました。

と、まぁこんな感じで週末になると夫婦で出かけていく生活を繰り返し、受験生の娘に呆れられながらも秋は更けていくのでした。

冬:そして骨折を治す!

怪我をしてしまったわけです。骨折です。チタンロッドが埋まっています。5年前にもやっていて、同じところに入れています。手術自体は本当にスムーズで、予後を考えてもとても順調でした。

 それでも、私はまだまだ長いこと乗れないわけです。Dr.イシユキ氏にサプリの情報をもらい、日々ガリガリと接種しておりますが、医者曰く1年かかるということではあるのです。これを半年に縮めて、あわよくば夏前に復帰するのが現在の目標です。奇跡をおこしに行こうと思います。

怪我した奴の言うことではないんですが大事なポイントは、限界に挑戦するわけですからしっかり装具をそろえておく、やばいと思ったらやめる勇気も必要、というところです。怪我したらこうやって乗れない時間を過ごし、仲間が成長するのを見せつけられ、悲しい思いをすることになるのですから。。。

そんな感じの2018年の締めだったものですから、当分はなぜかパドックにいて観戦しているマン(夫婦)になっていると思います。初めてレースに参加するよ、っていう方がいたらぜひ声をかけてください。ボッチで参加するよりもみんなでワイワイやった方がきっと楽しいですよ!私は可能な限り来年もレースを観戦、できるだけ早く参加したいと思っています!

エンデューロ活動を通じて、たくさんの方と知り合わせていただいて、たくさんの学びを頂きました。本当に感謝しております。来年もどうぞよろしくお願いいたします!