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概要

デザインは全て大河原邦男氏が手がけているため「大河原邦男コレクション」とも呼ばれる。

尚「M-MSV」の「M」を表す「Missing」とは「欠けている」「あるべきところに存在しない」という意味。

雑誌「SDクラブ」内で連載されていたMSVシリーズの一つ。今回の主な特徴として、これまである程度年代区分をされていたMSVの中で、その区分が無いことが挙げられる。

つまり、「その時代の連邦やジオンのみ」というわけではなく、「U.C.0079からU.C.0093に至るまでの現段階における宇宙世紀全てのMSのバリエーションの集結」という試みがなされている。また、雑誌企画『Ζ-MSV』で設定された「百式改」のバリエーションや、今回新たに設定されたRX-81(近年では「ジーライン」とも呼ばれる)や、ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』に登場するガンダム5号機ガンダム4号機など、近年ゲームなどにも登場するMSの数多くがこのM-MSVで設定された。

また、「SDクラブ」誌上では本作と連動する形で、小説『モビルスーツコレクション・ノベルズ』や漫画『シークレットフォーミュラ』など、本作で設定された機体が活躍する連作短編も展開されていた。

ビグロ改Gマリナーなど、これらの短編群で新たに設定された機体も存在するが、当該機は『M-MSV』には含まれていない。

デザインラインに関する「問題点」

新規にデザインされたMS達は、大河原邦男氏の手によってデザインされた。

が、この当時(1991年頃)の大河原氏は、「一体一体の整合性」に固執していたらしく、その為「機体各所にハードポイント的なくぼみが複数見受けられる」場合等があり、「同じ時代のMS」と言ってもあながち信用できないこともない、統一感のあるMSデザインとなってしまった(特に、ガンダム7号機は一見すれば『F91』のMSと言っても過言ではないほどデザインラインが似通ってしまっている)。

その為、近年ゲームに登場する際はカトキハジメによるその時代に合わせたラインの調整や、整合性のあるデザインへとリファインされている。

近年の「ミッシング」の行く末

カトキハジメによるリファインなどの甲斐もあり、最近では専らゲームの主役機としても活躍する機会が増えたり、「GFF」や「HGUC」等で商品化したMS達ではあるが、それでも未だにその存在はあまり知られていない。

それでも、そのMS達が後のデザインフォーマットと成り得たことに変わりは無く、「欠けている」部分を埋めようとする流れが生まれてきているのも、また事実なのである。

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