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概要

種族座敷童子酔魔
二つ名夢幻酒場「鯢呑亭」の看板娘
能力(不明)
登場作品東方酔蝶華
テーマ曲(不明)

奥野田美宵は、東方Projectの書籍作品の『東方酔蝶華』に登場するキャラクター。

人間の里にある居酒屋『鯢呑亭(げいどんてい)』看板娘

礼儀正しくも陽気で人懐っこい性格で、鯢呑亭周辺で起きた妖怪による誘拐騒ぎを心配する常連客には、気風良く場を盛り上げて徳利酒を一本おまけするなど、サービス精神も旺盛。また、博麗神社での宴会では店の名物である煮物を差し入れたり周りに酌をして回る他、妖怪騒ぎに関する博麗霊夢の聞き込みにも積極的に協力している。

客や目上が相手の時などは基本的に敬語で話すが、親しい相手には砕けた口調で話すこともある。居酒屋で働いているためか彼女自身も料理が得意で、霧雨魔理沙のために用意したレシピは、料理上手の十六夜咲夜ですら「味付けも洗練されています」「これは本物の味」と唸らせる程。

人里に棲み暮らしているが人間ではなく、その正体は鯢呑亭に棲み着く『座敷童子(ざしきわらし)』で、伊吹萃香眷属。住処である鯢呑亭で店員として働いていたが、ある日、お忍びで店にやってきた萃香を鬼と看破し、彼女が相棒と呼び常に持ち歩く鬼の酒器『伊吹瓢』に注目する。本来、座敷童子が存在するには屋敷という「容れ物」が不可欠だが、その代用として伊吹瓢に取り憑くことに成功し、鯢呑亭を出て屋敷の外を移動できるようになった。しかし同時に、幻想郷最強の種族・鬼の愛用する伊吹瓢の影響を受け、至上最強と評される程の『酔魔』の力を得てしまう。

霊夢の聞き込みに対しては、「店主にも客にも危害を加える気は無い」と語っており、里の人間に対する敵意はないと思われる。一方で神社の宴会に紛れては泥酔した霊夢らに酔魔の力を使って悪夢を見せている他、作中の端々で不穏な笑みを浮かべていることも多く、その真意は不明。後に、深夜の鯢呑亭を訪れた萃香と酒を酌み交わし、伊吹瓢に棲むことを正式に許可されると同時に、閉店後に呑みに来た時に店を開けて欲しいという頼みを快諾する。

さらにその後、二ッ岩マミゾウに常連客の一人を攫われ、鯢呑亭を出て行くよう恫喝を受ける。萃香に助けを求めることで問題は解決するが、直後に当の萃香とマミゾウから、誘拐事件は妖怪が人里でも呑める居酒屋を開かせることを目的に、二人がグルとなって計画した芝居(曰く「一流妖怪のやり方」)であったと知らされる。そして彼女らの提案を受け、深夜の鯢呑亭を「妖怪専用鯢呑亭」(後に「蚕喰鯢呑亭」と改名)として開店した。

容姿

をモチーフにした帽子を被っている、ピンク髪と緑色の目を持つ美少女

髪質はくせっ毛で、右のもみあげの先端がカールしているのが特徴。

萃香の持つ伊吹瓢によく似た柄の藤色のスカートをはき、その上に鯢呑亭の鯨のイラストが描かれた前掛けを着用している。水色のシャツを着て、胸元とスカートには端を赤い魚型(鯨モチーフ?)のアクセサリーで留めた×印の白いリボンの飾りをつけている。

そして何よりも、リボンで強調された胸は実にけしからんことになっている

二次創作では巨乳として描かれることが多く、ゲームアプリ東方ロストワード東方幻想エクリプスなどでも胸が大きい。

ちなみに萃香が鯢呑亭を訪れるまでは、軽装の仲居のような和服を着用していた。

種族

妖怪『座敷童子』

厳密には「鯢呑亭が入っている屋敷」に棲む座敷童子であり、鯢呑亭が開店する以前から同じ家で暮らしていた。「鯢呑亭を妖怪から守るのが仕事」と語り、看板娘として店のために働いているのもその活動の一環である。

種族の特性としては「いる間は家が栄えるがいなくなると家が滅びる」という物で一見因幡てゐ依神姉妹の特性を合わせた』物に見える(ただし起きる不幸は依神姉妹の比どころの話ではない)。

実際にはおそらく『いる間は本来なら家に起きるはずだった不幸を集め、いなくなる事で纏まった不幸が破裂する』、つまり『キャパシティのある鍵山雛というのが種族の本来の特性と言える。

一方で、萃香は美宵を『酔魔』と呼んでいる。酔魔とは、酒に憑き宴で人を酔い潰す力を持つ、霊魂・精霊体のような妖怪である。美宵本人はあくまで「座敷童子」を自称し、萃香に『酔魔』と呼ばれた際には否定しているが、魔理沙に二度目にレシピを教えた際にはその料理を「酔魔の煮物」と紹介している。

意図していない結果論ではあるが、彼女は二種類の妖怪を兼任している存在と言えよう。

能力

現時点では正式な能力名は不明。

霊夢は「記憶を操る妖怪」と見当をつけている。

皆の前で煮物を差し入れたにもかかわらずその煮物を持ち込んだ人物を誰も覚えていなかったり、聞き込みをした霊夢がその情報を誰から聞いたのかを直後に忘れてしまうなど、美宵の存在に関する周囲の記憶や認識が曖昧になってしまう。

これは彼女の種族が座敷童子であるためで、違和感なく人の輪に入りコミュニケーションをとることはできるが、すぐに忘れられてしまう。その対象は霊夢や魔理沙を始め、傍目からは祖父と孫娘のように仲の良い鯢呑亭の店主すら例外ではない。「忘れられるのが座敷童子の宿命ならこんな哀しいことはない」と述懐していることから、自身のこの能力については疎ましく思っている様子。反面、能力を利用して都合の悪い事実を隠蔽したりとしたたかな面もある。

また、酔魔の性質も加わった為か、泥酔した人間に悪夢を見せる能力も持ち合わせる。

第一話で宴会中に酔い潰れた霊夢が宴に食材として供された巨大な猪の妖獣に神社を襲撃される夢を見たり、第三話で同じく巨大猪に蹂躙される夢を見た時には、その背景に美宵の前掛けに描かれた鯨が現れている。

霊夢らに悪夢を見せる理由は不明だが、魔理沙が前述の「酔魔の煮物」を食べて酔い潰れた際に、夢の中で妖怪『猩々』と戦う彼女の姿を、近くの草むらに隠れて楽し気に観戦・応援している。また、第一話で霊夢に伊吹瓢を使うようにアドバイスした声も、上記の背景の鯨の描写を踏まえると、やはり付近で観戦していたであろう美宵のものである可能性が高い。彼女にとってこの行動がただの娯楽なのか、それとも他の目的があるのかは謎。

また、その能力の特性ゆえに一度見た物を忘れない程度の能力を持つ稗田阿求と邂逅した場合、どちらの能力が勝るのかしばしば議論になることも。

関連人物

伊吹萃香

妖怪『

鯢呑亭に現れ、一介の座敷童子にすぎなかった美宵に間接的に力を与えた、ある意味で物語の発端ともいえる存在。物語序盤の時点では、萃香のみが美宵の存在と能力を完全に把握しており、彼女が伊吹瓢に憑依したことも黙認していた。また、美宵が酔魔の力を使っても全く動じることなく、霊夢らが翻弄される様を見ながら爆笑したり、魔理沙の観戦に夢中になる彼女の背後から声をかけたりしている。

後に閉店後の鯢呑亭を訪れて美宵を問いただすが、鎌をかけたり凄んでみせたりしても一切怯むことなく終始にこやかに応対する彼女を気に入り、深夜の鯢呑亭に出入りするようになる。その後、マミゾウからの脅迫を受けた美宵の相談を受けて問題を解決した…と見せかけ、それが「妖怪専用鯢呑亭」を開店させるためのマミゾウとの芝居だったことを告げる。

二ッ岩マミゾウ

妖怪『化け狸

泥酔した鯢呑亭の常連客を介抱するふりをして誘拐し、彼を人質に妖怪である美宵に「人間の里で悪目立ちして欲しくない」として鯢呑亭から出て行くよう要求した。その真の目的は「里の中で安心して酒を呑める店を持つ」こと。

以前から人間に化けて人里を訪れていたが、油断したり警戒されたりすると化け狸であることを見破られてしまう危険があったため、萃香と共謀して客を攫い、上記の芝居を打った。ちなみに、誘拐した常連客は何事もなく解放されている。萃香の合図で開店祝の胡蝶蘭を手に現れ、美宵を驚愕させる。その後、自身の目的を彼女に告げ、「妖怪専用鯢呑亭」の開店を承諾させた。

博麗霊夢・霧雨魔理沙

人間『博麗の巫女』・『魔法使い

博麗神社で催される宴会に紛れ込んでは酒に酔わせ、妖獣に襲われる悪夢に立ち向かう姿を観戦して楽しんでいる。座敷童子の性質ゆえに最初はあまり記憶されず、人畜無害な居酒屋の看板娘としか認識されていなかったが、度重なる異常から徐々に怪しまれ始め、ついに秘密裡に調査が開始される。

彼女らが妖怪退治の専門家であることは承知しており、魔理沙に至っては切り札であるマスタースパークの存在も知っている。鯢呑亭の周辺で問題が起これば妖怪である自分が疑われ退治されてしまうと怯えてもいるため、マミゾウによる誘拐事件の際には彼女らに助けを求めることもできずジレンマに陥った。

二次創作

オンリー同人誌即売会

奥野田美宵オンリー同人誌即売会として、夢幻鯢呑祭が2021年より開催されている。

東方キャラの日

二次創作イベントタグ「東方キャラの日」では、9月4日は奥野田美宵の日が提案された。由来は、同日が「くじらの日」であることから。

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