ミズタ
みずた
『ボクはミズタ
イイダとは… ムカシの知り合いってとこかナ』
『スプラトゥーン3』の追加コンテンツ『サイド・オーダー』に登場するキャラクター。
秩序の街に迷い込んだハチとヒメが、ヒメの相方のイイダを探して秩序の塔に入った際、塔のエレベーターで出会った謎のタコガール。その正体は前作追加コンテンツ『オクト・エキスパンション』にてステージBGMを手掛けていたDJのDedf1shその人。
過去に『オクト・エキスパンション』の舞台である深海メトロへと足を踏み入れ、メトロを運営するネル社に「消毒」されて自らの意思を失っていたが、気付いた時には秩序の街へと迷い込んでおり、その際に自我を取り戻したという。ハチ達より先に塔に辿り着いたため塔の構造などに詳しい。イイダとは旧知の仲だと言い、イイダを探すことで利害が一致したハチとヒメをサポートする。
一人称は「ボク」、二人称は「キミ」。
過去の開発者インタビューで「消毒されてしまったタコの女の子のDJ」と紹介されているため、ボクっ娘ということになる。表情はクールだが、DJが故か喋り方は陽気であり、「HEY」が口癖で台詞はカタカナ混じりになっている。
フルネームは「ミズタアハト」。海外名は「Acht」。
消毒されたオクトリングらしく、ゲソは青く肌は緑である。また、指先とゲソ先が赤い。
服装はサイズの大きいトップスにヘッドホンとタコっぽい絵の描かれたキャップ、右腕にリストバンドを装着している。後頭部は刈り上げにゲソを一本垂らす特徴的な髪型をしており、後頭部をよく見るとゲソの左側に「ミズ」、右側に「タ」という剃り込みが入っている。
Dedf1shのジャケット画像の姿とほぼ同じだが、一点だけ異なる箇所として左手に包帯を巻いている。本人によれば「塔に幽閉された際にスケルトーンに襲われて怪我した」らしい。
この先、サイド・オーダーのネタバレを含みます。
上記のように、元々は消毒されたことで自我を失いながら深海メトロでBGMを奏でていたが、イイダの開発した秩序の世界こと仮想現実「ネリバース」が暴走し、精神だけが仮想現実に取り込まれたことで、ハチやヒメとともに今回の騒動に巻き込まれてしまった。ミズタがその際に自我を取り戻したのは、ネリバースが元々「消毒」されたオクタリアンの心を修復・記憶を復元するために開発されたのが理由である。
その後、知り合いのイイダの声が秩序の塔の上方から聞こえてきたため、塔へ向かい攻略を試みたのだが、先述の理由で左手を負傷。さらに、塔内の移動手段であるエレベーターの中に閉じ込められてしまった。
後からハチとヒメがエレベーターにやってきたことで2人と合流してからは、自身は怪我をして攻略が難しいことから、二人に直接的な塔の攻略は任せつつサポートに徹している。
また、エレベーターのコンソールから塔の情報を引き出すことで、塔の構造やカラーチップなど、塔の攻略に必要な情報を入手して二人に共有している。この技術はイイダと同じ場所で学んだスキルだという。本人曰く、エリートだったイイダほど上手くはできないそうだが。
秩序の塔の攻略が進み、イイダが今回の事件の黒幕であるオーダの支配から解放され、自我を取り戻した後は、イイダと2人でサポートに回る。
ミズタがイイダのことを「ムカシの知り合い」と言っていただけあり、その後はイイダとも仲良さげに話している様子が度々見られる。しかもヒメを含む誰に対しても敬語で話すイイダが、ミズタと話す時だけは砕けた口調で会話しているというちょっと珍しい光景も。どうやら「ムカシの知り合い」どころか、友人の仲だったのだろう。
中には、ミズタが塔のエレベーターにずっといるという話題が出た際「ミズタって昔からカベ際とかせまい所とか好きだったでしょ?」とミズタ自身も自覚が無かったことをイイダが指摘する場面もあり、それなりに長い付き合いだったと思われる。
イイダ曰く戦いの訓練もよくサボっていたらしく、塔を攻略できず負傷したのも、訓練をサボったせいで戦闘が苦手だったことが原因だった模様。
ミズタから見た現在のイイダは昔とあまり変わっていないようだが、イイダがヒメを「センパイ」と慕い、強く尊敬している様子は昔のミズタも見たことがなく、「ムカシとチガウトコもあるみたいダネ」と冷静に評していた。
また、自身が消毒前と現在で大きく見た目が変わっていることを自覚しており、見た目が変わっているのに何故自身のことが分かったのかとイイダにも聞いているが、「声とかフンイキですぐにわかったかな」と返されている。
作中ではヒメとイイダに若干振り回される常識人枠と化している(ハチは終始無言なので実際の心境は不明。ちなみに、2人のやり取りを見たミズタが困ったように「キミがいてくれてよかったヨ」とハチに話しかける場面がある)。
イイダが何も告げずにオクタリアンの地下世界から脱出したことについてイイダ自身は気にしていたが、ミズタの方は特に気にしてないと返している。なお、深海メトロに囚われていたためか、イイダがヒメとともにテンタクルズを結成し、ワールドツアーを開催するほどの大物になっていることは流石に知らなかった。
本来タマシイの一部である筈のパレットは、ミズタのものだけ無かったが、これはミズタのタマシイが秩序の世界に取り込まれた際、パレットに変わるよりも先にミズタ自身に定着したからではないか、とイイダは推測している。
負傷した左腕は、最終決戦での復活時に包帯が消滅していることから治療されたことが覗える。
最終決戦ではイイダ・ヒメとコラボし、「オンリー・オブリガート」「フルスロットル・テンタクル(Last Order)」を再生した。
オーダコとの決戦では一瞬だけ彼女の眼が見えるが、イイダとまた違う形の垂れ目かつ、イイダと同じ「∞」状のハイライトが入っているようである。また、この後にヘッドホンをズラして片耳だけ外に出すのだが、ピアスを付けていることも確認できる。
赤いゴーグルを着けている理由だが、ニンドリのインタビューによれば、ゴーグル自体はタコゾネス由来のものだが「素顔がけっこうきゅるんとしているので、クールに見られたくてゴーグルをしています」らしい。
……どうやら素顔はコンプレックスのようだ。
なお、他のオクタリアンなどは消毒されると目が黒く濁る特徴があるが、ミズタの目は黒くなっていない(ただしタコゾネスもゴーグルの隙間を確認する限り目は黒くならない模様→参照)。
秩序の塔を「ハチのパレット」で攻略していくことで手に入る『イイダの開発日記?』に、彼女の昔の写真が載っており、昔のミズタは現在とは逆にゲソ先が青かったことが分かる。現在はヘッドホンで隠れている耳も、当時はヘッドホンを着けておらず、当時も耳にいくつものピアスをつけていたようだ。
また『イイダの開発日記?』には彼女がイイダに向けたと思しきメールが書かれており、彼女の過去や、彼女とイイダの昔の関係が垣間見える。昔のミズタとイイダは同じタコゾネス養成所の生徒の同期で、イイダが真面目で優秀なエリートだったのに対し、ミズタはサボってばかりの不良で、よく教官に呼び出されていたらしい。
インタビューによると、不良といっても講義や訓練をしょっちゅうサボったり、服装規定を破ったりする程度の無気力な不良で、攻撃的な振る舞いなどはしなかった模様。それでも勤勉を美徳とするタコ社会では異端者で教官の手を焼かせており、「根も葉もない噂を流されたりして周囲から勝手に恐れられていたのでは」とも語られている。
そんなミズタに対し、エリートのイイダは飛び級を重ねて早々に卒業してしまったため、同期ながら一緒に居た時間は少なかったが、それでも二人でレコードを貸し借りする仲だった。ミズタ曰く「ヤバい音源」(後述)をイイダから見せられたことや、お互いに借りたまま返し損ねているレコードもあるという。その後も腐れ縁は続き、イイダが養成所にチューターとして戻ってきた際、教官に叱責されていたミズタをイイダが庇ったり、イイダがDJタコワサ将軍直属のワサビ補給部隊へ抜擢される直前には二人で写真も撮っている(画像)。設定資料集『バンカラウォーカー』の短編小説では、この時の様子が描かれている。
もっとも、ミズタは自身が不良であることを自覚しており、イイダに対して「キミみたいなエリートが不良のボクと関わって大丈夫か?」という思いを抱いていたようだ。実際、上記のようにイイダが教官に叱責されていたミズタを庇ったところ、養成所内で悪い噂を流されたこともある(二人を昔から知る教官が裏で火消しに回り、すぐ沈静化したそうだが)。それでもイイダは関係を断とうとはしなかったようである。
エレベーター内の会話ではイイダの開発した音ゲーを、養成所の同期だけでなくミズタにも遊ばせたという話がある。ちなみに件の音ゲー、ミズタいわく「鬼畜難易度」「思い出すだけでハキそう」で、同期の中で唯一クリアしたのもミズタだけだったらしい。
イイダと別れてからは後方での警備担当になったが、本人的には楽で良かったという(短編小説によると正規利用者すら来ない資材置き場の警備担当だった)。
イイダの地上脱出後も、ミズタは脱出することなく音楽に傾倒し、警備隊長の兵長に見つからない深層の基地にあるクラブで長らくDJをしていた。開発陣によれば、エリートながら地上へ脱出したイイダと、不良ながら地下に留まったミズタという対比関係にしている模様。
ただDedf1shの説明によると、ミズタもDJの活動には勤勉だったらしく、トラック制作やミックスに1日の大半を費やしており、DJとしての将来を有望視されていたという。だが理想の音楽を追求するうち、何らかの理由で深海メトロへと足を踏み入れて「消毒」されてしまい、意思を奪われて無心でDJ作業をさせられることとなった。
深海メトロに囚われていた頃について本人は「アソコでのキオクはほとんどナイんだケド」としつつ、「あんな世界は二度とゴメンダヨ」と語っている。足を踏み入れたのが本意だったのかは不明だが、その後消毒されて機械的にDJをさせられたことについては不本意だったのだろう。
サイド・オーダーの事件の後は自力で地上に出たらしく、テンタクルズやハチの助けを借りつつ、ハイカラ地方を中心にDJ活動や楽曲制作を楽しんでいる模様。
今回の物語のエンディングでも、「Dedf1sh feat.テンタクルズ」の名義でテンタクルズとのコラボ曲『#47 slumber』を発表している。それでも元がインドア派らしく、表にはあまり出ないらしい。
そんなすぐに地上で生活できるのか……?と思いきや、未払いだったDedf1sh名義の曲の使用料を回収して当面の生活費を得た模様。
設定資料集『ハイカラウォーカー』でも、Dedf1sh名義の曲が地上で流通していることを示唆する文言や、作中世界のゲーム会社『アンチョビットゲームズ』がイカラジオ2にDedf1shの曲を収録するのに権利関係で苦労した、とする文言があるため、恐らくそれらの使用料を回収したのだろう。
後に『Ordertune(オーダーチューン)』と共に公開された書き下ろしイラストでは、地上脱出後のミズタが、私室らしき場所で観葉植物達に囲まれながら音楽活動をする様子が描かれている。かつて深海でDJをしていたときは無表情だった口元には微笑みが浮かんでおり、地上での生活を満喫しているのだろう。
設定資料集『バンカラウォーカー』において、キンメダイ美術館の近所にある2DKの物件を借りて暮らしているということが明かされた。一室を防音室として使用しているため居住空間が狭いこと、近所にスーパーが無いことが悩みらしい。
また、クリア後のエレベーター内での会話にて、地上脱出後はテンタクルズのワールドツアー後半にも参加していたことが語られる(直接ツアーに参加したか、コダコと同じくオンライン参加かは言及されないが、話の内容的に恐らくは前者)。
2024年9月開催のグランドフェスティバルでは、サイド・オーダーをクリアしているとフェス専用会場に姿を現す(未クリアの場合は出現しない)。
フェス開始から48時間はウニステージ左のテントに立ってライブを見守っているが、そのテントにはイイダの私物らしきノートPCが置かれており、テンタクルズの控室用テントなのだろう。48時間経過後は、シャコガイステージのVIP席に移動しており、どうやらVIPとしてフェスに招待されていた模様。
なお、地上脱出後も外見は消毒された姿のままとなっている。
本名のミズタ・アハトはそれぞれ
- ミズタ→ミズダコ
- アハト→ドイツ語で「8」(Acht)
が由来だと思われる。
親しい仲ということで、おそらく名の方である「アハト」呼びじゃないのか?と思う方もいるかも知れないが、イイダも本名は「イイダ・マリネ」でありながら「マリネ」と呼ばれることはない。地下のタコ社会では名・姓の順番で表記されるのが普通なのか、それとも苗字呼びが普通なのか……
ちなみに、ドイツ語版での名前は「Ahato」となっている。「Acht」表記でないのはハチ(Nr.8)との混同を防ぐためか。
ミズタの言うイイダの「ヤバい音源」とはSquid Squad(「スプラトゥーンに登場するアーティスト一覧」参照)の「Splattack!(初代のメインテーマ)」ではないか?という説がある。
というのも、前作のオクト・エキスパンションでの洗脳3号戦では、「Splattack!(Octo)」というアレンジBGMが流れるのだが、アーティスト名が「Dedf1sh」となっている。
地下の閉鎖空間に地上産である「Splattack!」の音源があるとは考えにくい上、タコ世界から深海メトロに移動する際に持ってきた可能性も低いことから、もしかしたら元はイイダから貰った音源なのかもしれない。
Side Orderの英語版では、三人称が無性の「they」になっていることが確認できる。
「急に呼ばれたと思っタラ、
カードゲームの相手をしろダッテ?
イカの世界では コレがフツーなのカ…」
「まあイイサ 手加減は無用ダヨ
キミの実力、見せてもらおウ」
サイド・オーダークリア後は、ナワバトラーの対戦相手として呼び出すことも可能。いつのまにかナワバトラー道場に登録されてしまっていたらしい。
ただしこの時対戦するプレイヤーはハチではない(=新3号になっている)らしく、ミズタに勝利すると「ところでキミ、「ハチ」ってヤツを知ってルカ?…イヤ、何か近いモノを感じたんだケド 知らないならイインダ」というセリフを話す。
デッキ
ステージ:へだたりウォール
総マス数:162マス
カード:
ミズタについて言及したインタビュー記事。
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見るテンタクルズ・フウカ&ウツホ短編集
テンタクルズとフウカ&ウツホメインの短編集です。テンタとフウカ&ウツホどちらも一編はX(旧Twitter)で過去に出したものを掲載しています。 ミズタさんの口調(語尾カタカナ)やフウカちゃんとウツホちゃんの方言に自信がありません。違和感があるかもしれませんが、温かい目で見てください。間違い部分はコメント等で指摘していただければ修正します。 また音響・放送設備周りの話が出てきますが、筆者はそんなに詳しくなく、ただのイメージで描写してますのでご注意ください。 1.酔ったイイダさんと対応に困るヒメセンパイの話。イイダさんはお酒を飲みすぎると甘える癖があるとよい。 2.乙女なイイダさんの話。素顔をさらけ出せる相手はたぶんこの二人だけかなと。ハチからは大人として見られていたい気がする。 3.フウカちゃんとウツホちゃんの学生時代の話。こんな青春の一コマがあってもいいと思う。フウカちゃんはウツホちゃんのことがすごく分かってると個人的には嬉しい。個人的解釈と捏造設定多め。 4.フウカちゃんとウツホちゃんのとある朝の風景。フウカちゃんの作る朝ごはんの匂いが、ウツホちゃんにとっての疑似的な母親の匂いになっているのかもしれない。5,170文字pixiv小説作品サイド・オーダー超短編集
サイド・オーダーメインの超短編集です。 ネタバレ含みますので閲覧にはご注意ください。 1.ミズタさんとヒメセンパイ。エレベーターの中でこんな会話をしていたらいいなと思います。 2.サイド・オーダー後にヒメセンパイが見た悪夢。夢なので実際のゲームとは異なる描写があります。ご注意願います。 3.ボス戦(イイダさん戦)の時のイイダさんの心理風景。攻撃を繰り出す時、イイダさんは笑顔でDJプレイの動きをしているんですよね……。もしかしたらあの奇妙なサングラスがイイダさんにライブ会場の夢(もしくは幻覚)を見せているかもしれない、と考えてこの話を書きました。DJをする描写はその道に詳しい方から見ると誤りがあるかもしれません。ご了承ください。3,309文字pixiv小説作品G-MollのカルスとG-Durの生命
公式がぶっこんできたあのイラストが良すぎたんだ… 緑に囲まれるミズタアハトさんから得られる栄養価ってかなり高いよねという駄文です なんとなく妄想して吐き出した物の供養上げ 完全に妄想と捏造の産物です、お世話してる所とか見たいしなんならお花屋さんになって「あのオクトリングのお姉さん緑好きなんだなっっっ!」ってなりたいですなりたいよね いや、もしかしたらあれは自宅とかではなくああいう感じの制作スタジオとかかも知れないんだけどサントラ楽しみだね! 駄文なので突然はじまって突然終わるやつです 口語表記(途中カタカナとかになるアレ)とかよく解ってないのでそのあたり厳しい人達には生暖かい目で見て頂きたいです…優しい世界で生きていきたい 読みにくくなってしまうのでモノローグ部分は口語表記とは違う書き方にしてます いやぁ、あれはあんな素敵な物を、ほら、新規イラストだよ!してきた公式がわるいイイゾモットクダサイ!1,906文字pixiv小説作品【Splatoon3】 pearl in the shell
※※サイドオーダー最終盤(ハチのパレットクリア後)ネタバレ注意! ストーリー未読、イイダの開発日誌未読の方は本編をプレイしてからお読み下さい。 ** ミズタとイイダの出会い。タコゾネス時代の話。二人が音楽に没頭しはじめたきっかけ。 ミズタさんが内心抱えていた葛藤や悲しみ、それを乗り越えて前に進み出そうとする勇気が好きだな、と思い。 それからミズタさんの素顔!すき!迸るリビドーが抑えられなかった。 スプラ3からの新参でオクト・エキスパンションは未プレイです……。 設定や呼称等に粗があったらすみません。大目に見てください。3,749文字pixiv小説作品