オオニューラ
おおにゅーら
「にゃりん!」
全国図鑑 | No.0903 |
---|---|
ヒスイ図鑑 | No.203 |
ローマ字表記 | Ohnyula |
ぶんるい | クライミングポケモン |
タイプ | かくとう/どく |
たかさ | 1.3m |
おもさ | 43.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | プレッシャー/かるわざ/どくしゅ(隠れ特性) |
タマゴグループ | りくじょう |
各言語での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | オオニューラ | 大+ニューラ+大入道 |
英語・スペイン語・イタリア語 | Sneasler | Sneasel(ニューラ)+wrestler(レスラー) |
ドイツ語 | Snieboss | Sniebel(ニューラ)+boss(ボス) |
フランス語 | Farfurex | Farfuret(ニューラ)+rex(ラテン語で王)+furax(すさまじい) |
韓国語 | 포푸니크 | 포푸니(ニューラ)+큰(大) |
中国語 | 大狃拉 | 大+狃拉(ニューラ) |
ポルトガル語 | Sneasler | 英語に同じ |
ロシア語 | Снизлер | 英語名の音写 |
タイ語 | โอนิวลา | 日本語名の音写 |
トルコ語 | Sneasler | 英語に同じ |
『LEGENDSアルセウス』から登場したポケモン。
ヒスイ地方に生息していたヒスイニューラが、従来のマニューラとは異なる進化を獲得した姿。
なお、似たような事例としてはガラル地方のニャイキングやデスバーンなどが該当する。
名前の通り、ヒスイニューラをそのまま大きくさせた獣人のような姿をしており、主に手足が伸びてかなりの長身痩躯になった。鋭い爪は丈夫な鉤爪に変化し、その爪の間から滴るマゼンタに近い色合いの毒液も、進化前の神経毒から猛毒へ強化されている。
特徴的な左耳も長くなっており、全身を俯瞰すると鉤爪を装備した暗殺者を思わせる姿となった。
長い手足を活かした圧倒的な身体能力と優れた登攀能力を持つ。猛毒の鉤爪を駆使したその戦闘力は、ヒスイ地方の寒冷な高地において敵なしとされている。
また、群れは作らずに単独で暮らす習性であり、体格に優れない代わりに群れを成してチームプレイで獲物を追い詰めるマニューラとは正反対な気質と言えよう。
従来のニューラやマニューラと比べると目つきがそこまで鋭くはなく、戦闘時以外は基本的にリラックスしたような態度を取る。眠る際もケッキングに似たオッサンポーズでゴロ寝するので、なかなかギャップが激しい。
こうした点や、進化条件がするどいツメを朝・昼に使うことなど、マニューラとは様々な部分で対照的な性質を持っているようだ。
色違いは全体的な体色が黄色っぽくなり、顔や足周りは茶色、額の石のような部分は青色に変化する。
現代のシンオウで確認できなくなった理由は不明。アヤシシやガチグマ、イダイトウのように進化の必要がなくなった、バサギリとハッサムのようにマニューラとの生存競争に負けたなど様々な理由が考えられる。
ライドポケモンとして
ポケモンライドの一員でもあり、ポジションはひでんわざで言う「ロッククライム」に相当する。ただし、第9世代を含め、ロッククライムを覚えられるメディアは存在しない。(そもそもSVではロッククライムは使えない)
その長身を活かしてどこぞの鬼殺隊員の如く主人公を箱の中に入れて背負い、鋭い鉤爪を引っ掛けて崖を登り降りする事が可能。
これによってアヤシシでも到達出来なかった高地を踏破できるようになる他、断崖を登った先にあるたまいしを始めとする鉱石系のアイテムなどを回収するのにも役立ってくれる。
どれだけ崖に張り付いていてもスタミナ消費は起こらず、天候が雨や雪でも問題なくよじ登ることが可能。崖に引っ付いているカゲブンシメジやごりごりミネラルなどを入手するにも一役買う。
逆に壁際のアイテムを取ろうとした時に誤って発動してしまうのはご愛嬌。また、崖だけでなく木にもよじ登る事ができるので、木々の間を通り抜ける際に引っ掛かりやすい。
なお、高所から飛び降りるとダメージを受けてしまう点は変わらず、ロッククライム中でも他のライドポケモンと交代できるが、ヒスイウォーグル以外は転落するので注意。
種族名 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
オオニューラ | 80 | 130 | 60 | 40 | 80 | 120 | 510 |
マニューラ | 70 | 120 | 65 | 45 | 85 | 125 | 510 |
複合のおかげで、アタッカーとしての相性補完はそこそこ噛み合っている。特にフェアリータイプに対してどくタイプの一致技で一矢報いることが出来るようになったのは嬉しい。
合計種族値はマニューラと変わらないが、その配分に若干調整が施されているのが特徴。
防御・特攻・特防・素早さが5ずつ減り、HPと攻撃へ10ずつ分配され、マニューラより更に無駄を削減することに成功している。
まず、元々使わない特攻を削っており、素早さは下がってはいるもののエースバーンをギリギリ抜ける程度には残している。耐久に関しても削った分をHPに回している為、さほど気にはならないどころか少し上がっている(とはいえ、マニューラ同様脆いことに変わりはないため過信は禁物)。
そして何より、マニューラの大きな課題でもあった火力方面が強化されたのが大きく、ガブリアスやハッサム、キノガッサなどに並ぶ130となり、後述の習得する技の火力が高いことも相まって漸く火力不足から解き放たれた。
同じどく・かくとう複合(順番は異なるが)のドクロッグと比較しても、合計種族値が20高いだけでなく、不要な特攻が削られた無駄のない配分のおかげで、スペックだけを見れば大きく上回っている。とはいえドクロッグはオオニューラでは使えない搦手が豊富なので、全く違う使い方になるだろう。
また、進化に伴い、専用技として「フェイタルクロー」を習得し、威力は控えめだが、技を喰らった相手に50%でどく・まひ・ねむけ状態のいずれかを付与する追加効果を持つ。
トライアタックとキョダイコワクを足して割ったような効果も強力だが、地味に急所ランクが+1される技でもあるため、きあいだめと組み合わせれば確定急所かつ高確率で状態異常を付与する凶悪な技へと変貌する。
決して安定はしないが、行動不能になりうる眠りや麻痺を期待値2割くらいで与え、コレを高い素早さと攻撃力から主力技として撃ってくるのだから、食らう側からしたら最悪何もさせてもらえない恐怖が付き纏う。
どく技である性質上はがねには無力だが、そこも自前のかくとうタイプがカバーしてくれる。
その他にも、有用な技としては一致技の「どくづき」「インファイト」「ドレインパンチ」、サブウェポンとしては「アイアンテール」「シャドークロー」「つばめがえし」「シザークロス」、変化技に関しても「つるぎのまい」や「めいそう」「ビルドアップ」など、多岐にわたって豊富な範囲の技を覚えることが可能。
レベル技だけではゴーストタイプに全く太刀打ちできないが、訓練場にてシャドークローを教えてもらうことが可能であるため、是非とも覚えさせておきたい。
なお、マニューラが幅広く習得していた悪と氷の物理技は全く覚えないため、特にドラゴンタイプへの打点はほぼ無くなっているのが少し痛手。ただし、幸いなことに同作ではドラゴンタイプの種類自体がかなり少ないので、そこまで気にはならない。
高い素早さと攻撃からこれらのメインの毒、格闘とサブ含め半減及び受けきれるポケモンがレジェンズ内では非常に限られており、敵対する際はかなり厄介なポケモンである。
第9世代
LEGENDSアルセウスで習得できた「ドレインパンチ」はポケモンSV内では習得できなくなり、ポケモンHOMEを介してLEGENDアルセウスと連携する必要がある。
「ひっかく」や「メタルクロー」などの基本技の習得はこの世代から。
本世代ではフェイタルクローが、効果はそのままで威力が80にアップ。しかし、おんみつマントを筆頭に追加効果を無効化する手段が多い点と、「急所に当たりやすい」技ではなくなった点には注意。
とは言ってもマニューラ側はパオジアンという強力な競合相手がおり、タイプのガラリと変わったこちらの方が有利だと思われる(マニューラファンのためにフォローしておくと、向こうのタイプ一致技は無効化されるタイプが無く、且つ無効化出来るタイプがある。それに対して、オオニューラのタイプ一致技はどちらも無効化されるタイプがあり、且つ無効化出来るタイプが無い)。
単純な威力を重視するならば「ダストシュート」を選択しても良いが、安定性ではやはり、フェイタルクローに軍配が上がる。
また「かるわざ」を持つポケモンの中でも、「ねこだまし」「フェイント」による「ノーマルジュエル」消費や、「なげつける」など能動的発動手段が豊富(特性「かるわざ」のポケモンの中で、これら3つの技を全て覚えるのはオオニューラのみである)という特徴があり、元から高い素早さをさらに上げつつ「アクロバット」のフル威力を出すという戦術が取りやすく、パワー、スピード共に数値以上のスペックが見込めるだろう。
持ち前のパワーとスピード、元々の優れた複合タイプに4倍弱点(エスパー)をテラスタルで消せる点、技の優秀さなどから、ヒスイのすがたの中では最も有望な1体として期待されている。
サーフゴーにメインウェポン両方を半減されてしまうのがネックだが、上記の「なげつける」(一回限りではあるが最大威力130)に加えて、「つじぎり」「シャドークロー」「ほのおのパンチ」など対策になる技は多く習得できるのでうまくカバーしよう。
苦手なエスパータイプ用のサブウェポンとして、先述した二つの他にも「シザークロス」や「とんぼがえり」などがあり、後者は離脱も兼ねられるのが強み。
体重の重い相手には「けたぐり」を浴びせたり、「ローキック」や「がんせきふうじ」「ちょうはつ」「どくびし」「いやなおと」などの搦手、「こらえる」「きしかいせい」「カウンター」のいずれかを使った受け返しなど様々な戦況に対応してくれる事だろう。
これ以外にも「くさわけ」も覚えるが、素の素早さが高いので使う機会は少ないと思われる。
テラスタイプはパワーを活かした一致に始まり、じめん弱点をカバーできる上に上述の「アクロバット」戦術と好相性のひこう、4倍弱点のエスパーやメインウェポン両方に耐性を持つゴーストをカバーできるあくが目ぼしい所。
シリーズ4で解禁されたが、蓋を開けると連続攻撃技のスペシャリストでありそれなりの耐久を持つれんげきウーラオスに手を焼く、ガチグマやれいじゅうランドロスのじめんウエポンが痛手になるなどの理由から、期待ほどの活躍はできていない。
この世代では素早さのインフレに付いていけるようにした「ノーマルジュエル」「ねこだまし」「かるわざ」型が主流。テラスタルはじめん対策のひこう、パワーを活かしたかくとうが主流。
ゴリランダーの「グラスメイカー」+「とんぼがえり」から展開し、「グラスシード」を消費して微妙な物理耐久を補いつつ「かるわざ」を発動する「ゴリニューラ」コンビも一定数存在する。
シーズン8終盤にはゴーストテラスタル「シャドークロー」型が上位層で増加。
シーズン8こそ使用率19位と好成績であったが、対処法が普及するにつれて勢いを失い、シーズン9は23位、シーズン10は35位と、徐々に低迷。
それでも無対策の相手を料理することができ、有利・不利を確率でひっくり返すスペックは流石と言うべきで、実際シリーズ5終了まで30位台をキープ。
登場から程無くしてオーガポン、パオジアン、ウーラオスに強い耐久振り「オボンのみ」型や「どくびし」サポーター型も開発された。
『碧の仮面』では「しんくうは」、「きあいパンチ」、「うらみ」、「うっぷんばらし」の4つを新たに習得した。
一方で、『藍の円盤』にてわざマシンとして復刻した「トリプルアクセル」は、原種の進化系であるマニューラが再度習得出来るようになったのに対しこちらは習得できない。氷タイプでないのと、(素早さこそ大分早い方だが)原種と違い華麗に舞うような動きは得意でないからか。(前述の通り「つるぎのまい」は覚えられるが)
この頃から、アカツキのガチグマやブリジュラスなどに有利な対面を取れるので、使用率も徐々に上がってくることに。
なによりかるわざでブーストエナジーでSが上昇してくるハバタクカミやスカーフパオジアンをも抜き去る事が可能なのがまだまだ便利なのだろう。
シーズン17最終1位構築には「どくびし」「どくしゅ」起点作り型がエントリーされた。
シリーズ7では解禁された禁止級伝説の超スピードに対して「かるわざ」発動によって対抗でき、「フェイタルクロー」でスペック差をひっくり返す一発逆転が狙えることから、そこそこの使用率を記録している。当然というか、ミライドンの「ハドロンエンジン」で自身が持った「エレキシード」を消費して「かるわざ」を発動する「ミライニューラ」構築も見られた。
このシリーズでは、中には「かるわざ」を確実に発動するためのBD個体値0のやんちゃ「きあいのタスキ」型も使われている。読み次第でパオジアンやアカツキガチグマの先制技を「はやてがえし」で無効化できるのも強み。このような型はシーズン18最終15位に残った由緒正しき型である。
正確な時期は不明だが、シーズン20辺りになると「テラバースト」型やシード系アイテムを持たせたフィールドタダ乗り型が流行。中には「エレキシード」と「テラバースト」で徹底してミライドンの「ハドロンエンジン」にタダ乗りする型も見られた。同じ頃にいじっぱりA特化かくとうテラスタル「こらえる」「きしかいせい」「チイラのみ」型も浸透し始めており、中耐久種族値のAS・CSベース個体なら半減でも十分落ちるぐらいの火力を堪能できる。
レギュラーションHでは環境上位に立ったアカツキガチグマ、アシレーヌ、ウルガモス、ブリジュラス、マスカーニャ、サザンドラに強い事から対抗として同じく環境上位に。一部の特殊な例では、激増したアローラキュウコンに「ダストシュート」で露骨に打点を持った型も。
「フェイタルクロー」での上振れ運ゲーは無効ではないあらゆるポケモンにとって脅威で、シーズン24最終2桁構築として大した耐久を持たないはずのエースバーンが「おんみつマント」を持って露骨に対策した事例まで見有れた。
シーズン25には「どくしゅ」「ねこだまし」「とんぼがえり」で延々と毒を撒く試行回数を稼ぎながらサイクルを回す型が上位帯で激増。このシーズンの最終1位には「インファイト」で「だっしゅつパック」を発動する型がエントリーされていた。このシーズンの最終1桁だけでも同様の型は1位を含めて4件確認されている。
さらにダブルバトルでは上記のポケモンに加えゴリランダー、エルフーン、ドドゲザンといった面々にも強いことから使用率が急上昇している。「コーチング」サポーターとしても優秀。シーズン23では使用率3位とトップメタに立った。
余りに増えたためこのレギュレーションが進むと初速がオオニューラを凌ぐ超速であるドラパルトや「すいすい」が発動すれば「かるわざ」未発動のオオニューラを抜けるイダイトウ♂が、ダブルに詳しくない層が直感的に覚えると気付きづらい「サイコファング」を搭載して露骨に対策を打った型が見られるように。また、オーロンゲが対「フェイタルクロー」兵器として「ミストフィールド」を振るうケースが散見されるようになった。
進化すると紫色だった耳が伸びて黒くなるが、意外なことに性別による違いはない。(ちなみにマニューラはオスの耳が長い)
進化前のヒスイニューラ共々、デザイン担当はありがひとし氏である。なお、この方は他にもギルガルドやクワガノン、カセキメラなどのデザインを担当している。
ポケモンデータベースによるとオオニューラにでかいきんのたまをもたせるプレイヤーが存在している。これは獣人系のオオニューラにでかいきんのたまをもたせるネタである。
‥というわけでなく、一般的なオオニューラの戦法は「ノーマルジュエル」ねこだましで特性「かるわざ」を発動させ上を取って攻撃していく。
そこで、ハバタクカミ等のゴーストタイプに交替し「ねこだまし」を不発にさせることで「ノーマルジュエル」を消費させず「かるわざ」も不発させる対策があるのだが、
そこで更に裏をとって、交代で出てきたゴーストタイプになげつけるを撃つことで倒し、さらにかるわざも発動させる。という戦法がある。
このなげつけるは持ち物によってダメージが変わるが、最高威力かつデメリットなしは「でかいきんのたま」だけである。
つまり、オオニューラの「でかいきんのたま」はネタではなくガチ構築なのである。
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