前回の記事はこちら
ついにStark Future からエンデューロモデルの Varg Ex が発表されて電動モーターサイクルの話題もとても盛り上がっているところです。かっこいいし、80hpていう未体験ゾーンが待ってて、日本からも買えるみたい。(Teslaみたいな直販モデルみたいですね)
車体のサイズや重さ
でも、スペック上は120kgあります。実際の重量よりも軽く感じるという話もあるけれど、ガチのフルサイズのボディがその重さだとして、SHIRAIのサワイゴで引き起こすのはちょっと辛いだろうなとは想像しています。僕がいつも参考にさせてもらっている Electric Cycle Rider っていうショップのYouTubeチャンネルでも、Full-Size/Mid-Size/Small-Sizeって感じで分けて評価とかしてるみたいです。もちろんVargとかはフルサイズ、Ultra Beeはミッドサイズ、Light Beeのサイズがスモールサイズですね。こんな感じの比較ビデオがあります。
前回の記事でもサイズ感については触れましたが、ソードーさんや仙台のスマホ屋さんのように外人みたいな恵まれた体格があればもちろんフルサイズでVarg Exとかも楽しいと思うんですが、私のようなサイズ感(169cm/72kg)でフルサイズは電動かどうか別としてちょっと辛いものがあります。なのでミッドサイズのUltra Beeが車格的にミニモトでもなくフルサイズでもない中間の、いい感じのサイズなんじゃないかと思っております。もちろん設定の細かさなどは遥かにVargの方が柔軟になってるみたいで羨ましいところです。
パワーモードについて
UltraBeeにはパワーモードとして3段階、Eco/Drive/Sportsがあります。Sportsの時で最大の12.5kw(大体hpだと17馬力くらい)のパワーが出ると思うんですが、このモードだとかなりすっ飛んでいくようなパワーが出るので、僕はヒルクライムで気合い入れる時くらいしか使っていません。僕の用途がハードエンデューロ的であるため一層そうなると思うのですが、ほとんどはDモードで走っています。EやDでどれだけのパワーが出るかははっきりとメーカーが公表してないんですが、ChatGPTに聞いてみたところ:
Surron Ultra BeeのD(Drive)モードとE(Eco)モードでは、最大出力12.5 kW(Sモード/スポーツモードで利用可能)より低い出力になります。Surronが具体的な出力値を公開していない場合が多いですが、同様の複数モードを持つ電動バイクの例から一般的な予測を以下に示します:
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E(Eco)モード:
このモードは最大の航続距離と効率を重視した設計です。出力は最大の**20~40%**程度に制限されます。12.5 kWが最大出力の場合:- Eモードの出力はおおよそ2.5~5 kW(3.35~6.7馬力)程度になると考えられます。
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D(Drive)モード:
このモードはパワーと効率のバランスを取る中間的な設定です。出力は最大の**50~70%**程度であることが一般的です:- Dモードの出力はおおよそ6~9 kW(8~12馬力)程度になる可能性があります。
と教えてくれました。いずれにしても私にとってはほとんどのケースでDで十分です。Eモードはどうかというと、例えばSHIRAIで事務所から第一まで移動するのには問題ないですが、下の駐車場からEで上がるのはちょっと無理があります。走り始めても少しでもグッとパワーが必要なところだとどうしようもなくなってっしまうという感じです。
それでもEモードにも使い所があります。例えばキャンバーでそろそろ行きたい時、あるいは人間が80%以上押さないといけないようなオシのケース。こういう時はへなちょこなパワーが一定して出るEモードが途端に良い感じになります。今年のクロスミッション白井シングルXの午後の部ではUltraBeeが優勝していますが、最後の周はバッテリーの関係でEモードしか使えなかったようです。それでもその後の周回はされていたので、慣れてくればEモードでもかなり戦闘力あるのかもしれません。
アクセルワークについて
この電龍(Ultra Bee)に乗り始めて改めて感じたことは、CRF125Fの時は随分乱暴にアクセルを扱っていたんだなということです。そもそもパワーがないのでゼロイチな操作になりがちではあるんですが、それにしても「車体が勝手にパワーのなさと車重もあってうまいこと調整してくれる」のに慣れてしまっていたようです。
一方電龍ですと、ゼロイチの操作はそのままゼロイチのパワーに即座に変換されてしまうのでギクシャクするし、空転したりしてしまいます。なので、新宝島のごときテイネイなアクセルワークが求められます。よく考えてみれば、クラッチに相当する部分はアクセルワークかブレーキを舐めてパワーを殺すしかないので、そりゃ丁寧にしないといけないよなという感じです。
フロントが浮いていてちょっと左右にホップさせたい時、イゴリ初めて抜け出す時、いずれもテイネイに行く必要があります。ただしエンジン車だとフライホイールもあるからアクセルをオフにしても前に進む力はゼロにはなってないことが多いです。でも電動にはそのような機構はないので、アクセルゼロ=パワーゼロです。なのでギリギリゼロじゃないところでリアブレーキを舐めたりすることでローパワーな状態を維持したりするのも重要になってきます。
アクセルの話とは直接関係ありませんが、トラクションをしっかりかけるためにステップをしっかり踏むことも当たり前ながら必要になってきます。ステップ周辺に操作が何もないからこそ、しっかりできるように練習していきたいです。CRF125Fはその辺りが随分ズボラに操作できたんですが、トラ車に乗るつもりで練習します。
バッテリーについて
今の所、私はSHIRAIで遊んでいる限り、1日乗る間にバッテリーが切れてしまったという感じにはなったことがありません。朝早くに出かけて日がくれるまで走るというのをまだやってないというのもありますが、多くのケースでは:
昨日1日(と言っても大所帯だったし実質走行時間は4hくらい)SHIRAIで遊んでいて、UltraBeeの残バッテリーは70%でした。日中は7~10度という感じだったのでまだバッテリーが弱くなるレベルではなかったのかもしれません。使い方としてはDモード中心で、ちょっとパワー出したい時だけSって感じでした。
— Ken Azuma (@kenazuma) December 9, 2024
というような感じで半分以上残ってます。大幅に減るケースというのは、登りの林道みたいなところである程度以上のペースで連続して走る場合です。こういう時はみるみるバッテリーが減るのがわかります。たいてい帰り道で林道であることは多いので、最後に結構減るということは多いですね。
Ultra Beeのバッテリーは、残容量が30%になるとSモードに入らなくなり、13%になるとDモードに入らなくなるそうです。帰れなくなったりすることに対する防御策だと思うのですが、まだそこまで減ったことはない感じですね。相当寒い冬になると、バッテリーの性能が低下して減りが早くなるということもあるようなので、これからの寒い冬にもしっかり減り方を確認してみたいと思います。
多くの人が「バッテリーの充電ってどうなるの?」ということを質問されます。Ultra Beeの充電池は4,070whもある大容量なもので、付属のハイパワー(1,440wだったかな?)の充電器でも空っぽの状態からだと5hほど充電時間が必要なようです。なので、1h充電できるならば20%くらいバッテリーを回復できます。
2 daysで遊ぶときに車中泊だから充電できない、あるいはクロカンで終始スピードを出し続けるようなケースであれば、スペアバッテリーがある状態が良いと思います。僕の場合は2 daysだとしたら宿に泊まっているのでコンセントがあるし、そもそも仮に発電機があったとしても休憩中に充電し切れるほどの充電スピードではないので、私は充電器にも対応できるようなポータブルバッテリーを購入しました。これでランチタイムに20%補えるので、多くのケースでは問題なくなると思っています。
実験: ECHOFLOW2からUltraBeeバッテリーへ充電。どれくらいいけるか。 pic.twitter.com/Sk189QuVb1
— Ken Azuma (@kenazuma) November 30, 2024
僕の場合はほぼ全てがハードエンデューロな状況なので、待ち時間も多いですし、スペアバッテリーまでは今の所必要ないかなという感じです。
ランニングコストについて
こちらのTweetがVarg Exのリリースに伴って話題になってました。
— Daisuke OKANIWA @ 和田屋に 154 円払う (@db601) December 11, 2024
計算の詳細は分かりませんが、Varg Exがいかにメンテナンスコストがかからないかを示しているチャートになります。実際にどうなのかということはもちろん利用シーンにもよるわけですが、簡単に思いつくだけでも:
- ガソリン
- 2stの場合は2stオイル
- エンジンオイル
- エアクリーナー
- 定期的なクラッチ交換
- 定期的なピストン交換
- 定期的なプラグ交換
この辺りは電動には必要がないコストになります。僕の場合はこういう作業をショップに丸投げしていたので、2st時代を思い返すと計算したくもないレベルでコストがかかっていたように思います。
何より時間がメンテのために費やされて走る時間(として選択できる時間)が減るのは痛いところですね。OHしますというようなタイミングであれば、ベアリングのグリスアップをするとかは同じように発生するだろうし、タイヤとかブレーキパッド、チェーンなどにも違いはないはずです。
それでも、乗り出す時にタイヤの空気圧だけ見て、チェーンに注油を確認して走り出せるというのはとても気が楽です。真面目にコストを比較すれば、電動高くね?という反応も意味が変わってくるんじゃないかと思います。
とにかく週末がいっそう楽しみになっているので、どんどん乗って気になるところを書いていきたいと思います!